英国アンティークにはスティール アンティークという専門分野があります。

このアンティーク分野を伝統的に担ってきたのが鍛冶屋さん。

伝説の鍛冶屋さんセント・ダンスタン&デビルの話と、Good Luck ホースシュー。

 

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グッドラック ホースシューネイル(蹄鉄釘) ヴィクトリアン アイアンワーク 飾り

ヴィクトリアンのアイアンワークです。 デザインのよさ、素材の面白さに惹かれましたが、このアンティークの背景を調べていくと、なかなかの縁起物であることも分かってきましたので、話題性のある室内飾りにしてみたいと思います。

金属細工人の中でも鍛冶屋さんをスミスあるいはブラックスミスと言いますが、主要な交通手段が馬や馬車であったヴィクトリア時代においては、ブラックスミスはとても重要な職業で、どこの村にも鍛冶屋さんがありました。 

【ヴィクトリアン アンティーク Good Luck ホースシューネイル飾り】
アイアン アンティーク(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)

この品はそういったブラックスミスの方が遊び心で作った装飾品で、ホースシュー(馬の蹄鉄)を留める蹄鉄釘で出来ています。 本来、蹄鉄釘は4センチ強ほどの長さですが、この釘を曲げていって、組み合わせてあります。 ボディーの上の方をよくみていただくと、五本の釘をひとまとめにして、別の釘でぐるりと取り巻いて束にしてあるのが分かるかと思います。

ホースシューはイギリスではグッドラックの意味があって人々に好まれます。 そして、そのホースシュー(=Good Luck)を留める蹄鉄釘もまた縁起物ということになります。 数えてみると、ホースシュー ネイルが16本使われていますので、グッドラックがいくつも固定できるわけで、ありがたみも増すと言うわけなのです。 

シャーロック・ホームズの『白銀号事件』を読んでいましたら、ホームズの 「I think that I shall put this horseshoe into my pocket for luck.(このホースシューは幸運があるように、私が貰っておきましょう。)」という台詞に出会いました。 この探偵小説は1892年12月に発表されていますので、少なくともヴィクトリアンの頃には、「ホースシュー=幸運」の連想があったことが分かります。 シャーロック・ホームズ シリーズには、アンティークなヴィクトリアンの暮らし向きが読み取れる場面が豊富なので、注意して読むと面白いようです。

 

アイアン アンティーク(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)

 

縁起のよさが好まれ、パブの看板に蹄鉄三つが描かれて、 「Three Horseshoes」なんていう名前のパブもありますので、「ホースシュー=幸運」の図式はイギリス人の暮らしに深く根ざしていることが分かります。

英国アンティークにはスティール アンティークという専門分野があります。 イギリスには世界初の鉄橋で、ユネスコの世界遺産にもなっているアイアンブリッジという誰もが知っている観光地があって、英国人にとってスティール アンティークと言われてまず思い浮かぶのは、この産業革命の遺産であるアイアンブリッジであることが多いようです。 
 

【アンティーク アイアンワーク】
アイアン アンティーク(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)

鉄の道具の歴史はかなり古いわけですが、ジョージアンの時代の中頃に始まった産業革命の影響が大きく、次のヴィクトリア時代を通じて、鉄製品が芸術的な領域にまで高められていきました。 ですからイギリスにおけるスティール アンティークとは、この国の人たちにとって誇らしいアイアンブリッジや産業革命の延長線上にあって、ヴィクトリアンのノスタルジーを感じさせてくれるアンティーク分野であるのです。

昔の鍛冶屋さんの仕事はと言えば、馬の蹄鉄を取り扱う以外にも、例えば、以下にありますような、パブサイン看板のアイアンフレームを作るような仕事もあったでしょう。 スケッチしましたパブ看板のフレームは、なかなかに見事な作品でありました。

 

【アンティークなアイアンフレームに惹かれ、パブ看板をスケッチしました。】
アイアン アンティーク(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)

カンタベリー大司教になったセント・ダンスタンは鍛冶屋さんでもあったという話がありますが、これなどは昔の時代にあっては鍛冶屋さんの役割が重要であった証左とも言えましょう。

アイアン アンティーク(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)

ヴィクトリア時代にはどこの村にもあった鍛冶屋さんでしたが、二十一世紀の現代でも、イギリスにはまだ多くいらっしゃることを最近知りました。 私は担ぎタイプのゴルフバックを使っているのですが、スタンドの稼動部が壊れてしまいました。 気に入って使っていたので、出来れば直したい。 細いスティールパイプとそれにつながる鉄のL字金具を溶接すれば修理が可能です。 

電話帳で調べたら、街には何軒か鍛冶屋さんがあることが分かりました。 一番近くの鍛冶屋さんと連絡を取って、持ち込んだら、翌日には直しておくとのこと。 しかし出かけるので、修理したら庭先に置いておくから持っていってだって。。。 誰かに取られたりしないかなと心配でしたが、行ってみたらありました。 けっこうアバウトで英国風な職人さんでありました。

 

イギリス人気質と英国風についてじっくり考えてみた『銀刻印のないアンティークシルバーを見て、英国人気質について思うこと』もご参考ください。

 

ヴィクトリア時代の警察でも。:『資本主義の本家ともいうべきイギリスでも、ヴィクトリア時代にはこんなことがまかり通っていたのでした』もご参考まで。

 

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