夏目漱石の『漾虚集』は、着色版の扉や挿絵入りの凝った本。

漱石は『漾虚集』を、ウィリアム・モリスらによって試みられていた、文学と視覚芸術の交流の場にしたいと考えていた 。

そのモデルが写真と本だとする、私の推理を以下でご覧ください。

このアンティーク本を夏目漱石がヴィクトリアン ロンドンで手にしたに違いないと推理するわけ。

 

 

イギリスの劇作家シェイクスピアの喜劇 『お気に召すまま』 のヴィクトリアン本になります。ハッピーエンドないいお話で、挿絵を見るのも楽しいアンティークです。

http://www.igirisumonya.com/20030

 

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モスグリーンの布張り装丁には、アーツ・アンド・クラフツのチューリップ & フォーリッジ インターレーシング パターンが綺麗です。 

 

印刷元のチズウィック・プレスは、ウィリアム・モリスの初期デザインを世に知らしめたことで名を成して、イギリスにおける印刷の歴史に大きな足跡を残しました。 

 

19世紀後半のイギリスでウィリアム・モリスが始めたデザイン運動=アーツ・アンド・クラフツは、アール・ヌーボーの先駆けとなりました。

http://www.igirisumonya.com/20030

 

日本の文庫本サイズですが、ハードカバーの布張り装丁本で、格調高いアンティーク本と感じます。 扉を開いてみると、写真の下方に赤い字も含めて見えるように、『London George Bell & Sons 1899』とあります。 このシェイクスピア シリーズは、ヴィクトリアン終り頃からエドワーディアン頃にかけて、順に出版されましたが、この本はヴィクトリア時代の終り頃にあたる1899年に出たものと分かります。 


また、その上にBYAM・SHOWの名前も見えています。 挿絵を描いている Byam Shaw はヴィクトリアン後期からエドワーディアンの頃に活躍したラファエル前派からつらなる画家で、シェイクスピアの挿絵画家としても人気がありました。 1910年には Byam Shaw School of Arts を創立しています。 現在ではこのアート・スクールは芸術分野において世界でも有名なロンドンのCentral Saint Martins の一部になっています。


 

百年以上前の本ですが、コンディション良好で、手元において眺めていても満足です。あまり手にされることなく、今日に至っているものと思われ、そのあたり、アンティークとしてもありがたい特徴になっていると思います。

 


それでは、『お気に召すまま』から名台詞を二つほど。


JAQUES : All the world's a stage, And all the men and women merely players; この世は舞台、男も女もみんな役者さ。



もう一つ、
ROSALIND:I pray you, what is't o'clock? ロザリンド: お願い、教えて、今何時なの?
ORLANDO:You should ask me what time o' day; there's no clock in the forest. オーランド:一日のどのあたりかって聞くべきだね。森には時計はないのさ。

「森に時計はない。」 これなどは、忙しい現代の人たちでも、何かの折に使ってみたいなと思える台詞です。 

 

 

シェイクスピア英語原典の読み方(イギリスの学習参考書から眺めた英国における古典教育)
たぶんもっとも挫折の少ないシェイクスピア英語原典のスリーステップ攻略法もご参考まで。
 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

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