ERA検査は決して安い検査ではありません(すみません)ので、
ERA検査をお受けになるなら、正しく受けて正確な結果を
手にしていただきたいと思っております。
ERA検査結果が正確でなければ、正しい時期に胚移植ができなくなってしまいます。
それでは検査が無駄になるどころか、胚移植までも無駄になってしまうという悲しい負の連鎖となってしまいます。
ERA検査を正しく受けて、あなたにとって最適な時期に胚移植を行うことで、着床・妊娠率の向上を目指しましょう
では、正しくERA検査を受けるにはどうしたらよいのでしょう?
1、ERA検査開始時刻を記録しましょう。
これは完全な自然周期で検査を行う場合には関係ないことになってしまいますが、ホルモン補充周期、または排卵周期でERA検査を行う場合、これが最も重要なポイントです。
今までに何度もブログで書いてきたように、
ERA検査を利用した胚移植で最も守らなければならないことは
【黄体ホルモン補充(または排卵周期であれはHCGやGnRH点鼻薬の投与、自然周期であればLHサージ)開始から検体採取までの期間をERA検査時と胚移植時で全く同じように再現する】
ということです。
つまり、まずはじめの『開始時刻』をきっちり設定することが大事になってきます。
クリニックによって、開始時刻を「何時から」と決められている所もあるようですが、「食後から/寝る前から」など患者様の都合のいい時刻から始めればよいとしているクリニックも多いようです。
いずれにしても、最初に黄体ホルモン(またはHCGやGnRH点鼻)を接種した時間を●時〇分と記録してください。
※その時は覚えていても、いろいろ忙しく日々を過ごしているうちに、検体採取までの数日間の間に意外と忘れてしまうものです。
「あ~、夕食の後だったことは覚えてるんだけど、正確な時間までは忘れちゃった!!」とならないように、記録しましょう。
2、2回目以降の黄体ホルモン接種時刻を記録しましょう。
ERA検査で一番重要なのは『最初に黄体ホルモンを接種した時刻』です。
1回目は正確な開始時刻に接種をする必要がありますが、2回目以降は1回目ほどはきっちり時刻を守なければならないということはありません。
多少の服用時間がズレてもそこまで影響はありません。
大体2~3時間程度以内であれば許容範囲です。
(※黄体ホルモンの種類やメーカーによっても異なるので、その点は御担当医様やメーカーへお問い合わせください)
ですが、その2回目以降を何時に接種したのかが分からなければ、許容範囲を超えてしまっている可能性もなくはないものです。
3、ERA検査に影響するかもしれない薬剤を服用する時は、その薬剤名と服用時刻を記録しましょう。
ERA検査に影響を及ぼす可能性のある薬(漢方やステロイドなど)をERA検査時に服用していた場合、胚移植時にも同じように服用しなければなりません。
そのため、ERA検査時に服用した薬の名称(メーカーなども含め)や時間を記録しておいてください。
ERA検査に影響する薬を服用している場合、胚移植時にもERA検査時と同じ種類、同じ容量を同じ時刻に服用しなければなりません。
4、ERA検査期間中に飲んだ薬・サプリメントを記録しましょう。
一般的な薬(バファリンやヘパリンなど)やドラックストアで買えるようなサプリメントはERA検査に影響することはありませんが、 一応、ERA検査期間中に飲んだ薬やサプリメントがあれば、その名前・飲んだ時間を記録するといいでしょう。
ERA検査を利用した胚移植ではERA検査時をそのまま再現することで効果がありますので、もし、胚移植時にもERA検査時と同じ薬やサプリメントを引き続き飲んでいるようであれば、同じタイミングに飲んでみるのもいいでしょう。
※もちろん、影響するものではないので、胚移植時に飲む必要がないのに「ERA検査時と同じにしないと!」と無意味に飲む必要はありません。
5、万が一、服用間違い・服用忘れをしていたら、それも記録しましょう。
忙しくて1日3回服用しなければいけないのに、昼の分の服用を忘れてしまった!
1回1錠の薬を間違えて2錠飲んでしまった!
薬の服用に慣れていないと、生活の中に薬の服用を組み込むのはなかなか難しいものです。
もし、プロトコルの指示通りに薬の服用ができなかった場合、それも記録しておく必要があります。
例えば、ERA検査時に「3日目の昼の分の黄体ホルモンを接種し忘れてしまった!!」という場合には、胚移植時にも3日目の昼の分の黄体ホルモンはスキップしなければなりません。
「ERA検査時にはプロトコル通りに服用できなかったけど、
胚移植時にはきちんと正しい時間に薬の服用するように頑張るぞ!!!」というのは実は間違っているのです。
3日目の昼に服用を忘れてしまった/1錠でいいのに2錠飲んでしまったなどの間違いをしてしまったら、(言い方は良くないですが、)同じタイミングで服用を間違えてください。
「なんか、ERA検査の時に1回薬を飲み忘れた気がする。。。 そういえば、アイジェノミクスのブログにそういう時はスキップしろって書いてあったな。。。いつだったか忘れたから、とりあえず今飲むのをスキップしようかな。」
となってしまっては困るので、もし、間違えてしまったり、服用ができなかった場合にはそのことを記録しておきましょう。
もちろん、本来は間違えずにプロトコル通りに服薬してもらうことが一番です。
「結局、記録しろ、記録しろばっかりだな。」と思われるかもしれませんが、ERA検査を利用した胚移植で最も重要なポイントは【ERA検査時と胚移植時で全く同じように再現する】ことにありますので、ERA検査時にご自身がどういった服薬行動をとっていたのかを再現することが大事になります。
そのために正しく記録をつけて正確なERA検査結果を得ることで、ERA検査の効果を最大限に発揮したあなただけに個別化された胚移植を受けられることとなります。