7月13日に仙台市民球場で行われた全国高等学校野球選手権大会宮城大会2回戦、石巻高×仙台城南高の観戦記です。
昨年夏の準優勝に続き、この春も準優勝と近年力をつけてきている仙台城南高。今大会は第2シードに推されています。昨夏、春と仙台育英に敗れていますので、今度こそ育英を倒して甲子園と行きたいところです。
対するは公立の石巻高。戦後直後の1948年には甲子園出場の経験がありますが(この経緯は石巻水押球場の球場紹介記事で少し触れています。興味のある方はご一読を。)いわゆる普通の県立高。春の大会では同じ県立の強豪利府に競り勝っています。第2シード相手にどんな試合を見せてくれるでしょうか?
<スタメン>
【先攻:仙台城南高】
①センター 佐藤
②セカンド 池田
③ライト 柿崎
④レフト 植野
⑤ファースト 星(大)
⑥ピッチャー 小塚
⑦ショート 山路
⑧キャッチャー 阿部
⑨サード 庄子
【後攻:石巻高】
①レフト 武田
②ライト 鈴木
③サード 千葉(健)
④キャッチャー 千葉(虎)
⑤セカンド 佐藤(大)
⑥ファースト 平塚(凌)
⑦ショート 菅原
⑧センター 齋藤(優)
⑨ピッチャー 今野
<試合概況>
試合は投手戦になります。
先にチャンスを作ったのは仙台城南。初回2番池田、3番柿崎の連打でチャンスを作り4番植野に繋ぎましたが、植野がサードゴロ併殺打でチャンスを逸します。
その裏石巻は先頭の武田がヒットで出塁すると、犠打できっちり得点圏に進めます。このチャンスに4番千葉(虎)が三塁線を破る適時打を放ち1点を先制します。
その後試合は、石巻今野、仙台城南小塚の両先発の好投で1-0のまま試合が動きません。
終盤に入った7回表仙台城南は2死から敵失とヒットでチャンスを作りますが、1番佐藤がセンターフライに倒れ無得点。
8回にも1死1塁で4番植野がいい当たりを放ちますがライトライナーで飛び出していた1塁走者が戻れず併殺で、走者を出しながらあと一本が出ません。
仙台城南にとっては遠い1点。9回の攻撃も三者凡退に抑えられ、石巻が初回の1点を守り抜き完封勝利。第2シードを降すアップセットを起こしました。
<注目選手など雑感>
石巻が初回の1点を守り抜き、いわゆる「スミ1」でシード校を打ち破りました。
勝利の立役者は背番号10の2年生投手今野。
驚くような球速はないものの丁寧に打たせて取る投球で13個のフライアウトを稼ぎました。制球も安定していてまだまだ伸びしろがありそうです。
貴重な決勝打を放った4番の千葉(虎)は守っても今野を好リードで完封勝利を演出しました。
これで勢いに乗るかと思われた石巻ですが、3回戦で逆転負けで敗退となりました。しかし今大会で2勝をあげ、2年生の今野が残る秋以降にも強豪私学と渡り合う検討を期待したいですね。
敗れた仙台城南は走者を出しながら併殺などでチャンスを逸し、初戦で散る形となりました。
先発の小塚は初回に失点した以外は非の付け所のない好投。
サイドハンドから130キロ台後半のストレートを軸に7つの三振を奪う力投。まだ線の細さを感じますが、体が出来上がればもっと球速は出そうですし、上のステージでの活躍にも期待できそうです。
仙台城南高000000000=0
石 巻 高10000000X=1
(城)小塚―阿部
(石)今野―千葉(虎)
【勝利投手】今野
【敗戦投手】小塚
※長打なし