６月２３日にバンテリンドームナゴヤで行われたセントラルリーグ公式戦、ドラゴンズ×カープの観戦記です。
下馬評を覆し、首位を走るカープ。打線を見ても大物打ちはおらず、投手陣の踏ん張りはあるものの首位にいるのが不思議な印象ですが、これが「新井マジック」なのか？
対するは今季も苦しいシーズンが続くドラゴンズ。３年連続最下位は避けたいところで、ここからの巻き返しはあるでしょうか？
＜スタメン＞
【先攻：カープ】
①センター 秋山
②ライト 野間
③レフト 植本
④サード 小園
⑤ファースト 堂林
⑥キャッチャー 石原
⑦セカンド 菊池
⑧ショート 矢野
⑨ピッチャー 玉村
【後攻：ドラゴンズ】
①センター カリステ
②セカンド 板山
③サード 高橋（周）
④ライト 細川
⑤レフト ディカーソン
⑥ファースト 福永
⑦キャッチャー 宇佐見
⑧ショート 村松
⑨ピッチャー 松葉
カープ打線のラインナップを見ると、前日の死球の影響で数少ない大砲の末包が欠場で、まさに「ピストル打線」。ドラゴンズも開幕前の戦力が揃っていない状況で苦しさがうかがえます。
＜試合概況＞
試合は完全な投手戦（貧打戦？）。先制したのはドラゴンズ。
３回裏先頭の村松がヒットで出塁すると、２番板山の適時打でリードを奪います。
４回表カープは２死満塁のチャンスを作りますが、ドラゴンズ先発松葉が踏ん張り得点を許しません。
しかしカープは６回表小園、堂林の連打でチャンスを作ると、６番石原の犠飛で同点に追いつきます。
７回表カープは、この回から登板のドラゴンズ２番手齋藤から２つの四球を選び、２死１・２塁のチャンスを作ります。ここで珍事が！ドラゴンズベンチから大塚コーチがマウンドへ。打ちあわせが終わり大塚コーチがベンチに戻ろうとラインを跨いだ頃に、立浪監督が主審に投手交代を告げようとしますが、大塚コーチがラインを跨いでしまった後でルール上交代は認められず！
齋藤の緊張の糸が切れてもおかしくない場面でしたが、３番上本を三振に打ち取りピンチを切り抜けます。
延長入りかと思われた８回裏、ドラゴンズは途中出場の山本が四球を選ぶと、犠打で得点圏へ進めます。ここで１番カリステがレフトへはじき返し勝ち越しに成功！
リードを奪えばドラゴンズにはこの男がいます。
抑えの切り札Ｒ・マルティネスが９回のカープ打線をわずか５球で三者凡退に仕留め逃げ切り、ドラゴンズが競り勝ちました。
＜注目選手など雑感＞
両チーム長打なし、打線の苦しさを象徴するような試合展開でしたがある意味ドラゴンズらしい勝ち方で競り勝ちました。
決勝打のカリステは勝ち越しのチャンスにきっちり結果を出す勝負強さを見せました。
年俸５０００万円の格安助っ人ですが、チームに欠かせない存在になってますね。
タイガースを戦力外になりドラゴンズに移籍し、育成から這い上がった板山も先制打に好守も見せました。
こういったハングリーな選手が今のドラゴンズを支えているといっても言い過ぎではなさそうです。
ドラゴンズ投手陣は安定しており先発の松葉が６回１失点と先発の役割を見事に果たしました。６回まで試合を作ってくれれば、ライマル、松山などリリーフ陣は強力ですので計算ができますね。
敗れたカープは打線が奮わず競り負け。先発の玉村が６回１失点とこちらも先発の役割を十分に果たしました。
１点に抑えられた打線ではベテランの堂林が地元名古屋で３安打の猛打賞。
「新井マジック」で首位を走るチームをベテランとして引っ張っていってほしいですね。
カ ー プ０００００１０００＝１
ドラゴンズ００１００００１Ｘ＝２
（Ｃ）玉村、塹江、島内－石原
（Ｄ）松葉、齋藤、松山、Ｒ・マルティネス－宇佐見、加藤（匠）
【勝利投手】松山
【セーブ】Ｒ・マルティネス
【敗戦投手】島内
