11月17日に東京ドームで行われたアジアプロ野球チャンピオンシップ2023、侍ジャパン日本代表×韓国代表の観戦記です。

24歳以下、または入団3年目以内の参加資格が定められているとはいえ、WBCで世界一となった侍ジャパンの名を背負っている以上、アジアの舞台では負けるわけにはいかない日本代表。初戦の台湾代表戦に勝利しての2戦目は宿敵の韓国代表です。

 

<スタメン>

【先攻:韓国代表】

①セカンド キム・ヘソン

②サード キム・ドヨン

③ライト ユン・ドンヒ

④ファースト ノ・シファン

⑤DH ムン・ビュンビン

⑥キャッチャー キム・ヒョンジュン

⑦ショート キム・ジュウォン

⑧レフト パク・スンギュ

⑨センター チェ・ジフン

先発ピッチャー イ・ウィリ

【後攻:日本代表】

①センター 岡林

②ショート 小園

③レフト 森下

④ファースト 牧

⑤サード 佐藤(輝)

⑥ライト 万波

⑦キャッチャー 坂倉

⑧セカンド 門脇

⑨DH 野村

先発ピッチャー 隅田

<試合概況>

1回裏、日本は3本のヒットで満塁のチャンスを作りますが、5番佐藤(輝)が三振、6番万波がセンターフライに倒れチャンスを逸します。

しかし日本代表は3回裏2つの四球とヒットで無死満塁のチャンスを作ります。ここで4番の牧は併殺打に倒れますが、三塁走者が生還し1点を先制します。

日本代表は4回には6番万波が弾丸ライナーでバックスクリーンに突き刺さるソロ本塁打が出て、追加点を奪います。

日本代表先発隅田は3回まで完全投球、4回に初安打を許しますがその後も安定した投球で韓国代表を無失点に抑えます。

7回表、1死からエラーで走者を出しますが韓国7番のキム・ジュウォンの痛烈な打球がサード佐藤(輝)へのライナーとなり、すぐさま強肩発動でファーストへ送球。ファーストランナーが帰塁を諦めるほどの送球で併殺完成させます。

その後、横山→田口と継投した日本代表は9回に田口が韓国の代打キム・フィジプにソロ本塁打を浴びたものの逃げ切りに成功し、連勝で決勝進出を決めました。

 

<注目選手など雑感>

なんといっても先発隅田の好投につきますね。

140キロ台後半のストレートに、チェンジアップやカーブなどの変化球を交え緩急をつけることで韓国打線に的を絞らせず、7回を被安打3,7奪三振無失点の好投。制球が安定していて7回で投球数77球というのも今季の成長を表していますね。

打線では6番の万波が本塁打を放ち、長打力を見せつけました。

パンチ力に加え、強肩の守備も大きな武器で今後侍ジャパンの中心選手になっていく選手であるのは間違いないですね。

2番の小園も3安打をマーク。

チャンスメーカーとしての役割を果たし、この世代の斬り込み隊長として活躍してくれると思います。

日本代表は予選リーグを全勝で突破し、決勝での韓国代表との再戦をタイ・ブレークの激戦の末制して、優勝を果たしました。出てきた課題はありますが、この世代が底上げすることでWBCの連覇を目指してほしいですね。

韓国代表は敗れはしたものの、やはりアジアの最大のライバルであることは間違いない実力の片りんを見せました。

先発のイ・ウィリは6回2失点のQSを達成。

2020年の東京五輪にも韓国代表で出場し、翌年にプロデビュー。2年連続で2桁勝利をマークしている21歳の左腕はまだまだ伸びしろがありそうで、将来日本代表の前に大きく立ちはだかる投手になりそうです。

打線は隅田に翻弄されたものの、4番のノ・シファンは鋭い当たりのヒットを放ち存在感を示しました。

今季韓国リーグで本塁打と打点の二冠王に輝いたスラッガーもまだ23歳。変化球に対してのもろさはありそうですが、イ・スンヨプなど過去に日本を苦しめてきたスラッガーのあとを継ぐ選手になっていくことと思います。

 

韓国代表000000001=1

日本代表00110000X=2

(韓)イ・ウィリ、オ・ウォンソク、チェ・ジュンヨンーキム・ヒョンジュン、ソン・ソンビン

(日)隅田、横山、田口-坂倉

【勝利投手】隅田

【セーブ】田口

【敗戦投手】イ・ウィリ

【本塁打】

(韓)キム・フィジプ

(日)万波