6月18日に柏の葉公園野球場で行われたベイサイドリーグ公式戦、千葉スカイセイラーズ×YKSホワイトキングスの観戦記です。

昭和末期から平成初期にかけてのプロレス団体の分裂・乱立の如く、日本の独立リーグも新設、分離が目立ち再編の動きが出ています。2022年シーズンからBCリーグから滋賀、福井、石川、富山が分離独立し「オセアン日本海リーグ」を立ち上げ1シーズン戦いましたが、オフに福井が経営難から解散、滋賀の経営権が譲渡される形で神奈川にYKSホワイトキングスが設立され、千葉に誕生した千葉スカイセイラーズと2球団で「ベイサイドリーグ」を立ち上げることとなりました。2球団で40試合を戦う形式のリーグですがその実力のほどはいかに?

 

<スタメン>

【先攻:YKSホワイトキングス】

①センター 鈴村

②レフト 松下

③セカンド 齋藤

④ファースト 奥村

⑤キャッチャー 長谷川

⑥ライト 神田

⑦ショート 白神

⑧サード 辻

⑨DH 金田

先発ピッチャー 吉村

【後攻:千葉スカイセイラーズ】

①レフト 平山

②センター 河嶋

③セカンド 山﨑

④ファースト 吉村

⑤DH 藤原

⑥ライト 眞城

⑦サード 宮本

⑧ショート 松浦

⑨キャッチャー 坂本

先発ピッチャー 後藤

<試合概況>

初回YKSは2本のヒットを足掛かりに内野ゴロの間に1点を先制しますが、その裏千葉は2つの四死球でチャンスを作ると、4番吉村の適時打で同点に追いつきます。

さらにこの回野選でもう1点を加え、千葉が逆転に成功します。

しかし、2回表YKSはエラーを足掛かりに7番白神の適時打で同点に。

さらに2番松下の勝ち越し適時打、3番齋藤の適時三塁打などでこの回5点を奪い試合をひっくり返します。

YKSは4回にも8番辻の適時打で1点を加えリードを広げます。

大きくリードを許した千葉ですが4回に1点を返すと、5回には1番平山の適時打などで3点を返し、1点差に詰め寄ります。

追い上げられたYKSは6回に千葉のバッテリーエラーで1点を追加すると、2点のリードを守り切り8-6でYKSが千葉を降しました。

 

<注目選手など雑感>

試合時間4時間超、とにかく長い試合でした。両チーム合わせて23安打はともかく、12四死球、6失策、バッテリーエラー3つと大味な試合展開。投球数も多く、YKSは5投手合計で193球、千葉は7投手で165球と試合が長引く要因に。制球に苦しむ以外にも、投手も打者も決めきれないのかファウルボールが多い展開になりました。

体格などフィジカルに恵まれた選手が目立ちますが、その恵まれた体格を生かし切れていないような印象を受けました。両チームで23本のヒットは出たものの、長打は158㎝の最小兵YKSの齋藤の三塁打のみでした。

そんな中から目についた選手を挙げていくと、まずはYKSの3番齋藤。

BCリーグの栃木、神奈川と渡り歩き、YKSが3球団目。158㎝と体は小さいですが思い切ったフルスイングで2安打2打点をマーク。中心選手としてチームを引っ張っています。

YKS2番の松下もシュアな打撃で3安打をマーク。

滋賀ブラックスからの移籍組ですがしっかりと存在感をアピールしています。

千葉では4番の吉村が2安打をマーク。

この人も徳島、福井と渡り歩いて3球団目。コンタクト能力は高いと思うので、体格を活かした長打力でアピールしたいところですね。

投手陣ではリリーフ陣がポテンシャルの高さを見せました。

YKSの5番手向井は2回を投げ2奪三振無失点の好投。

長身を生かした角度のあるボールが持ち味で「化ける」可能性を秘めている印象を受けました。

千葉でも7番手の中村が1イニング2奪三振の好投。

いかにも重そうなボールと落ちる球は威力があり、馬力のあるリリーフタイプとしてこちらもポテンシャルを秘めていると思います。

こういった素材をいかに伸ばしていくかは指導陣にかかっているでしょうね。千葉でコーチ兼任でプレーする元ファイターズの秋吉は1回無失点のさすがの投球。

若い選手たちにとっては大きな壁として、投手陣は秋吉を上回る投球を、打者は秋吉を打ち込むことで次のステージにつなげていってほしいですね。

 

YKS151001000=8

千 葉200130000=6

(Y)吉村、高井、稲田、奥田、向井-長谷川

(千)後藤、仲里、松永、守田、秋吉、北浦、中村-坂本

【勝利投手】稲田

【セーブ】向井

【敗戦投手】後藤

【三塁打】

(Y)齋藤