6月10日に明治神宮球場で行われた全日本大学野球選手権大会準決勝、白鷗大×明治大の観戦記です。

2回戦、準々決勝と2試合連続無失点で盤石の強さで勝ち上がってきた明治。このまま王座奪回となるでしょうか?対するは関甲新学生連盟代表の白鷗大。昨年準優勝の上武大に続いての4強進出でリーグのレベルの高さを証明しています。このまま頂点まで駆け上がるべく、明治に挑みます。

 

<スタメン>

【先攻:明治大】

①セカンド 堀内

②レフト 飯森

③ショート 宗山

④サード 上田

⑤ファースト 内海

⑥DH 木本

⑦ライト 瀨

⑧キャッチャー 小島

⑨センター 直井

先発ピッチャー 久野

【後攻:白鷗大】

①レフト 杉谷

②センター 福島

③ショート 千葉

④DH 佐々木

⑤セカンド 髙橋(樹)

⑥キャッチャー 浅野

⑦ファースト 髙橋(諒)

⑧サード 中島

⑨ライト 島田

先発ピッチャー 松永

<試合概況>

1回裏、白鷗がチャンスを作ります。1番杉谷がヒットで出塁すると2番福島がレフト線へ二塁打を放ち無死2・3塁のビッグチャンスを作ります。しかし明治先発久野が踏ん張り後続を断ち先制を許しません。

一方の明治も2回に2つの四球と犠打で1死2・3塁のチャンスを活かせず、両校チャンスをつぶす展開となります。

4回表明治はこの回先頭上田が四球を選ぶと犠打で得点圏に進めると、DH起用の木本が適時二塁打を放ち、先取点を奪います。

明治は7回には2番飯森の内野ゴロを俊足を警戒する白鷗大守備陣の乱れを誘い、1点を追加します。

明治は9回に地力を発揮。先頭小島の内野安打を足掛かりに1番堀内、2番飯森、3番宗山の3連続適時打に4番上田の犠飛で4点を追加し、試合を決定づけます。

守っては先発久野以降、4投手の継投で白鷗打線を完封。村田、蒔田の両右腕を温存する最高の形で3試合連続完封勝利で決勝進出を決めました。

 

<注目選手など雑感>

終わってみれば「明治強し」の試合内容でした。

明治の強さの源は分厚い選手層。先制打を含む2安打を放った木本はリーグ戦では代打での起用が中心の選手でしたが、DHでのスタメン起用に応えました。

「曲者」がいるチームは相手に与える脅威が増大します。2番の飯森もマルチヒットをマーク。なんといっても打席に入る前の「垂直ジャンプ」のルーティーンが身軽さを示していますね。

投手陣も層の厚さをみせ、4投手で完封リレー。リーグ戦2試合5イニングのみの登板だった2年生左腕の久野が初回のピンチを落ち着いて凌いで5回無失点で試合を作りました。

選手層の厚さを見せつけ、終盤には中軸打線に火が付き万全の形で決勝進出を決めた明治ですが、決勝戦でまさかの完封負けで優勝は逃しました。しかし戦力が充実していることは言うまでもなく、秋も優勝争いの中心になりそうですね。

白鷗大は明治の強大戦力に屈した形になりましたが、しっかりと爪痕は残しました。

特に初回のチャンスを作った1番杉谷、2番福島の聖望学園コンビは機動力も兼ね備え攻撃の起点として相手にとって脅威の存在です。

だからこそあの場面で先取点を取って明治を慌てさせたかったですね。実力校であることは間違いありませんので、秋にまた神宮に帰ってきてほしいですね。

 

明治大000100104=6

白鷗大000000000=0

(明)久野、藤江、浅利、石原-小島

(白)松永、池田、山田-浅野

【勝利投手】久野

【敗戦投手】松永

【三塁打】

(明)堀内、宗山

【二塁打】

(明)木本

(白)福島