愛知県半田市/中埜酒造 「のたぼうず にごり酒白黒29BY」献杯感謝!
・のた坊主(ぼうず)-上半田(愛知県半田市堀崎町付近)に住み着いたと云われる古狸の妖怪です 人間に化け 白と黒のだんだら模様のでんちを着て毎年酒蔵へ勝手に入っては断りなく原酒を飲んでいき のたのたと逃げていく様が名前の由来になったと伝えられています
見た目が鮮烈な白黒の対比 普段見掛ける事の無い非常に珍しいにごり酒の飲み比べです
のたぼうず 白にごり
麹.掛米/愛知県産若水(全量) 精米歩合/65% 酒精度/12.0 日本酒度/-30 酸度/1.6 アミノ酸度/1.0
使用酵母/きょうかい1801号 使用水/愛知用水(阿久比川系上水道)
のたぼうず 黒にごり
麹.掛米/愛知県産若水(全量) 精米歩合/65% 酒精度/12.0 日本酒度/-15 酸度/1.6 アミノ酸度/1.0
使用酵母/きょうかい1801号 使用水/愛知用水(阿久比川系上水道)
見た目は説明不要な白と黒のコントラストですが 香味は如何ほどか...さて飲み比べしましょう
率直な感想ですが 両方とも酸味が数値ほど感じ取れませんでした 舌触りは滑らかで香りは穏やか するりと入る飲み口は清酒というよりマッコリを彷彿させます もしかすると肉料理を想定した酒質設計でしょうか それ位細目の酒質です
同数値ながら黒にごりは白にごりに比べ更に酸度感が低く 重ねて粘度薄のためか水のような質感でした
“見た目を愉しむ”事を最優先するならこの造りは秀逸かもしれません 両方とも希薄酸で甘味が勝った印象ですが 清酒を飲みなれていない人が肉料理を食しながら併せるのであれば及第点だと思います
上記の目的で“濁りの酒質”にしたのであれば納得できます が本来の季節感に立ち戻り 絞りたての芳醇さ/米香感を味わう意味での“濁り”を求める人には物足らないでしょう
主力銘柄“國盛”や“我逢人”とは違う一面を持つ白黒濁りの飲み比べ 面白いです
中埜酒造
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