心に届け!コミュニケーション こちら五十嵐人材育成ラボ

心に届け!コミュニケーション こちら五十嵐人材育成ラボ

研修ファシリテーター・人材育成コンサルタントの五十嵐信博です。
コミュニケーションや人間心理など、ビジネス人に役立つミニエッセイをつづります。
研修・セミナー・コンサルティングなどのお問い合わせは、【プロフィール】からどうぞ。

本を書きました。

 

★不安の時代を充実して生きぬく知恵

~AFTER/WITHコロナの ビジネス人のための「バーン心理学」入門

https://www.amazon.co.jp/dp/B08K98T3YJ

今、リモートで在宅勤務中の皆さんに考えていただきたいテーマを書きました。

 

電子本です。ご興味あれば、Amazonから入手いただけると幸いです。

紙の本のほうがよい方は、もう少しお待ちいただけると、入手可能になります。

 

【アマゾン紹介文】

今、何が起きているのか、何を大切にすべきか、どう働き、どう生きるか。
コロナ禍の中、あぶり出されている課題のカギは、「ふれあい」です。
エリック・バーンの心理学(TA) のフレームを使って、心のキャリアコンサルタントが取り組み方を語ります。
新型コロナがビジネス現場に起こした、働き方などの変化は、さらに加速していくでしょう。しかし、経験あるビジネスパーソンには、この変化を乗り越えて、社会をリードしていくことが期待されています。
ビジネスパーソンが人生の後半戦を充実して生き抜くためのヒント満載です。

 

 

「ああせえ、こうせえ」よりも、必要なのは一人ひとりがこんなスタンダードを持つことではないでしょうか。
■5つのアイ(I)マナー(試案)
 ~Withコロナを自律して生きるために
◎私は、今症状がなくても、気づかないうちに感染してしまった、あるいは感染する可能性を覚悟します。
◎私は、手洗いなど、自分がうつらない努力をします。
◎私は、物理的距離やマスクなど、他人にうつさない努力をします。
◎私は、感染しても他人のせいにはしません。誰も望んだことではないのだから。
◎私は、恐れずに健全な人間関係の一歩を進めます。

◆時間を区分けして「ふれあい」の感触を増やしましょう

心理学的に時間の使い方は、「ふれあい」の感触が感じられる濃さをもとにして6種類に分類できます。薄いほうから濃いほうへ、①引きこもり②儀式雑談活動心理ゲーム親密となります。

分類ごとに内容を考え、また1日のうちどれだけそこにいるかをふりかえり、できるだけたくさん健全な「ふれあい」の感触が得られるよう組み立てます。それぞれのポイントを見ていきましょう。

 

引きこもり

「引きこもり」の時間は、他者とのコミュニケーションや人間関係抜きに、一人で内向的になっている状態を言います。そんな時間の過ごし方も、ストレス状況では意味があります。バッテリーチャージになるからです。しかし、そうしていると居心地はよくても、そればかりでは心が栄養不良になると知っておきましょう。意識して他の区分にも時間を使いようにします。

 

儀式

「儀式」の時間は、社会的な慣習や役割意識にもとづく決まりごとで動いている状態です。代表的なものは挨拶で、さほど負担なく「ふれあい」の感触が得られます。

家族との朝晩の挨拶は、しっかり言葉を交わしましょう。一人暮らしの方は時間を決めて外に出て、誰かとすれ違うなど、ちょっとした接点で声を出して挨拶してみましょう。顔見知りの方と出会ったなら、いつもの一言にプラスして、「大変ですよね」などともう一言添えてみてください。配達物の受領、コンビニでの買い物の際も、「ありがとう」の一言を。日頃ごぶさたの友人にメールしてみるなどもよいでしょう。

 

雑談

「雑談」の時間は、気ばらし的な何気ない会話などをしている状態です。ほどほどの濃さの「ふれあい」の感触が得られる大事な時間です。

これまでできた、同僚や友人などとの「ちょっと一杯」などが今はできませんので、敢えてリカバーを考えましょう。遠くに住む家族や友人と、スカイプやズームをつないで近況を話すとか、相手によってズーム飲み会などもいいでしょう。

 

活動

「活動」の時間は、社会的に働きかけてはその感触が返る、現実的な効果を持つ行動をしている状態です。ビジネスパーソンであれば、仕事をしている時がこれに当たります。

社会的存在として、お客様や職場の同僚などとする、濃い「ふれあい」の感触がたくさん得られる大事な時間のはずです。しかし、リモートワークでは、リアルの時のような感触は得られにくいと思います。

感触の減少に対しては、何かリカバーを講じる必要があります。部屋の片付け、不用品廃棄など、日頃、つい後回しにしていたことにとりかかった方も多いことでしょう。また将来に備えて時間のかかる勉強をするとか、これまで読めなかった本を読むなどもいいでしょう。ご家族のある方は、ぜひ積極的に家事を分担してみましょう。

また、「ふれあい」の感触が得られやすい他の区分に時間を充てることもお勧めします。

 

心理ゲーム

「心理ゲーム」の時間は、相手を操作しようとする後味の悪いやりとりをする状態です。人は、皮肉、あてこすりのコミュニケーションや、相手を困らす行動を半ば衝動的にやってしまうことがあります。

スーパーの店員さんや配送員の方に心ない言葉をぶつけるとか、家族内で感情にまかせて心や体を傷つけるといったケースが報道されています。「ふれあい」の感触が欠乏すると、人はこうしたことでネガティブな感触を得ようとするものなのです。ネガティブな形での「ふれあい」の感触は、本当には得たいものではありませんし、当然問題が後に残ります。この分類から得るのではなく、他から得るようにしましょう。

 

親密

「親密」の時間は、関わりから互いを認め合い、心が通ったと感じている状態です。

巣ごもり状態の中では、家族との関係が中心になります。たとえ家族でも、心が通う状態というのは少ないものですが、たとえこれまでは会話の少ない家族だったとしても、関係性を深める絶好の機会でもあります。これまで日常的に忙しかった皆さんも、家族と食事をともにできる、子育てに関われるなどは貴重な時間です。

些細なことでも言葉にして会話を増やす、コンスタントに手で触れ合う(ハイタッチなど)といった積み重ねで、「ふれあい」の感触は濃くなっていきます。会話のある家族なら、昔の思い出や感じたことを語るなど、さらに自分を開いたやりとりを重ねることが有効です。何かお題を決めて話し合うのはいかがでしょう。

 

◆今後のあり方にも時間の使い方を応用しましょう

出るな、動くな、触れるなという今回の経験を通して、リアルなふれあいのないことが、どれだけ人を苦しめるか認識されました。そんな中、医療スタッフへの感謝のために時間を合わせて拍手をするとか、ゴミ収集車に安定したサービスへの感謝の手紙を渡すなど、新しい動きが生まれました。「ふれあい」の大切さに人々が気づいた証拠です。

今回ITリテラシー水準が上がったことで、当面のコロナウイルス禍が終わっても、ビジネスの世界ではリモートワークやバーチャルなコミュニケーションは一定程度続いていくと思われます。ややもすれば、「ふれあい」が忘れられないとも限りません。しかし、リアルな「ふれあい」の必要性、重要性は弱まるものではありません。むしろ強まるのです。

・時間の使い方に形を作ることを通して、心を安定させる

・分類区分を目安に「ふれあい」の感触が増すように柔軟に工夫する

これからも、このタイムストラクチャーのツボをとらえて、心の安定をはかっていたただきたいと思います。

 

◆心は不安定になっていませんか…時間に注目して心を安定させる

「新型コロナウイルスによる感染拡大で…」、この枕詞を一日に何度耳にすることでしょう。出歩かず、家にこもっていることを強いられる事態が続いています。先の見えない閉塞感の中、やる気が出ない、気が滅入るといった感じはありませんか。また、些細なことでイライラして、家族の中で言い争いなど起きていませんか。

いつもと違うネガティブなことが起こるのは、人の心に不安が増しているからですが、直接には変えられない事態の中で、自分の心を思うように保つのは大変ですね。そんな時、心を直接なんとかしようとするのではなく、「時間の使い方」を変えるという方法があります。

今回のような大きな環境変化があったときは、「時間の使い方(過ごし方)」が崩れて、なりゆきまかせになってしまいがち。「時間の使い方」に形がないと人は不安になり、心が満たされません。「時間の使い方」に形を作ることから始めましょう。そして、その形を日々繰り返すのです。特に睡眠については、決まった時間に就寝し、決まった時間に起きて朝日を浴びましょう。

さらに、目覚めている時間にはメリハリをつけましょう。参考になる心理学の考え方があります。交流分析のタイムストラクチャリング(時間の組み立て)です。

 

◆「ふれあい」の感触を大切にしましょう

人は群れの動物ですから、大昔から常に他人との間合いを感じて生きてきました。今も、根っこのところで常に「ふれあい」を求め、相手と「ふれあい」の感触をやりとりしています。たとえば挨拶して相手からも返ってくれば、「自分はここにいていい」と感じられます。それは、「ここに自分がいる」、「自分は生きている」という感触でもあります。こうした感触が十分なら、人間は不安に耐えて、心の安定を保つことができます。逆に、感触のない孤立した状態では、さまざまな不調が生まれます。ですから、「ふれあい」の感触の多寡や形は、人間にとってとても大事です。

私たちは、日々のさまざまなやりとりから、ある程度の「ふれあい」が安定して常に得られるよう、1日の過ごし方を形にしているとも言えます。そのような慣れた形が崩れてしまうと、当然「ふれあい」の量は変わり、そこから不安が生まれるわけです。

一時「ソーシャル・ディスタンシング」という言葉が言われました。感染という事情から、人同士の物理的な距離を拡げるのはやむをえません。しかし、社会的心理的な距離まで拡げてしまうのは影響が大きいのです。

私たちは、食べる物の栄養価に注目して体の健康を整えます。同様に、日々の生活時間で得られる「ふれあい」の質と量に着目し、限りある時間から「ふれあい」の感触が適切に得られるよう見直すことで、心の健康を整えることができます。タイムストラクチャリング(時間の組み立て)の意味はここにあります。

これまでとくらべ、「ふれあい」量が減ってしまってはいないか、またもっと増やせないか、さらに今この時にはどうすればよいのか、時間の組み立て方を意識的に少し変えていくと、楽に心を整えられるのです。

 

 

◆不安の中で心を安定させる方法 その1

直接には変えられない事態の中で、自分の心を思うように保つのは、けっこう大変ですね。そんな時、心をなんとかしようとするのではなく、時間の使い方を変えるという方法があります。交流分析のタイムストラクチャリング(時間の組み立て)です。

時間の使い方を6種類に区分します。親密心理ゲーム活動雑談儀式引きこもり、です。これは、人との「ふれあい」の濃さにもとづく仮想のモノサシで、濃いほうがです。

「時間の使い方」という時、時間当たりの生産量を思い浮かべがちですが、それだけが「時間の使い方」ではないのですね。そこでいう時間当たりの出力ではなくて、時間当たりの「ふれあい」量に置きかえるとイメージしやすいでしょう。

人は根っこのところでいつも「ふれあい」を求めていて(前提としての人間観ですが、人はもともと群れの動物ですからね)、日々の生活を通して、一定の「ふれあい」量が得られているわけです。

さて、1日という時間の総量のうち、自分は日頃、それぞれのモノサシにどれだけ時間を使っているかを考えます。「ふれあい」量が減ってしまってはいないか、またもっと増やせないか、と考えてみます。そして、今この時にはどうすればよいのか、時間の組み立て方を意識的に少し変えてみると、楽に心を整えられるのです。

 

 

◆不安の中で心を安定させる方法 その2

直接には変えられない事態の中で心を整えるのに、時間の使い方からアプローチする方法(交流分析のタイムストラクチャリング)をご紹介する2回目です。

交流分析という理論体系を作ったのはエリック・バーンという臨床家で、「目覚めている時間をどのように組み立てるかは、私たち人間にとって永遠の問題です」と書いています。

人は人間関係の中での感触(この稿では「ふれあい」)を求めて生きているので、その受け渡しの多寡や形はとても大事なのです。ちょうど食事での栄養のコントロールから体の健康を整えることができるように、限りある時間から、その感触(ふれあい)を適切に得るようにすることで、心の健康を整えることができるわけです。

ソーシャル・ディスタンシングでふれあわないとか、マスクで「話しませんよ」サインを表現し合う今の状態は、やむを得ないこととはいえ、人の本質上まことに問題があるのです。そこから色々な不調が起きてきます。「ふれあい」を意識的に補う必要があると思います。この手法は、その手掛かりになります。

時間の使い方、6種類の枠をイメージしましょう。6つの枠は親密心理ゲーム活動雑談儀式引きこもりといい、それぞれ得られる「ふれあい」の濃さが違います。

日々しているさまざまな行動はどれにあたり、どのくらい時間をとっているか、その枠に整理します。結果を観察すると、対処方針が見えてきます。

それぞれの枠がどんなものかは、この次で。

 

 

◆不安の中で心を安定させる方法 その3

コロナ危機の中で心を整えるのに、時間の使い方からアプローチする方法(交流分析のタイムストラクチャリング)をご紹介する3回目です。

何をしていようが時間は経過しますから、日々の行動と時間の使い方は表裏です。できるだけたくさん健全な「ふれあい」の感触が得られるよう、時間を組み立てましょう。それが心の安定につながります。

日々の行動を検討するための、時間の使い方6分類を説明します。

親密

人との関わりで、互いを認め合い、心が通ったと感じる時間です。そんな時間があったなら、その分を親密の枠に分類しましょう。

最も濃い「ふれあい」の感触が得られる時間で、できるだけ増やしたいものです。ただし、夫婦、友人など一応親密な相手であっても、そうはいつも心が通うわけではありませんから、そんな相手との時間のすべてを算入するわけではありません。

心理ゲーム

相手を操作しようとする後味の悪いやりとりの時間です。日常的に皮肉、あてつけ、あてこすりや、からむ、困らせるといったことをしていたら、そんなやりとりは心理ゲームに分類します。

人はそんなことをしてしまうのです。「ふれあい」の感触として濃いからです。そういうものだと知っておくことはとても大切です。

ストレス下では特に増えがちで、いつもよりクレームを強く言ってしまうといったこともあります。ハラスメントやDVなどに発展することもあります。

活動

社会的に働きかけ、感触の返る、現実的な効果を持つ行動の時間です。仕事や勉強をしている時間はこの分類になります。

ビジネス相手との折衝や、同僚とのやりとりなどから、「ふれあい」の感触がたくさん得られます。直接的なやりとりでなくても、ネットなどから成果の手応えがある行動はここに分類します。たとえば、今私はこの文章を書くという活動をしていると言えます。ただし、職場にいるすべての時間がこの分類というわけではなく、ぼんやりネットサーフィンしているとか、お決まりの準備のような、自分だけで半ば無意識にしているようなことは含みません。

 

 

◆不安の中で心を安定させる方法 その4

コロナ危機の中、心を整えるのに、時間の使い方からアプローチする方法(交流分析のタイムストラクチャリング)のご紹介、4回目です。

時間に、なりゆきまかせでなく、一定の形を組み立てましょう。それはつまり、行動のしかたにある形を作ることです。そこで「ふれあい」の感触が得られるようにするのがポイントです。

日々の行動を検討するための、時間の使い方6分類を説明します。

雑談

何気ない会話などをして過ごす時間です。こうした言わば気ばらし的なやりとりの時間はここに分類します。

深い心の通い合いはないかわりに、傷つけられることもなく、ほどほどの濃さの「ふれあい」の感触は得られる大事な時間です。

一方で、課題の解決にはつながらず、生産性はない時間です。課題に取り組んでいる時間は、活動になります。

儀式

社会的な伝統慣習や役割意識にもとづく、決まりごとの行動の時間です。誰かとする手順的なことや、形式的な挨拶などはこれに分類します。

心理的な努力を特に必要とせず、得られる「ふれあい」の感触も少ないものです。しかし、第一歩としてここを通らずに深い人間関係は作れません。

引きこもり

他者とのコミュニケーションや人間関係抜きに、一人で内向的になっている状態の時間です。一人でぼんやりしている時だけでなく、人の中にいながらも自分の中だけで対話しているような時は、ここに分類します。

傷つけられることはありませんが、「ふれあい」の感触はごくごくわずかです。しかし、人は時に休養が必要ですから、こんな時間を作るものですし、そこに意味はあります。

分類は必ずしも厳密でなくてかまいませんが、にどれだけ時間を使っているかと考えてみましょう。

 

 

◆不安の中で心を安定させる方法 その5

コロナ危機でステイホームせざるを得ない中、心を整えるための、時間の使い方からのアプローチ(交流分析のタイムストラクチャリング)を紹介しています。今回は5回目です。

時間の使い方6区分をご紹介しました。各区分にどんな感じで時間を使っているのか、ざっくり考えていただいたとして、今度はどこにピントを合わせて考えていくか、着眼点をご案内します。

1.節目の前後で、時間の組み立てがどう変化しているか

環境の変化は受け入れましょう。当然、時間の使い方も変わっているはずです。

お勤めの方は「活動」の時間がリアルでなくなって、「ふれあい」の感触が得られる量は減っています。

また、友達などに会えない、ちょっと一杯ができないなどで、「雑談」の時間も減っているのでは?

「ふれあい」の感触の得やすい時間が減っているのであれば、その分の感触を少しでも埋め合わせる方法はないでしょうか。

2.薄いほうに偏っていないか

のうち、の側つまり「ふれあい」の感触の薄いほうに、使い方が偏っていませんか。たとえば、何となく引きこもりばかりで時間を使ってはいないでしょうか。

薄いほうはエネルギーをあまり要しませんから、ついそちらに行きがち。しかし、そのままでは心の栄養としての「ふれあい」の感触が不足してしまいます。何とか濃いほうにシフトすることはできないでしょうか。

3.「心理ゲーム」をやっていないか

濃いほうがよいといっても、「心理ゲーム」だけは別です。ギスギス、トゲトゲの会話をしてしまってはいないでしょうか。

スーパーの店員さんや配送員の方に心無い言葉をぶつけるとか、家族内で感情にまかせて心や体を傷つけるようなケースが報道されています。そうした陰性の「ふれあい」も感触のうちですので、陽性の「ふれあい」が不足すると、気づかぬままに人は心理ゲームをしたくなるのです。そういうものだと認識しておき、他の区分から感触を確保するようにしましょう。

これらの着眼点から何か気づいたら、小さな変化を起こしましょう。では、改善として具体的にどんなことをしていけばよいか、次で考えていきます。

 

 

◆不安の中で心を安定させる方法 その6

ステイホーム状況でも心を整える、時間の使い方からのアプローチ(交流分析のタイムストラクチャリング)を紹介しています。その6回目です。

 

先の見えない閉塞感の中、やる気がでない、気が滅入る、ささいなことで摩擦が起きるなどは、ある意味自然なことです。そんな時、心を何とかしようではなく、時間の組み立てをし直すのが近道なのです。

具体的に時間をどのように組み立てていけばよいのでしょう。目指すのは、時間の区分を目安にして、「ふれあい」の感触がたくさん得られるようにすることです。ただし、その感触は陰性でない(心理ゲームにならない)ことが大事です。

 

◎1日の時間の使い方に明確な区分を作る

こんな時こそ時間の区切り、メリハリをはっきりさせましょう。時間が流れるままにすごしがちですが、時間に構造がないと人は不安になり、心が満たされないのです。

それぞれの時間の節目を意識して味わいます。特に睡眠については、決まった時間に就寝し、決まった時間に起きて朝日を浴びましょう。

 

◎望ましい区分の時間を増やす

「親密」「活動」「雑談」は肯定的な「ふれあい」の得られる時間区分です。そこに長く時間を使うようにします。

たとえばリモートワークで浮いた通勤時間をどう使うか。部屋の片付けや不用品廃棄など、日頃、後回しにしていたことにとりかかりましょう。私はツンドク状態だった本を読んでいます。新しいことを勉強するのも効果的です(活動)。

仕事から得られていた「ふれあい」の感触は、これまで得ていたよりも薄くなるでしょう。そのかわりに、親子で話す、遊ぶといった時間を増やしましょう(雑談、親密)。

こうしたことはすでにおやりの方も多いでしょうが、心理的に意味があるのだと認識してください。

 

◎それぞれの区分の中を濃くする

同じひとつの区分でも、「ふれあい」の感触より濃くしましょう。

「雑談」からは安定した感触得られますが、たとえば家族間であれば、些細なことでも言葉にして会話を増やす、手で触れ合う(ハイタッチなど)といった具合にすると濃くなっていきます。すでに会話のある家族なら、何かのお題で話し合う、「実は私は~だった・~だ」などはいかがでしょう。

ごぶさたの友人などにメールを送るのもいいですが、近況をたずねるハガキを出してみる、相手によっては、往復ハガキにするなどはいかがでしょう。さらにリモート家飲みなどもいいかもしれません。

 

◎より濃い区分に、意図的にずらす

「引きこもり」に偏ってしまわないよう、「ふれあい」を増やすには、すれ違いのご近所さんに、それまで無言だったとしても声に出して挨拶をするなど、「儀式」にするとよいでしょう。一人住まいの方がコンビニにいつも行くのであれば、お決まりの時間に行き、精算の時も無言で済まさずに声に出してちょっと挨拶するなど、ささやかな機会をちょっとした儀式にすることで「ふれあい」の感触が増えます。

また、日頃している家事の分担はそのままでは「活動」ですが、相手への思いやり、いたわりをいつもより表現していくと、「親密」に変えられるかもしれません。

 

「ふれあい」の感触とは、他人とのやりとりで感じられる「ここに自分がいる」「自分が生きている」という感触なのです。そしてそれは、「ここにいていい」「生きていてもいい」という感触につながります。こうした刺激があれば、人間は不安に耐えて、安定を保つことができます。

 

もう一息、がんばりましょう。