親が医学部に「行かせた」 | 母の立場の医学部受験記(浪人・再受験・現役・反抗期)

母の立場の医学部受験記(浪人・再受験・現役・反抗期)

1番目の子は大手予備校一浪で国公立。2番目の子は現役で国公立。3番目の子は反抗期の末、大手予備校→理系学部入学→休学し私立医学部専門予備校→再受験 で3人とも医学部へ進学しました。
大学入試センター試験と相性が悪いし、反抗期はすさまじいしのトホホな体験談です。

このブログを最初から読んでいただければ、

我が家の子供がどのような過程で医学部に進んだかを

わかっていただけると思いますが、


「子供3人医学部に進みました」というと

ほとんどの方が


「親の意向で医学部に行かせた」

と思われるようです。


事実、多くのママブログの中にも

幼少時から医学部に進ませるために奮闘中の方も少なくありません。


私の元にも

そんなに自分の子を医者にしたいですか」というコメントや

「どうしたら3人を医学部に

行かせることができますか」というメッセージが寄せられます。



ひとこと言わせていただければ、我が家は


子供が自分で医学部進学を決意しました。


1番目の子Aこそ、小学校のころから「ブラックジャック」の影響で

「医師になりたい」とは言っておりました。



多少ならずとも、1番の子Aが医学部進学したことが

2番目の子Bにも3番目の子Cにも影響を与えたのはあるとは思います。


大学受験で医学部を志望した以上は、親として全面的に応援しました。

(私立医学部の学納金は応援できなかったけどねドクロ





2番目の子Bは、当初、理学部志望でした。


Bは小学校時代、軽度の学習障害や発達障害も疑われ、

将来的に自立して社会生活を送ることができるかどうか、

それともそれらが目立たなくなるかわからない状況でした。


高3の夏過ぎに突然

「医学部に行きたい。癌細胞の増殖を研究したい。」と言いだして

こっちの方が あわわわわ(((( ;°Д°)))) となりました。


合格した後だって親としては複雑でした。


だって、小学校時代から医師になることを考えていて

やってもやっても努力が実らないとしか思えなかった時期を通って

やっと医学部に進んだ1番目の子Aを見ているだけに・・・・


高3で医学部に志望変更したBが現役合格するってどうよ?


私はAの親でもあり、Bの親でもあります。


喜びも大きかったけれど、複雑な思いもありました。




3番目の子は大学の理系学部に進学しましたが、

そこに至るまでいろいろありました。


目の輝きを失い、生きるのも惰性の日々。


この子が何か毎日をこの子らしく過ごしてほしい・・・

ただただそれだけを思いました。


その子らしく生き生きと過ごしている姿を見ることができれば、

親としてそれ以上の幸せはないと思いました。



子育ては決して順風満帆ではありませんでした。


ただ、親や周囲がが小さい時から「医師になるのよ」「医学部よ」と

洗脳して 言って

「医学部に進学することがあたりまえ」と思ってストレートに行くことには

少し怖さを感じます。



親として、子供の挫折や失敗を見たくないけど

本人が「医学部に行きたい」と思いながらも、悩んだり、

本当にいいのか考えたり、挫折したり・・・・

そうした経験をして

最終的に「医学部に」と自分で決心するほうが良いように思います。



子供の人生の責任を親のせいにさせてはならない。

自分の人生は自分で責任を取るように育ってほしいと思っていました。


話がぶっ飛びますがとかげ


世の中を騒がせた事件の犯人の成育歴が報道されると

「親の支配の元に育てられた」という内容があってぞっとします。


上手くいかなくなった時に、

「親の言うとおりにさせられた。反抗できなかった。」と

恨みを言われるなんてたまったものではありません。


親は親で必死に子育てしたと思うんです。




でも、その子育てが「自分の体裁のため」「世間体のため」

「見栄とプライドのため」「他人との比較をして」

という余計な枝葉をつけて教育するのか、


「本当にその子の幸せという本質」だけを「剪定」して教育するのか。


今もなお、ここだけは注意していかなければと思っています。



正直に言えば

1番目の子Aが高3の秋に布団から出られなくなるまでは

私も「世間泰」や「見栄」や「プライド」の塊の親だったように思います。


そのせいで、いまなお、Aは「他人」をものすごく気にしてしまいます。

親として懺悔です。


3番目の子Cに至っては

カウンセラーの先生から

「このままお母さんが世間体ばかり気にしていたら、Cは二度と帰ってこなくなるか、

親に果たすべき恨みを他人に向け、

下手すりゃ秋葉原事件のような事件を起こすことになりかねない」と脅され(?)て

目が覚めた有様で  トホホ・・・・


こんな失敗談を通して


    今日の ちっとも役に立たない 教訓


子育ては「庭師」である。


親の見栄やプライド、世間体

余計な枝葉は切り取ったほうがよい。


「剪定」である。


本当に大事な本質を育てることではあるまいか。