保険に関するブログを見ると、どの保険が良いとか安いかと言う内容の記事がとても多いです。
失礼なことを聞きますが、保険は誰でも申し込みができて、保険会社はお客様の要望をいつもかなえてくれると思いますか?
パンフレットに書かれている保険料は健康な方だけの「標準保険料」であることを知っていますか?
過去に病気になった方や、治療中で通院していたり薬を服用している方は、加入時には「標準保険料」に「特別保険料」が加算される場合があるのです。さらに厳しくなると保険金や給付金が削減されます。
では、この加入の基準はどの保険会社でも同じなのでしょうか?
皆さんは知らないと思いますが、実は保険会社によって加入の基準が大きく違うのです。
昨年の実例で説明すると、
昨年の最初のお客様は30歳後半で通風でした。二番目の40歳後半のお客様も通風。三番目の40前半のお客様は慢性肝炎でした。
国内生保や損保系の生保では、この3人の場合は保険に加入できる可能性は非常に低いのです。
通風と言っただけで加入を断る保険会社もあります。
ところが、保険会社と保険商品を選ぶと、
最初のお客様は、標準保険料の15%増しの特別保険料を払うことに同意すれば加入できることになりました。
二番目のお客様は、直近の健康診断の尿酸値が保険会社の基準値より低かったので、特別保険料なしで標準保険料で加入ができました。
三番目のお客様は、健康診断のGOT、GPT,γーGTPの値が保険会社の基準を少し上回っているだけだったので20%増しの特別保険料を払うことに同意すれば加入できることになりました。
一方、保険営業のやり方は、
持病があるからとか、薬を飲んでいるからと最初からあきらめている方に、誰でも加入できる「引受緩和型」の保険を勧める傾向があります。
営業にとって手間がかからず代理店の売上げも向上するからです。
しかし、標準保険料の1.4~1.5倍(40%~50%アップ)の保険料を払う必要などない、と思っています。
それは営業の怠慢ではないかと思っています。
保険営業は2~3年で辞めていく方がほとんどですが、5年以上営業でいなければ保険のプロとは言えないと思っています。
それは、保険の知識だけでなく、健康状態を見て保険会社の引き受け基準や今までの引き受けになった過去データを基に、保険会社と保険を提案できるようになるには、私は少なくても5年はかかると思っているからです。
以上の話は、健康状態にまったく問題がない方には関係がない話だと思いますが、いずれ健康状態によって、どの保険が良いとか安いかと言っていられない時期が来るのです。
(嫌なこと書いてすみません…)
加入できる保険があれば、それを選択するのが賢明だと思います。
その時は、単に保険のパンフレットや販売マニュアルで説明するだけの経験不足の営業よりも、健康状態から保険会社と保険商品を選ぶやり方を行なう経験豊かな営業を選んでいただきたいと思っています。
栃木・宇都宮の
FP・保険コンサルタント
五十嵐良太郎