とにかく苦労した、高1の合唱コンクール。ピアノ演奏者ではなく、歌う立場に立ててよかった、と心から思えた、歌を歌うことが好きになった第一歩の日。
拍手も喝采で、客観的に見ても少なくとも銅賞はもらえる素晴らしい合唱だった。
他の先生も、このクラスは絶対入賞すると思った、と言っていたし。
だが、違った。これは出来レースだった。
私たちのクラスは高校入学組の外部生。
入賞したクラスは全部内部生のクラスだった。審査員の先生は内部生に思い入れがあるのだろう。他の行事でも全部そうだった。外部生と内部生には大きな隔たりがあった。
とにかく、理不尽な結果となった。
そして高2も新しいクラスで合唱コンクールがやってきた。
このクラスは、私も含めてやる気のないクラスだった。面倒くさい、なんて言う人はいなくても、みんなそう思っているのは確かだった。
そんな私たちのやる気が出たのは、二日前でも前日でもなく、なんと当日の練習だった。当日に初めて、みんなやる気が出て、その勢いでステージで歌った。
やはり、みんなでまとまって歌う合唱は最高だと再確認した。
そして、結果発表。
またもや出来レース。
心に響いた他のクラスとは別に、1番賢いクラスが優勝。
みんな、えーーー!!!ではなく、
えーーー????だった。
だが私は思った。
合唱コンクールの結果なんて気にしなくていいと。
どのクラスの合唱が上手いと思い、どのクラスの合唱に心を打たれたか、それは結果発表なんてされなくても、みんな心の中で分かっている。それと結果発表に違いがあっても関係ない。
人間は、賞という形あるもので、確かなものを得ようとする。でも、そんなものはあってもいいけど、なくてもいいのだ。
ソチオリンピックの浅田真央選手のスケートに、日本中が感動に包まれた。
メダルは取れなかったけど、メダルよりも価値のあるスケートを私は見た。
賞なんて、自分の心に聞けばいい。
自分の心が感動に包まれたものがNo. 1だと思う。
形あるものに頼らなくても、私たちは感じることが出来る。愛も友情も。
合唱に関して、もう一度あの気持ちを大切にしたいと思ったら、
くちびるに歌を という本を私は薦める。
そこには素晴らしい文章力で合唱を感じることが出来る本だ。
