篠山市への移築工事の続きです。
今回は家の中の様子です。
台所の作業台の収納部分は古建具を使って作りました。
天板はステンレス、コンロはIHです。
作業台側の壁の一部は下地のままです。
これからご自分でタイルを貼られる予定です。
元のお屋敷の玄関の格子戸をそのまま使いました。
写真の奥は台所と一間で繋がっている和室スペースです。
畳の下は引き出し収納と畳を上げて使う収納を設けました。
手前に見える床には蓋付きの囲炉裏もあります。
奥の間との仕切りに迫力のある格子戸を入れました。
格子戸から天井までの空間が寂しかったので
大工さんに譲ってもらった欄間をはめ込みました。
階段の下はテレビスペースです。
テレビ台の下スペースには元々洗面台の下に使われていた扉を再利用しました。
脱衣所の洗面台は檜の板に穴を開けてボールと蛇口を付けました。
洗面ボールと蛇口はお客様が購入したものです。
階段は杉板を加工して階段箪笥を作りました。
引き出しと引き違い建具のバランスは施主さんにご希望を絵に描いてもらいました。
一番下の戸板は一枚のケヤキで作られていて今では珍しいものです。
取っ手は好きなものを探して付けられるそうです。
この建物は施主さんが広い空間をご希望されていたので
大きな2つの空間とその中に和室スペースを組み込みました。
利便性を考慮して浴室はシステムバスです。
台所収納は木で作りましたが調理コンロと換気扇、蛇口は
使い易いものを選びました。
施主さんのご希望を取り入れて、もとのお屋敷の良さを残しつつ
使い易く、身体思いの良い空間ができたと思います。
次は外観と2階の様子です。
山口健二