少し前のこと。

 

教室で事務しごとをしてると、

目の前の入り口ドアが勢いよく開き、

高校3年生の生徒が

とびこんできた。

 

 

「先生!合格した!!!」

 

 

ボクにとっても、

とてもうれしい報告であったのは当然だが、

 

彼女と、彼女のご家族に至っては

ここに至るまでのお気持ちは

察するにあまりある、

実際、翌日に教室にいらっしゃったお母様は

「震えた」とおっしゃった。

 

 

 

 

彼女を、仮に「Aさん」としよう。

 

 

 

Aさんは、

第一志望の大学に

補欠からの繰り上げ合格を

果たしたのだった。

 

もちろん、併願大学の

合格は勝ち取っていたので、

「ダメならそっち」という覚悟もあったはず。

 

そんなAさんだが、

全入試が終わって、

高校の卒業式、

まさに式のその最中に

合格通知が届いたらしい。

 

 

 

 

彼女は、

第一志望については

受けられるだけ、受けた。

 

 

前期日程の3日連続試験を

すべて受験した。

 

その前期で

一発合格とはならなかったが

「補欠」を確保した。

 

 

 

その後、

「すべり止め」は効いてはいたものの、

 

 

中期日程、

後期日程と、

一か月半にわたって

「第一志望」にこだわり続けた。

 

 

 

 

聞けば、

中期も後期も不合格だったそうだ。

 

 

 

つまり、

Aさんが第一志望に受かったのは

結局のところ、

最初に受けた試験の結果による。

 

 

 

 

 

Aさんには、

ことあるごとに

昔、ボクの教え子だった生徒、

 

こちらはBさんとでもしようか、

やはり女子で

大学受験に苦しんだ生徒のハナシをしていた。

 

 

 

 

Bさんは、

小学校の教員になることを目指し、

小学校教員養成課程を

有する大学のみを受験していた。

 

 

 

センター試験を受験したが、

正直、あまり良い出来ではなかった。

 

 

 

そこから、

私立大学を受けるわけだが、

 

おそらく、

ボクの教え子の中では最多であったと思う

「12連敗」を喰らう。

 

 

Bさんは、なんとしても

教育学部に受かりたかったから

可能性のある大学は受けまくった、

 

 

そして、

 

 

落ちまくった。

 

 

 

 

それはそれは、

異常ともいえる毎日だった。

 

 

 

なにせ、

毎日のように試験を受けに行き、

 

 

 

帰宅すると

これまた毎日のように

「不合格」の通知が届くのである。

 

 

 

 

毎日、毎日、

「不合格」をつきつけられ、

そして、

また次の試験に向かう。

 

 

 

 

ボクは、

彼女の合否よりも

彼女のメンタルが、本当に心配になった、

 

本当に、精神が崩壊するんじゃないかと、

気が気でなかった。

 

 

 

 

 

 

13回目の通知で、

Bさんは

「合格」を手に入れた。

 

 

 

 

Bさんは、今は小学校の先生として

立派に活躍しているのだが、

 

 

 

 

Bさんが手に入れた「合格」は、

俗にいう「後だしセンター」によるもの、

 

つまり、

最初に受けた試験の結果によるものだった。

 

 

 

 

今年のAさん、

10年以上も前の生徒のBさん、

 

 

 

2人の姿が

ボクの中で重なった。

 

 

 

 

 

ぶっちゃけ、

2人とも、

「模範的な受験生だった」

とは言えない。

 

これ以上できないほどの努力をしたか、

といえば、

失礼かもしれないが、

そうでもなかったし、

いろいろ惑わされることも多かった。

 

 

それでも

志望校に受かった彼女たちから

ボクは、何かを教わった気がする。

 

 

 

 

 

というのは、

 

2人とも、

最初に受けた試験の結果で

合格を勝ち取った。

 

 

 

最初の結果で受かることになるのであれば、

そのあとに受けた試験、

 

Aさんであれば、中期日程や後期日程の試験、

Bさんについては、

2回目から12回目までの試験は

 

 

論理的に言えば

必要のなかった試験

ともいえるかもしれない、

 

 

初回の結果がすでに存在していて、

それは、中期や後期、

2回目以降の試験結果で

左右されることはないものなのだから、

 

 

論理的に言えば、

Aさんは、中期・後期を受けなくとも、

Bさんは、2回目から12回目を受けなくても、

同じ結果を得られたのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

けど、

ボクは

そうは思えないんです。

 

 

 

彼女たちが「合格」を勝ち得たのは、

まさに、

論理的には

「ムダ」であったかもしれない試験、

 

 

試験・・・というか、

そこに向かう努力と

気持ち。

 

 

 

 

 

ベタですが、

 

 

最後まで

あきらめない気持ち

 

 

その姿勢があったからこそ

手に入れられた「合格」

であるように思えてならないのです。

 

 

 

 

 

これは、

甚だ非論理的です。

 

まるで、

「最後まであきらめず頑張ったから

 神さまがご褒美をくれた」

と言っているように聞こえるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

けれども、

 

実際に

 

 

どんだけ不合格を喰らっても、

 

あるいは

 

併願の合格を勝ち取っていて

ほかに行き場があっても、

 

それでも

辞めなかった彼女たちの姿をみて、

 

なんか、

そういうこともあるんじゃないか、

と、

 

ボクは思っています。

 

 

 

 

彼女たちは

途中で終えることは

いくらでもできた。

 

 

Aさんは、

他大学の合格は勝ち取っていたので、

それをキープした状態で

待っていればよかった、

それでも「本命」合格は変わらなかったかもしれない。

 

 

Bさんは、

学部を変更すれば

確実に合格することはできただろう、

経済学部とか、そのあたりで「合格」をキープして

待っていたとしても

本命の合格は訪れたかもしれない。

 

 

 

 

けど、ボクは思いたい。

 

 

彼女たちは

最後までやめなかった、

終わりにしなかった、

 

だからこそ

 

手に入れることができた、と。

 

 

 

 

そういう、

フシギなことがあってもよいと思っています。

 

 

 

 

おめでとうございます。

 

 

 

猫kama

 

 

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