来月、半年ぶりの乳腺外科診察。

その前にマンモグラフィ検査。

この検査、私には何度やっても歳をとって胸が萎んでいても痛い。より良く写るように延ばして平らにしてくれる検査の技師さんを「痛たたた…だから痛いってば!」と毎回殴りたくなる。ごめんなさい。




乳がんであることがわかった日、病院からの帰り道で少し泣いた。

乳がんがショックだったからではないよ。


生体肝移植から2年も経っていなかった。

乳腺科では毎年検査も受けていたし生体肝移植の直前にはPETも受けて異常なしを確認もしていた。

それなのに?

免疫抑制剤を使いはじめたことに関係がある?

移植後のトラブル(拒絶反応やウイルス感染など)で未だ入退院を繰り返していたのに解決すべきは移植だけではないんだな。

そうか、移植してもこうして別の病気はやってくるんだ…。


泣いたのは、それを思いつかないでいた自分に、そういうことも有り得ることを医療関係者は誰も教えてくれなかったことに、悔しかったからだよ。




通り道、途中にあった占い師の店のドアを開けた。

病気のことなど何も言わず、今の自分のことを尋ねた。

占い師さんには「あなた何の心配もない。今のまま健康で家族も問題ない」と。

アホくさ…って気持ちになり、おかげさまで悔しさも悲しさも埃くらいに小さく砕けて、パンパンとはらったら無くなった。




あれから10年。

今思うのは、全ては自分、ということ。

何があっても自分で咀嚼して飲み込む。

誰のせいにも何のせいにもしないよ。

だって。病気になる自分のからだもかわいいもん。