『でんでんむしのかなしみ』と美智子さま | 近鉄八尾駅前にある鍼灸整骨院 東洋医学の事なら、いど鍼灸整骨院。

近鉄八尾駅前にある鍼灸整骨院 東洋医学の事なら、いど鍼灸整骨院。

近鉄八尾駅[西口]すぐ 本物の伝統鍼灸を追求し、不妊、アトピー、喘息、頭痛、肩こり、
  生理痛、更年期障害、自律神経失調症、ガンなどの慢性疾患や難病の方々にご支持を頂いています。

治療所に来られた方はよくご存じでしょうが、当院の待合室には一般の書籍と並んでかなりの数の絵本があります。

 

今日はその中からこんな本を紹介したいと思います。

 

 

でんでんむしのかなしみ新美南吉 作・かみやしん 絵、大日本図書)

 

 

「でんでんむしのかなしみ」(1935年)は、「ごん狐」(1932年)や「手袋を買いに」(1943年)で有名な児童文学作家・新美南吉の作品です。

 

それまでも広く親しまれてきた絵本でしたが、一気に注目が集まったのは1998年、当時の皇后美智子さまがインドのニューデリーで行われた国際児童図書評議会(IBBY)世界大会の基調講演でこの「でんでんむしのかなしみ」に触れられたのがきっかけです。

 

美智子さまには、英訳・構成した詩集『どうぶつたち』がありますが、子どもの本の世界とのかかわりの深さはよく知られており、この時も「子供の本を通しての平和」というテーマで講演を依頼され、準備をされていたようです。ところが直前になってインドの核実験の影響で訪問が叶わず、急遽ビデに収めた講演がIBBYの会場で上映されました。

 

この時の講演の全文は、宮内庁のHP

(第26回IBBYニューデリー大会基調講演)

で読むことが出来ますが、今回はその中から抜粋する形で紹介したいと思います。

 

 

第26回IBBYニューデリー大会(1998年)基調講演

【子どもの本を通しての平和─子供時代の読書の思い出─】(抜粋)
 

 まだ小さな子供であった時に、一匹のでんでん虫の話を聞かせてもらったことがありました。不確かな記憶ですので、今、恐らくはその話の元はこれではないかと思われる、新美南吉の「でんでんむしのかなしみ」にそってお話いたします。

 

そのでんでん虫は、ある日突然、自分の背中の殻に、悲しみが一杯つまっていることに気付き、友達を訪(たず)ね、もう生きていけないのではないか、と自分の背負っている不幸を話します。友達のでんでん虫は、それはあなただけではない、私の背中の殻にも、悲しみは一杯つまっている、と答えます。小さなでんでん虫は、別の友達、また別の友達と訪ねて行き、同じことを話すのですが、どの友達からも返って来る答は同じでした。

 

そして、でんでん虫はやっと、悲しみは誰でも持っているのだ、ということに気付きます。自分だけではないのだ。私は、私のこの悲しみをこらえていかねばならない。この話は、このでんでん虫が、もうなげくのをやめたところで終わっています。

 

 あの頃、私は幾つくらいだったのでしょう。母や、母の父である祖父、叔父や叔母たちが本を読んだりお話をしてくれたのは、私が小学校の2年くらいまででしたから、4歳から7歳くらいまでの間であったと思います。

 

その頃、私はまだ大きな悲しみというものを知りませんでした。だからでしょう。最後になげくのをやめた、と知った時、簡単にああよかった、と思いました。それだけのことで、特にこのことにつき、じっと思いをめぐらせたということでもなかったのです。

 

 しかし、この話は、その後何度となく、思いがけない時に私の記憶に甦って来ました。殻一杯になる程の悲しみということと、ある日突然そのことに気付き、もう生きていけないと思ったでんでん虫の不安とが、私の記憶に刻みこまれていたのでしょう。少し大きくなると、はじめて聞いた時のように、「ああよかった」だけでは済まされなくなりました。

 

生きていくということは、楽なことではないのだという、何とはない不安を感じることもありました。それでも、私は、この話が決して嫌いではありませんでした。

 

 

 

 

このビデオの収録に立ち会い、のちにIBBYの国際理事も務めた編集者の末盛千枝子さんはこう語ります。

 

「子どもの頃にどのような本に出会い、成長する時にどのような影響を与えてくれたかという、ご自分にしかわからない極めて個人的な思いを率直にお話しされたのです。それは誰の人生にとっても実に貴重な物語となって語りかけるものでした」

 

実は末盛さんが初めてこの話を聞いたのは、美智子さまがバッシングによるストレスで失語症になられた1993年のことだと言います。

 

「ほとんど聞こえない様な、囁くような小さい声で話して下さったのです。これほどお辛いことを、この方は子どもの時にお聞きになったお話で乗り越えようとしておられるのだと本当に驚き、感動しました」

 

…末盛さんは、この講演録を『橋をかける 子供時代の読書の思い出』(美智子、すえもりブックス)として日英両国で出版。ロシア語、チェコ語、ポルトガル語(ブラジル版)、中国語、韓国語などにも訳され、大きな反響を呼びました。こちらも機会があればぜひお読みください。

 

 

 

 

 

 

 

 

失語症、そして今回の心筋虚血…初の民間出身の皇太子妃、皇后、そして上皇后となった美智子さま。私たちの想像もつかない大変な重圧を背負いながら皇室、国民への献身を続けてこられた美智子さまを支えたものの一つに、この「でんでんむしのかなしみ」があったのでしょう。

 

 

 

 

「人気ブログランキング」にエントリーしています。
1日に1回 クリックして頂けると嬉しいです!

↡ ↡ ↡ ↡ ↡ ↡ ↡

 

 

『いど鍼灸整骨院 / 中医鍼灸治療室』のFacebookも適宜更新しています。

『いいね!』をしておくと更新情報を受け取ることができます。

Facebookはこちら →

 

いど鍼灸整骨院 / 中医鍼灸治療室
大阪府八尾市北本町1-1-7

TEL : 072-991-3366
http://www.ido-s.jp/