【協力してワイン用ブドウの苗を植える

同会と、児童と生徒】

 

 

 小諸市などの有志でつくる「ワイン文化を未来へ繋ぐ会」はこのほど、地元小学生と高校生の「ワイン用ブドウ植樹体験」を御牧ケ原の「ジオヒルズワイナリー圃場」で行った。


 同会メンバー、千曲小3年生15人、野岸小かしの木クラス4人、小諸商業高校3年の授業「広告と販売促進」選択者約20人が参加。小学生と高校生はグループを作り、同会の指導で、穴掘り、支柱の固定、赤ワイン用品種の苗植えなどを体験した。

また、この日植えたブドウは収穫までに3年以上かかることなど、ワインやブドウについて学んだ。


 子どもたちは「初めてだけど上手くできたと思う」「みんなと仲良くできて、面白かった」などと楽しんでいた。

同会、千曲小、小諸商業高は、年間を通じて活動を行う予定で、今後は収穫やラベルデザインなどを計画している。


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 同会は今年、御牧ケ原のワイン醸造所「ジオヒルズワイナリー」、市内の温泉旅館中棚荘、市外幼稚園などからメンバーが集まり発足。


 小諸市など東信地域で盛んになっているワイン造りを、息の長い産業として次世代へ継承するため、さまざまな活動に取り組む。

ワインがこれまで以上に日本人の生活に浸透すれば、それが文化となり産業が長く続くと考えるという。


 活動のスタートとして今回、小学校や高校に「植樹体験」を提案した。ブドウは樹齢が長く、植樹の機会は限られているため、貴重な体験として記憶に残してもらおうという思いがあった。


 同会代表で同ワイナリー醸造責任者の富岡隼人さんは「ワイン造りを始める人が増えているが、次の世代にどう伝えていくかが課題。活動を通じて、子どもたちが地元に誇りを持ち、ワインに興味をもつきっかけになれば」と話していた。