プランド・ハップンスタンスという言葉があります。企てられた偶然。1999年にスタンフォード大学のクランボルツたちが、提唱しました。「想定外」のことを、上手に起こして、幸運な出来事を増やそうという考えです。

 

セレンディピティと同じですが、そこに、もう少し、意図がある。人の集まる場所を敬遠していたら、新しい友人や恋人との出会いは生まれないですよね。つまり、偶然の起こるような状態に持っていくこと。

 

発想も同じです。ある商品を開発するとしたら、それを売っている場、使われている場をウロウロしながら考える方が、ヒントは出やすいでしょう。

 

そして、少しずらした世界でも偶然を待ちたい。例えば、アルコール飲料のアイデアを求めているときに、ミネラルウォーターの飲まれ方を、じっと観察するのは、かえって刺激になるかも知れませんね。

 

偶然を避ける人がいます。わたしが出会った学生で、「好きだよ」と告白されたけれど、「断ろうと思ってる」という人がいました。出会ったのが、出会いを求めていった会合ではない。つまり、必然でない。そして、昔から憧れていたタイプではない。したがって、必然でない。そういうのです。

 

「じゃ、嫌いなわけ」と聞くと、「好き」と答えます。「いいなとは思うのですが、偶然、出会っただけなので、それは負けという感じがして、悔しい」というのです。わたしは、偶然に身を任すのは、「負け」じゃなくて、「賢い」のではないかしらといいました。

 

世の中、必然なんて、そう、ないですよね。たまたまを大切にする。偶然が起こる確率を高めるようにする。それが、ハッピーになるコツでしょう。