5手詰をつくろう! ③ | 不況になると口紅が売れる

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STEP3. 「逆算する」


 3手の素材が見つかったら、そのアレンジにかかります。


 具体的には

 「その局面にさせるような、直前の2手を考える」

 ということです。

 これを「逆算」といい、詰将棋創作の基本作業となります。


 さらに欲をいえば、

 「できるだけ、直前の手も捨て駒にする」

 …となります。


 具体例を見てみましょう。


 例えば図Aの3手詰を、今回の素材に選んだとします。

 3三桂、同金、2二金までの3手で詰みますね。
 まあ、よくありがちな、詰め手筋ではあります。

 

 ▼図A 3手詰
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 ただ、このままでは詰将棋になりません。

 この局面から2手遡った局面を考えてみてください。

 どんなパターンが考えられますか?



 ①玉が1一か3一にいる局面から、2一○、同玉、とさせて図A。

 ②玉が2二か1二にいる局面から、1三歩成、2一玉、とさせて図A。
 ③金が3一、3三、4一、4二、2二のいずれかにいる局面から、3二○、同金、とさせて図A。

 …の3通りが考えられそうです。


 ②③はちょっとややこしいので、ここでは①について考えてみます。


 「2一○」で王手になるのは、飛車か金ですね。

 あるいは、他の配置駒が成って王手、もありえます。

 とりあえず、2一に金を捨てる手順を想定しましょう。

 2一金、同玉、3三桂、同金、2二金までの5手詰局面として、次のBが考えられます。

 

 ▼2手逆算局面「B」
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 おっとっと、しかしこれでは初手1二金で簡単に詰んでしまいますよ。

 こういうのを「余詰(よづめ)」と呼びます。

 本手順以外の詰筋が成立してしまうと、作品としては不完全です。

 そこで、初手1二金を消すために、「玉方1二香」を配置したのが「C」です。

 

 ▼2手逆算局面「C」
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 どうでしょうか?

 一応は完成したみたいですよ。

 とりあえずこれは、候補作としてとっておきましょう。


 今度は飛車を捨ててみましょう。

 金より、飛を捨てる方が、当然価値の高い手順になります。

 次の「D」なんかはどうですか?


 ▼2手逆算局面「D」
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 2一飛成、同玉、3三桂、同金、2二金までの5手詰。

 ちょっと、穴熊戦の終盤みたいで、実戦的な詰将棋ですね。

 意味合いは同じながら、こちらは「実戦的な形で飛車捨て」が入ります。

 「C」とどちらがよいかは悩みますね。

 これも捨てずに、とっておきます。


 次に、玉が3一にいた局面で考えます。

 やはり、初手は2一から飛車捨てを狙います。

 「2一飛、同玉、3三桂、同金、2二金までの5手詰」を目標手順にした図が「E」です。


 ▼2手逆算局面「E」 
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 しかし、「E」では、初手2一飛のときに、4二玉と逃げられて詰みませんよ。

 このままじゃダメみたいです。

 4二に脱出させないためには、玉方の駒をそこに置いて、邪魔駒にすればいいんです。

 何を置くべきか、ですが、3手目の3三桂を成立させるためには、3三に効く駒(角、金、銀、龍、馬など)ではダメだということがわかります。

 また、単に玉の邪魔をするだけの駒は、なるべく安い駒にしておいたほうがよろしいようです。

 よって、歩を4二に配置します。これが「F」です。


 ▼2手逆算局面「F」
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 2一飛、同玉、3三桂、同金、2二金までの5手詰。

 なんと、飛と桂の2つの捨て駒が入りました。

 また、初手の2一飛は、「D」の2一飛成と違って、相手の駒をとらない、という意味で高度です。

 どうですか?


 「C」「D」「F」を比較してみます。

 ・金捨てよりは飛捨ての方が妙手っぽい

 ・駒取りよりはタダ捨てのほうが妙手っぽい

 …ということで、軍配は「F」にあがります。


 ということで、5手詰が出来上がりました!!!

 こうやって、ああでもないこうでもないと、逆算していくのが詰将棋創作の楽しみのひとつです。


 よし、さっそく棋友に出題??

 いやいや、ちょっとお待ちください。


 実は「F」図には、重大な欠陥があります。

 どこに問題があるのでしょうか?

 しばし、お考えください。


 

 次回に説明させていただきます。

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