科別受診という医療 | IDDM(一型糖尿病)・ipocoの暮らし

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こんにちは。ipocoです。

本日のテーマは、
日本の病院はパーツ別に専門の科があって、そこで診てもらうことになっている」っていう世間話です。



今日テレビを見ていたら、たまたま婦人科にかかった女性のニュースをやっていました。

その方は妊娠したのですが、結果的に出産できず大変なショックを受け、インタビューでは「心が辛い時はメンタルクリニックへ行ってくださいと婦人科で言われたことがすごく辛かった」とコメントしていました。たぶん大変なショック状態の時にそう言われたことが、「もう面倒は見ない」と突き放されたように感じて辛かったんだろうと思います。


しかし、心が辛かったらメンタルクリニックへ行ってくださいという婦人科の対応は普通の流れではないか?と思いました。婦人科で診てくれるのは婦人科に関することであって、心の問題を診てくれないのは診れないからであって当然だと思うのですが…病院はそんなに何から何までトータルケアなんかしてくれないよ!



私も患者ですから、その女性がショックな出来事でとてもとても心細くなり、誰かに支えてほしい、手を差し伸べてほしいと思った気持ちを理解できないわけではありません。が、すごい現実的な話をすると結論は「病院は慈善事業ではない。自分のことは自分でやる。」というところに尽きる。


患者の気持ちを支えるのは家族や友人、患者自身のやることであって、医療従事者の仕事ではないということを患者も理解するべきではないかと個人的には思いました。闘病は誰にとっても辛いものなので、ショックが大きければ大きいほど人に頼りたくなるのは分かりますが、その気持ちを向けるべきなのは医者や看護師なんですか?



極端な言い方をすると、パン屋に行って「私はこのパン屋で米も食べたいのに、なんで用意してくれないの?」ってゴネてるのと似てると思ったんです。


あなたがパン屋の店員で、すいませんうちはパン屋なんで米はありません…どうしてもご希望なら、2件隣におにぎり屋さんがありますから、そちらでどうですか?って、パン屋の売り上げにはならないのに業務上の流れと親切心で案内したところ、今度は「そんな…ひどい、こんなに米を食べたい私の気持ちを満たしてくれないの?なんて不親切なろくでもないパン屋なの」って責められてる感じなんですよ…、

まあ、もちろんこれは私の脳内イメージの話の例であって、現実にはニュースで見た人にはもっと複雑で仕方のない、そう述べるのに足る、しかるべき事情があったかもしれないです。すいません。

 
こんな脳内イメージが出てきたのは、たぶん私が自分の仕事をしていて、なんでお客さんたちはこんなに「おんぶにだっこ」なんだ、自分でちょっと考えればわかることを、なぜこんなに店員に丸投げしてくるのだ…と少し疲れた気分だったからかも…と今思った。


 
こんなこと書いていたら、少し前に外来に行ったとき、看護師さんと話し込んでいる老人が「家にいてもひとりでさみしいから、入院したい」と言っていたのを思い出しました。看護師さんは「今、あなたには入院して治さないといけない悪いところはないので、できないんです」と言ってましたが、老人はまったく引かず、寂しいから家に居ても仕方ない、1週間でいいからと繰り返し話は堂々巡りでした。あの後どうなったのかな。



おわり。