2022年10月6日:パート2

 21時30分。少し前に帰宅。熱い紅茶を飲みながら、パソコンのキーボードを叩いている。

 18時。自民党県議団の1期生グループ(10名)が来訪。マイナンバーの普及に関する協力を要請した。その後は、1人1人と短い動画を撮った。この10人との映像は、明日のブログに掲載する。これ以上、細かいことは書かないが、とても嬉しかった!!1期生の皆さん、ありがとうございました!!

 18時45分。前橋市内で行われた上記の1回生県議(全員)による懇親会に、少し遅れて合流。20時過ぎまで滞在した。幅広い話題で盛り上がった。今の自民党県議団1回生チーム、スゴくいい雰囲気なんだよ…なあ。(ニッコリ)

 さて、先週の会見で、ブランド総合研究所の「都道府県魅力度ランキング」の最新の検証結果を発表した。今年のランキングは、今週末(土曜日?)にも公表されるようだ。今回のブログでは、以前から問題点を指摘して来たこの杜撰なランキングを取り上げる。

 今般、現時点で最新となる2021年のランキングについて、専門家の協力も得ながら、客観的かつ科学的な観点から、より精緻な検証を実施した。その内容を、このブログに書き残しておきたい。

 昨年、行なった同ランキングに関する検証においては、統計学の専門家にご協力を頂戴した。対して、今回の検証作業では、データ分析や既存の学術研究なども踏まえた「より深い分析」を行なっている。

 新たな検証結果は、出来るだけ多くの人(国民や県民)に読んでいただきたいと考えている。このランキングの実態に関して、ぜひとも正しい認識を持って欲しいと思っているからだ。

 昨年度、初めて「魅力度ランキング」の問題点を検証した。その際にも説明しているが、改めて上記のランキングの概要に触れておく。ここからは、ブログの末尾に添付した一連のスライドを参照しながら、読んで欲しい。

 いわゆる「魅力度ランキング」と呼ばれているものは、「ブランド総合研究所」が実施している「地域ブランド調査」の中の、1つの項目に関する調査結果を示すものだ。

 「地域ブランド調査」自体は、インターネット上で行われる調査で、89の項目から構成されている。が、このうちの1つである「魅力度」だけが抜き出され、毎年「魅力度ランキング」として公表されている。

 このランキングは、発表の度にメディアで大々的に取り上げられている。当然、社会的影響力があるものだと認識している。

 こうした社会的影響力を持つランキングを公表する以上、実施責任者は、「ランキングの結果に関する客観的な分析や解説」「ローデータの公表」など、その結果に関する説明責任・社会的責任を負うのは当然のことだ。その点が欠けていると、かねてより主張して来た。

 加えて言うと、これが本当に自治体の「魅力度」を示すランキングと言えるのか?!調査の手法や分析自体にも、大きな疑問を抱いていた。

 以上のような経緯を踏まえ、県による最新の検証結果を解説する。

 分析の結果、昨年7月の検証結果とほぼ同じ点に問題があるという評価となった。

 今回、改めて整理した問題点は4つ。そのうち、昨年と同じ点は3つ。

 1つ目の問題点は、「魅力度という抽象的な概念を1つの質問だけで測定している」こと。2つ目は、「回答に対する配点が不自然である」こと。3つ目は、「ランキング下位がわずかな点数内に密集している」点だ。

 特に、最新の検証で、新たに判明した問題点は、「経験の異なる回答者が混在している」ことだった。

 本日のブログでは、今回、改めて整理した4つの問題点の中で、特に(1)新たに指摘された点と、(2)昨年も指摘した「わずかな点数内に密集している」点の2点〜にスポットを当てる。

 先ずは、最新の検証作業で新たに指摘された点について。このランキング調査では、対象の都道府県に対する認知、居住経験、訪問経験を区別することなく、その都道府県が「魅力的かどうか?」という質問を行なっている。

 対象の都道府県の「魅力」に関しては、「居住経験があれば、居住地としての魅力」「観光での訪問経験があれば、観光地としての魅力」「いずれも無ければ、回答者それぞれが考える、これ以外の観点」から回答をするという形式になっている。が、こういった異なる観点の魅力を、同じ土俵で比較していることには、大きな問題がある。

 大都市などの居住や訪問経験が多い地域がある一方、地方は、居住や訪問経験が少ない。にもかかわらず、一緒くたに「魅力」を評価されてしまう傾向があるからだ。これでは、適正な測定が行われたとは言い難い。

 次に、昨年度指摘した点についても触れる。「平均値のみでランキングを作成」しているという問題について、より詳細に検証した。その結果にも言及しておく。

 抽出調査の場合、ばらつき・誤差が発生するため、学術研究では、この点を考慮した上で、分析、評価を行うのが常識だ。ところが、当ランキングでは、平均値のみのランキングとなっている。

 統計学の一般的な手法で検証すると、群馬県と有意な差が見られなかったのは、14県にも上ることが分かった。これが何を示しているのかは明白だ。それは、統計的に意味の無い「誤差の範囲でのランキング」になっているということに他ならない!!

 以上が、最新の検証報告の概要だ。

 今回の検証結果でも、やはり、問題の魅力度ランキングは、「『魅力度』を適切に示すランキングとは言えない」ということが改めて判明した。
  
 上記の「魅力度ランキング」を含め、こうした「都道府県のランキングもの」に関して、いちいち目くじらを立てるつもりはない。様々な調査自体を否定している訳でもない。

 ただし、公表する調査の結果が社会的影響力を持つ場合、その内容に関して説明責任を果たさねばならないのは当然だ。どんなランキングであろうと、全国の自治体にとって目標となるような、信頼性の高いものであって欲しい。

 国も地方も、行政も民間も、これまで以上に「エビデンスに基づく説明責任」が求められる時代だ。特に、メディアには、「国民(県民)に政策な情報を発信する」という重要な役割がある。情報源の信頼性には、より注意を払っていただきたいと思う。

 今回のブログでは、ランキングの問題点のみにフォーカスを当てた。が、近いうちに、より詳しい分析結果をまとめた検証報告書を、県のホームページに掲載予定だ。

 県民の皆さん、国民の皆さん、メディア関係者の皆さんには、ぜひ、「都道府県魅力度ランキング」なるものの実態を、正しく認識していただきたいと思います!!

 さあ、運動の前に、アコギを弾く。某県議から頼まれたロックフェスまで、あと10日(?)しかない!!