2017年6月22日

 

 豊田真由子衆院議員の「暴言・暴行事件」には衝撃を受けた。メディア等で公開された「被害を受けた秘書」が録音した音声の主が本当に豊田議員のものだったとしたら、本当に残念だ。というか、(あらゆる意味で)俄かには信じられない行動だ。事実とすれば、離党はやむを得ない。いや、刑事事件になる可能性すらあると思う。

 何年か前のブログで、このエピソードにちらっと触れた憶えがある。小学生の頃、地元のお祭りの夜に「下級生を虐めた」ことがあった。相手を叩いたり、殴ったりしたわけではない。「火のついた花火をいつまで持っていられるか?」というゲームに無理やり参加させたのだ。

 2つ年下の下級生は、人差し指に軽い火傷をして、泣きながら帰った。その子のお父さんは、県議だった亡父が雇っていたひとだった。この出来事の一部始終を人づてに(?)聞いた亡母が本気で怒った。いつもは優しい母の見たこともない怖い表情に驚いた。手の甲に何度も大きなお灸を据えられた。

 その日のうちに、母に連れられてその子の家に行った。「うちの一太が00ちゃんに酷いことをして、本当にすみませんでした!」相手のご両親は、「いや、富雄先生(亡父)にもお世話になっていますし、そんな大袈裟なことじゃないですから!」と恐縮していた。が、母に促され、目の前の下級生に頭を下げて謝った。「本当にごめんなさい!僕が悪かったです!」

 家路を急ぐ夜の道で、母がこう言った。

 「いっちゃん、よく憶えておきなさい。どんな理由があっても、自分より立場の弱いひとを虐めるなんてことをしたら絶対にダメよ!ましてや、暴力を振るうなんて最低の人間のすることよ。弱いものイジメは卑怯で、恥ずかしいことだと思いなさい。喧嘩するなら、自分より強いひととやりなさい!分かったわね!」と。

 この亡母の言葉は今も耳の奥に残っている。その後の人格形成にも大きな影響を与えた。というか、この母親の教え(?)を忠実に守って来た。そのお陰で、かなり損した気がしないでもない。(笑)

 事実、これまで政治家として真っ向から喧嘩を仕掛けて来たのは、常に自分より大きな存在だった。森喜朗元総理も、村上正邦幹事長も、青木幹雄議員会長も…!

 過去、与野党の複数の国会議員が「秘書への暴力を含む暴力行為」で警察沙汰(?)を引き起こしたり、被害者から訴えられたり、議員辞職に追い込まれたりした。その度にとても不愉快な気持ちになった。こう思わずにはいられなかった。

 「自分より弱い立場の人間(秘書)を殴ったり、蹴ったりするなんて信じられない。ここにその人物の『本性』が凝縮されている。この手の政治家に限って、上層部にはペコペコして上手く立ち回っている。最も嫌いなタイプだ。吐き気がする!」と。

 政治は真剣勝負だ。自分だって秘書を厳しく叱ることはある。が、こちらが間違ったと思った時は素直に謝る。怒る時でも相手の「人間としての尊厳」を傷つけるような罵詈雑言を浴びせたことはない!ましてや、暴力を振るうなんてあり得ない!!

 だから、これだけはハッキリ言っておく。少なくとも自分の周りに、秘書に暴力を振るったり、録音された音声にあるような言葉でスタッフを罵倒したりする自民党議員はただの1人もいない!