2012年9月23日:パート3

 安倍晋三元総理は、過去に「大きな挫折」を経験した。 政治家として堪え難いほどの屈辱、筆舌に尽くし難い試練だったと思う。 並の議員なら、そのまま政治生命を絶たれていただろう。 そのくらい決定的な事件だった。 結果として「総理の職を途中で放り出した」と批判されても仕方がない。 事実、多くの国民は、あの突然の辞任劇を忘れていない。

 それでも、安倍元総理は、過去の挫折から「数多くのこと」を学んだに違いない。 いったんは内閣総理大臣にまで登りつめながら、志半ばで(しかもあんな形で)職務遂行を断念せざる得なかった。 こんな経験を持つ政治家は、ほとんど見当たらない。 

 ある人が言った。 「人間は、失敗や挫折を乗り越える度に成長するものだ」と。 過去のブログでも触れたが、安倍元首相は、あの苦しい失敗を経て、より深く、より強く、より優しくなった気がする。 6年前、総裁選に圧勝して首相に就任した当時の安倍晋三氏は、人気絶頂だった。 オーラもあった。 総理としての最初の訪問先に中国を選んだ。 外交デビューも鮮烈だった。 

 でも、自分は、今の安倍氏のほうが好きだ、な。 もちろん、総理になった頃も、信義に厚くて、包容力のある「魅力的なリーダー」だった。 が、反面、いつも張りつめていて、余裕のない感じがした。

 あれから5年。 安倍元総理は、明らかに進化した。 もともと思いやりのある人だけど、辛い体験をした分、他人の苦しみが分かるのではないか。 様々な批判にも真摯に耳を傾け、自然体で、何があっても泰然としている。 そんな感じだ。 内に秘めた強さと安定感とバランス感覚が、うまくミックスされている。 スゴくいい雰囲気だ。(ニッコリ)

 安倍総理の実現を求める民間有識者の決起大会で、長谷川三千子・埼玉大学名誉教授が次のような趣旨のスピーチをした。 「安倍さんを応援していると言うと、必ず『やめかた問題』を口にする人がいる。でも、それは逆だと気がついた。歴史的な仕事を成し遂げた人は、必ず一度は挫折する。挫折を経験しないと、大きな業績は残せないんです!」

 国難の日本を牽引するリーダーには、落ち着いた強さとしなやかさが必要だ。 安倍候補の「失敗の経験」は、他の候補者にない「強み」になる。 連日、安倍候補を近くで見ながら、そのことを確信した。

 あ、もう午前1時を回っている。 明日は北海道(函館、札幌)の遊説。 車も予約した。 そろそろ、布団に入らないと。

 
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