2011年7月3日:パート9

 間もなく午後11時。 東京の部屋。 浜田和幸参院議員が、「国家国民のために『やむにやまれぬ英断』をする」ような政治家だとはとても信じられない2つ目の理由を書く。

 浜田議員離党のニュースは、都内で行われていた幹事長主催の「予算委員会委員との懇親会」の席に飛び込んで来た。 午後6時頃(?)、党役員(自民党議員)が全員帰った後の党本部に、浜田氏の政策秘書が離党届(1枚の紙切れ)を持参し、党のスタッフに手渡したとのこと。 それを聞いた出席者から驚きと怒りの声が上がった。 「酷いやり方だよなあ!」と。

 間もなく、浜田氏の秘書が党本部に持って来たという離党届けのコピーが、食事中のテーブルを回った。 それを見た多くの議員たちは、さらに憤慨した。 そこには、たった1、2行、「都合により離党する」みたいなことが書いてあった。 しかも、「浜田和幸」という本人のサインではなく、ハンコが押してあった。

 「いくら何でも、この離党届けはないだろう!」「どんなにバツが悪くても、本人が直接、党幹部に離党届を渡すのが、最低限の礼儀ではないか!」 皆、口々にそう話していた。 いつも冷静で、品格のある某議員が、離党届けの文章とハンコをじっと見ながら、つぶやいた。 「このひと、人間のクズですね!」と。

 浜田和幸氏を当選させるために、自民党は必死の応援を繰り広げた。 党本部は無理矢理日程を調整して、鳥取県選挙区に有力な弁士を送り込んだ。 小泉進次郎衆院議員も現地に入った。 

 地元の石破政調会長も、赤沢亮正(りょうせい)衆院議員も、それぞれの後援会組織をフル回転させ、県民に支持を訴えた。 浜田氏のために身を粉にして飛び回ってくれた自民党支持者の方々も大勢いたはずだ。 こんな「信義の欠片もないやり方」で党を足蹴にした浜田氏が、お世話になった人々に「離党の理由」をきちんと説明しているとは、到底、思えない!

 ちなみに、自民党鳥取県連は、浜田氏に2千万円を寄付し、さらに立て替え金として、約2千8百万円を貸し付けている。 浜田議員の当選報告が行われた県連大会で配布されたという「平成22年度決算書」に、ちゃんと、そう書いてある。 え? 約2千8百万円の貸し付けに関しては、県連会長と浜田議員との間で「金銭消費貸借契約書」も取り交わされているのだ。

 2年前、清和政策研究会(現・町村派)を退会した。 自民党総裁選挙で河野太郎氏を応援して以来、(森元総理の意向を受けて(?))あちこちで「山本、世耕は派閥を抜けるべきだ!」と言い続けていた町村会長とアポを取り、直接、退会届を手渡した。 最後は、「いろいろとお世話になりました!」と頭を下げ、派閥事務所を後にした。 人間として守らねばならない「最低限の信義」でしょう?!

 浜田議員には、「何か決定的なもの」が欠けている気がする。 お世話になった人々にまともな説明もせず、選挙で走り回ってくれた自民党支持者を平気で裏切り、同僚議員には「離党するつもりはない!」とウソをつき、1枚の紙切れを党本部に届けるだけで離党する! ほんの1年前に、党の公認候補として当選したばかりなのに!!(怒X10)

 本当に申し訳ないが、自分には「浜田議員が国家・国民のために志を貫き、やむにやまれぬ英断をするような政治家である」とは、どうしても思えない!!(断言)

追伸:浜田和幸参院議員は、4人の参院幹部の前で、何度も「震災復興のために、与野党が協力しなければならない!」「私は震災復興のために仕事をしたい!」みたいな台詞を口にした。

 残念ながら、浜田議員のこの言葉には、全く説得力がなかった。 次回のブログ「浜田和幸参院議員の許し難いウソ:その6」で、その理由を書く。


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