2010年8月23日:パート3

 午後10時。 東京の部屋でパソコンを起動させた。 今回の執行部人事で「参院自民党幹事長」に就任した小坂憲次氏は、前衆院議員。 昨年の衆議院選挙で議席を失ったが、10ヶ月後に行われた7月の参院選挙で比例区から立候補。 13万5千票で当選を果たした。 

 正直言って、小坂氏の「人柄」や「実力」は、よく知らない。 これまで、ほとんどお付き合いがなかったからだ。 が、そこは、衆議院議員を6期務め、文部科学大臣や衆院の議院運営委員長を経験したベテラン政治家だ。 立派な人物に違いない。 ただし、参院での経験は1ヶ月ちょっと。 現時点で、参院自民党内の力関係や人材についての深い知識は、ほとんどないはずだ。 当然、参議院に来たばかりの政治家が、参院自民党の顔である「幹事長」になったことは、ただの一度もない。

 そのことを十分に分かった上で、中曽根弘文議員会長は小坂憲次氏を幹事長に抜擢した。 そこには、自分など考えもつかない「深謀遠慮」と、考え抜いた「戦略」があったのだと思う。 中曽根氏と小坂氏は「旧知の間柄」だと聞いた。 中曽根会長は、恐らく「小坂氏なら、自らの考える参院の独自性を実現してくれる!」「何があっても覚悟を持って最後まで支えてくれる!」という確信を持っているのだ。 いずれにせよ、選挙で選ばれた議員会長の目玉人事に、異論を唱えるつもりはない。

 が、しかし、通常の場合、参議院に初当選したばかりの議員(ましてや衆院からの転身組)が、参院自民党の「枢要なポスト」を占めるのは、マイナス効果のほうが大きい!(キッパリ) それは、当選回数にかかわらず、「参院で必死に頑張って来た人々」のモラルを大きく低下させる。 すなわち、「参院自民党には人材がいない!」と内外に宣言するようなものだ。(苦笑) 

 え? 初めて参院に登場したその議員に「よほどの知名度や国民的人気がある」とか、「この人を起用したら参院のイメージがガラッと変わる」とか、そのくらいのインパクトがあれば別だ。

 参院幹事長、国会対策委員長、政策審議会長という、いわゆる「参院自民党3役」が決まった。 これから、幹事長室、国会対策委員会、政策審議会の副幹事長、副委員長、副会長の人事が始まる。 これまでの参院での実績や個々の強みを踏まえ、適材適所の、丁寧な人事をやって欲しい。 もちろん、最後に決めるのは、中曽根議員会長だ。

 ああ、喉が乾いた。 冷たいリンゴジュースを、もう一杯、飲もうっと! この続きは次回のブログで。

 
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