本日、自民党と政府が郵政民営化法案の修正で合意した。修正案は今晩の総務会において多数決で了承され、併せて、国会採決で党議拘束をかけることも確認された。自民党側は、持ち株会社による貯金・保険会社2社の全株式処分の義務づけの緩和を強く求めていた。ここは総理が譲らず、法案修正には盛り込まれなかった。民営化後の「株式持ち合い」についても、条文の修正には踏み込まず、首相が国会答弁で容認の姿勢を打ち出すという形で決着した。改めて思うけど、政治ってまさに「何でもあり」のゲームなんだな。

 

 全体として言えば、法案の根幹を揺るがすような修正にはならなかった。(*実質的にはほとんど譲っていないと言っていいだろう。)小泉総理にとっては、「党執行部との合意」という最初のパズルを解くためのギリギリの選択だったに違いない。

 

 それでも、「株式持ち合い」の件について(他のマイナーな修正はどうでもいいが)、ほんの少しでも「譲歩した」のは残念だった。「骨抜きの民営化法案」とか、「薄まった民営化の理念」とか、そんなふうに報道されなければいいが…。夜のTVニュースを見た限りでは、法案修正の内容より、反対派の動きにスポットをあてていた気がする。明日の朝刊の見出しが、ちょっと心配だ。

 

 2番目のパズルは、衆議院の採決日程。連立のパートナーである公明党の反対を押し切って(?)今週中に「委員会採決」まで持っていけるかどうか、だ。ここ数日は緊迫した政局が続くことになる。

 

追伸:難しいパズルの第一段階をクリアーした。昨日に比べて「解散総選挙」の可能性が低下したことは間違いない。