昨夜、仕事から帰ってくるなり、夫が嬉しそうにこう言った。


「ねぇねぇ、イイモノ見せてあげる♪」



「なになに?」



「っジャーン!!」



ぴら。


「Eh ben?(それがなに?)」


夫が自慢気に見せたのは、千円だった。



「っあ~もう!わからないかな~!あぁ、そうか、君は日本人だから…」



よく見ると、その千円札…夏目漱石の、いわゆる「ひと昔前の千円札」だったのだ。



「こんな千円札見たの、初めてだよ!!」←感激中


「あぁ~、そういうこと~!」



「これ、大事にとっておこ♪二千円札と一緒に!」



…そう言えば、二千円札も珍しいからと、とってあるんだった。



そりゃまぁ、いつの日か本当にそれが貴重になる日が来るかも知れないけど…そのくちゃくちゃの千円札じゃぁね~…


と、心の中で呟いて、嬉しそうにしている夫を見守る私なのでした。