このお写真の御像は、東京国立博物館の考古展示室に展示されていた『押出蔵王権現像』です。


9月6日、東京国立博物館まで、聖林寺の十一面観音様の特別展示会を観に行きました。


そして、考古展示室も見学させていただいたので、これから少しずつ、私の心が惹かれた重要美術品をご紹介したいと思います。




重要美術品

奈良県天川村

大峯山頂遺跡出土 10〜12世紀



皆さまは、蔵王権現(ざおうごんげん)をご存知ですか?



蔵王権現とは、日本独自の山岳仏教である修験道の御本尊様です。

インドに起源を持つ仏様方と違い、蔵王権現様は日本独自の仏様なのです。

蔵王権現様の正式名称は、『金剛蔵王権現』、あるいは『金剛蔵王菩薩』といいます。

権現(ごんげん)とは、権(かり)の姿で現れた神仏の意味で、仏、菩薩、諸天善神、天神地祇(てんしんちぎ)、全てを包括するそうです。

天神地祇(てんしんちぎ)は、聞き慣れない言葉だと思いますが、天の神と地の神、天つ神と国つ神、天地のすべての神々のことをいいます。

皆さまにとって、こちらの押出蔵王権現像の印象はいかがだったでしょうか?

私にとっては、こちらの蔵王権現像は、掌に載せられそうなほど小ぶりで愛らしくユニークな印象でありながら、何ものにも捉われない自由と躍動感と力強さに満ちている印象を受けました。


写真の押出蔵王権現像が作られた時代、修験道の行者様は、山岳地帯での厳しい修行の中で、悟りを得ようと命懸けで修行なさっておられたのでしょう。


そのような中、こちらの御本尊さまの何ものにも捉われない宇宙に飛翔していくような執着のなさと自由感と一体化することで、大いに励まされたのではないでしょうか。



さて私事ですが、年末にかけて非常に多忙となるため、いただいたコメントに対して、お返事を返すことが難しくなると思われます。


ですが、いただいたコメントに対しては必ず目を通しておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。


遠方の神社仏閣になかなかお参りできない方のためにYouTube動画があります。


よかったら、ご覧ください。