こんにちは。

茨木元町どうぶつ病院、獣医師・阿部です。

 

今回は「猫の視力」についてのお話です。

皆さんのお家の猫ちゃん達にはどんな風に物が見えているかご存じですか?

 

 

■暗いところでもよく見える

人でも猫でも眼には錐体細胞と桿体細胞にという2種類の細胞があり、それぞれ

錐体細胞…色を感じ取る

桿体細胞…光の明暗を感じる

役割があります。

このうち猫では桿体細胞の割合が高いため、暗いところでも良く見えると言われています。

 

暗闇での視界のイメージ図。 (上が人、下が猫)

…猫の方が暗闇でも明るく見えます。

 

■見える色は?

色を感じる錐体細胞にも種類があり、人は赤、緑、青とその3色から構成される色を感じることが出来ます。

しかし猫には赤色を感じ取る錐体細胞がほとんどありません。

そのため猫には赤が見えず、赤と緑を見分けることが出来ないようです。

猫の視界は青色、灰色、黄色で見えていると言われています。

 

視界のイメージ図。 (上が人、下が猫)

…見えている色の鮮やかさが随分違います。

 

■人には見えない色が見えている

猫には人がブラックライト下でしか見えない色が見えている可能性があると言われています。

 

■猫は近視

猫は近視で近くの物しかはっきりと見えていないと言われています。

6m以上先にある物はぼんやり見える程度で、遠くにあるものを見る視力は人よりも劣っているようです。

 

視界のイメージ図。 (上が人、下が猫)

…遠くは人の方がよく見えているようです。

 

猫の視界を想像してみるととても面白いですね。

実際にどんな風に見えているかは猫に聞いてみないと分かりません。