こんにちは
茨木元町どうぶつ病院です。
先日、歯肉増殖症症の歯科処置をする機会がありました。
歯肉の増殖は、慢性炎症による刺激、薬物性、家族性(≒遺伝性)などが原因で発症します。
歯肉の増殖により、仮性ポケット(歯肉の腫脹により歯周ポケットが深くなる)が形成され、さらに歯周炎が進行していきます。
手術前の状態です↓↓
切歯部分は歯肉の増殖が著しく、歯を温存しての管理は不能であると判断して上下左右切歯は全て抜歯しました。犬歯、臼歯は歯肉切除を実施し温存しています。
また増殖の重度な部分は病理組織検査に提出しましたが、歯肉過形成(線維性エプリス)との診断でした。
手術後の状態です↓↓
本症例では、家族性(≒遺伝性)とプラークの蓄積による慢性炎症刺激からの歯肉増殖症を疑っています。
従って、手術後のプラークコントロール(ハミガキ)が、再発を予防する意味で非常に重要となります。
茨木元町どうぶつ病院 松本淳