こんにちは。
茨木元町どうぶつ病院 です。
猫ちゃんには、リンパ腫という悪性腫瘍が非常に多く発生します(トラとかライオンにも多いらしいです)。
猫のリンパ腫には発生しやすい部位があり、それを知ることも非常に重要であると思っています。
先日も、嘔吐を主訴に来院された患者でエコー検査で胃にできものがあることが確認できました。
針生検を実施し、細胞診をある検査センターに送りました。その診断は「腺癌」が疑わしいとの結果でした。腺癌では外科手術が適応となり、その胃の手術は非常に大掛かりなものとなります。
猫の胃に腺癌ができることは非常に珍しく、その結果を疑いもう一度、他の検査センターでの細胞診検査と遺伝子検査を実施しました。
すると「リンパ腫」との診断でした。
リンパ腫であれば、内科治療・抗がん剤の適応となります。
その後、症例は、抗がん剤にも反応し、リンパ腫の治療を継続しています。
当院では、猫のリンパ腫(中~大細胞性)に対する抗がん剤として、プレドニゾロン、Lアスパラキナーゼ、ピンブラスチン、シクロフォスアミド、メトトレキサート、ドキソルビシンを組み合わせたものを実施しています。
猫のリンパ腫は胃などの上部消化管、腎臓、鼻腔内、前縦郭などに多く発生し、下部消化管は腺癌の方が多い傾向にあるようです。
また個人的な印象としては、炎症が持続しているところに好発するように思います。
最近の報告では、猫の胃のリンパ腫には、胃内の細菌(ヘリコバクター)が関与しているとの報告もあります。内視鏡を実施するときには、必ず確認するようにしています。
猫ちゃんの「できもの」は、常にリンパ腫の可能性を考え診断するように心がけています。
茨木元町どうぶつ病院 松本 淳
