先日、口腔内に腫瘤がありそこから出血している、すごく痛がっているとの主訴で、ワンちゃんが来院されました。

 

 

 

右上顎第4前臼歯、第一後臼歯に重度の歯周炎があり、そこに接触する口腔粘膜に腫瘤性病変がありました。

 

また、上顎の吻側硬口蓋にも重度の炎症像がみられます。

 

 

重度歯周炎に罹患している歯は抜歯を行い、腫瘤性病変は切除しました。また上顎吻側の硬口蓋の炎症部は生検を行いました。

 

術後の様子です。

 

病理組織検査の結果は、『化膿性口内炎』で、腫瘍性の病変は認められませんでした。

 

今回のように、口腔内の腫瘤性病変は、腫瘍のように見えても、腫瘍ではなく炎症病変ということもよくあります。

 

口腔内で腫瘤が認められた場合、一度、本院までご相談下さい。