埋伏歯について

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こんにちは。茨木元町どうぶつ病院 松本淳です。

 

最近、多く遭遇する歯科疾患として埋伏歯が挙げられます。

 

チワワさんや、短頭種(パグ、シーズーなど)、トイ犬種 等によく見られる疾患です。

 

肉眼的に、歯の数を数えて、明らかに足りない場合、

①そこには歯がそもそもない(欠歯)

②歯が埋まっている(埋伏歯)

             のどちらかになります。

 

欠歯であれば、問題ないのですが、埋伏歯の場合、歯原性嚢胞という液体だまりになることがあります。

上の写真は、埋伏歯により歯原性嚢胞になった症例です。(教科書より)

上の症例の歯科レントゲン像。左下顎第一切歯が埋伏歯です。

 

歯原性嚢胞は周囲の骨を溶かしつつ大きくなります。元々骨量が少ない小型犬種では、完全に顎がなくなってしまうこともあります。溶けてしまった骨は、元に戻すことはできません。従って嚢胞になる可能性のある埋伏歯は、抜歯等の処置をするか、定期的な経過観察が必要であると考えられます。

 

 

 

先日、当院に肉眼的に欠歯が多数あるチワワさんが来院されました。

 

麻酔下での歯科用レントゲン検査の結果、埋伏歯が確認され、その処置を行いました。

 

埋伏歯は、左右上顎第一前臼歯、左右下顎第一前臼歯の4本でした。

左上顎第一前臼歯の埋伏歯。かなり深い位置にありました。

上顎の歯原性嚢胞は呼吸器症状(鼻腔)として発見されることもあります。

 

 

右下顎第一前臼歯の埋伏歯。周囲の歯槽骨の骨融解像が見られ、初期ですが歯原性嚢胞になっているようでした。

 

抜歯した歯。抜歯するだけではなく、周囲の組織の処置も行わなければなりません。

 

 

 

「うちのこは、歯が少ないような気がする…」など気になる事があれば、お気軽にご相談下さい。

 

                  茨木元町どうぶつ病院 松本 淳