毎朝、時計代わりにテレビ朝日の「グッドモーニング」という番組を見ています。

 

今朝の番組の見出しを見て、アンティークコインの話題が放送されることを知りました。

 

先週末に、なんでも鑑定団で鑑定士を務める竹内さんが経営する「銀座コイン」という会社のオークションがあり、それに「ウナとライオン」が出品されたのでその話題なのかなと思ったのですが、実際は全然違いました。

 

 

 

 

番組では、アンティークコインが現在ブームとなっているといった内容が放送され、なんで今さら?という思いでした。。

 

ここ数年、日本においてアンティークコインブームというかアンティークコインのバブルがあったことは事実ですが、バブルはすでに収束しつつあり、高くなっていたコインの値は軒並み下がっています。

 

にもかかわらず、今なおコインブームであるかのように煽る業者のコメントを放送するのはいかがなものかと思って見ていました。

 

この放送を見て今までコインに興味がなかった人が、業者に言われるがままに高いコインを買わされるのではないかと心配になります。

 

 

 

 

何もコイン収集を否定するつもりはありません。

 

コインには歴史があり、それを自分の手元に置くことにはとてもロマンを感じ、私もアンティークコインは好きです。

 

熱心な収集家ではありませんが、一般の人よりかは少しだけ知識を持っています。

 

 

 

 

例えば、クレオパトラやカエサルなどの歴史上の人物が描かれた当時のコインを、その気になれば誰でも手に入れることができます。

 

2000年前に実際に使われていた本物のコインを手元に置いて眺めることができるというだけでなんかワクワクします。

 

 

 

 

日本でコインブームが起きたのは、6年前に加治将一さんという人が書いた「カネはアンティーク・コインにぶちこめ」という本(通称:加治本)が出版されたことがきっかけでした。

 

加治さんはコインを投機目的ではなく資産保全目的の対象として紹介したかったのだと思うのですが、その結果コインブームが起きて一部のコインの値が上がり、加治さんが紹介したご自身が所有するコインの価格が何倍にも上がるという現象が起きました。

 

このにわかコインブームに一役買ったのが、加治本が発刊された後に次々と設立された新興コイン業者です。

 

それら業者の方々の多くは、健全な趣味としてのコイン収集の手助けをするというよりも、セミナーと称して投資目的の富裕層のお客を集めて国外の相場よりも高い金額でコインを売るという経営スタンスをとっていらしゃるようにお見受けします。

 

今回のコインブームの象徴的存在とされるコインは、「ウナとライオン」と呼ばれる若きヴィクトリア女王の肖像とその裏側にライオンがデザインされた金貨ですが、これは流通量が極めて少なくめったに市場に出てくることがありません。

 

そこで流通量が多く簡単に手に入れることができる比較的新しい金貨の値をつり上げて儲けようとする業者も出てきました。

 

主に対象とされたのが、イギリスの大型金貨全般、オーストリアやスイスの一部の大型金貨などです。

 

 

 

 

エリザベス女王の金貨に至っては現代のものであり発行枚数も多くて希少価値はないのですが、状態が良いというだけで高値が付く投機相場が作りだされました。

 

これは日本発の意図的に作られた相場なのですが、日本人が高く買ってくれるので、イギリス金貨の高騰は世界中に広がりました。

 

 

 

 

しかし異常な相場はすでに修正されつつあり、コイン価格は本来の価値水準に落ち着きつつあります。。

 

バブル前の価格以下にはならないとは思いますが、お気の毒なのはブームに乗せられて本来の価値以上の高い価格で買わされた方々です。

 

 

 

 

コインは趣味性の高いものですが、その一方で現物資産としての価値があります。

 

日本の借金が1000兆円を超え、いつ財政破綻が起こるかわからない状態であり、破綻する場合は超インフレになると考えられています。

 

日本の財政破綻は言われ続けてきたことですが、政府は一向に財政再建するつもりはないようですし、もしかしたらこのままずっと破綻しないかもしれないという淡い期待も抱かせます。

 

 

 

 

日本がインフレになっても世界にコインコレクターがいる限りコインの価格が暴落することは考えづらく、近い将来日本がインフレになるという想定の下ではコインは安全な資産となります。

 

本当にコインが好きな人にとっては、コイン収集は趣味と実益を兼ね備えているということができますね。