ニキビは中学生だった頃が一番酷かった。
その頃はまだ昭和と言う時代であり、ニキビケアの為の製品も出ておらず、石鹸で洗顔する習慣も無かった。よって知らぬ間に、まるでニキビが吹き出物の様に鼻の周りに吹き出し、その吹き出物がカサブタになると今度は白や赤の液体が吹き出し、痛いわ痒いわでどうしようもなくなったのである。そして一通り吹き出すべき物が吹き出した後、又改めてニキビが出来るのである。


そんな状態が続いたある日、今更の様に母親から「石鹸使って洗った方が良いんじゃない?」と言われたのである。遅いよ!!て言うか母親としてこんなになるまで私を放っておくってどうよ!!と言う訳で、初めて母親の「洗顔石鹸」を使ってみたのである。化粧っぽい匂いが少し嫌だったが、顔の脂が落ちて気持ちが良かった。そして1週間もしない内に、吹き出物状態だった顔が普通に戻って行った。


今となっては黒歴史だが、まさか中学生になっただけで肌の脂がこんなに多くなっていたとは思わなかったのである。