こんにちは、広報のけったーです。
先日10月12・13日に台風19号が日本各地を襲いました。被災された皆様には心からお見舞い申し上げます。
aichikaraでは、特定非営利活動法人レスキューストックヤード(以下RSY)さんと連携し、先日11月2・3日に長野市へボランティアバスを派遣しました。
社会人スタッフ4名と学生3名、至学館大学の平田先生とともに、支援活動を行いました。
被災から1ヶ月が経過しようとしている現在、日が経つにつれて被災地に関しての報道が少なくなっています。
実際の被災地での状況はどうなのか?現地で求められている支援のニーズはなにがあるのか?そしてaichikaraができる支援はなにがあるのか?
今回は、現地での活動を通じて見つめたもの、被災地の状況をお届けします。
11月2日は、長野市豊野地区でRSYさん、愛知県碧南市の碧南防災ボランティア連絡会さん、兵庫県立大学大学院の方々とともに、炊き出しを行いました。
この日のメニューは手作りうどんと五平餅。
うどんの出汁はカツオと昆布、そして碧南市の白だしを使った本格的な味!
五平餅も、手作りの味付け味噌を使い香ばしく焼きあげました。
10時ごろから準備をはじめ、12時ごろには近隣の被災者の方々が集まりはじめました。出汁の香り、味噌の香ばしさに、被災された方々も笑顔で食べてくださいました。
学生達は足湯マッサージや寄付でいただいたフリースの配布をお手伝い。11月の長野市は夜の気温が10度を下回る季節。少しでも暖かく過ごしてもらえればと、用意したフリースを全て配りました。
途中からは、周辺のニーズ調査も兼ねてうどんをデリバリーしました。
あるご家庭の方は、いつも使っていたスーパーマーケットも被災したためコンビニのご飯ばかり食べていたとのことで、「久しぶりに温かい手作りのご飯を口にできて本当に幸せです」とおっしゃられました。
また別の家庭の方は、近くに何人か年配の方が住んでいるため、避難所にお弁当をもらいに行く時はその方達の分も一緒にもらってきていたとのことでした。なかなか炊き出しの場所までも歩くのが辛い、こうやって持ってきてくれるとは思っていなかったから嬉しいですと、言っていただきました。
その隣のご家庭の方は、収穫目前だったりんご畑を心配されていました。泥水に浸かったりんごはもちろん、浸かっていなくても同じ木に実っていたりんごは風評被害を避けるために全て出荷しないと決まったそうです。
りんごの木も泥が付着したままだそうで、早く泥を落としてやらないと木が呼吸できない、そうなると来年実らなくなってしまうと、口にしながら表情を曇らせていました。
デリバリーで伺った長野市豊野地区は、家屋の清掃や泥かきが進まない家庭がほとんど。そこで、14時ごろからは至学館大学の平田先生を中心に、あるお宅の片付けをお手伝いしました。そのお宅では、玄関や廊下の壁板を剥がし、中の断熱材を取り出す作業を行いました。
その家の方は、お伺いするまで1人で作業をされていました。被災直後から親戚の家に避難されているとのことでしたが、作業しようにも家族や自身の疲労が重なり、全く進まない、どうしたらいいのかと途方に暮れていたとのことでした。
外の壁には1階の天井近い高さに水跡が残っており、作業をした学生たちは「正直、ここまで水が上がってきたことが想像できない。」「一人では絶対に終わらないと思うから、少しでもお手伝いできてよかった。」と、終えてみての感想を言葉にしていました。
この日は夕暮れが近づいた16時頃に作業を終え、宿へ向かいました。
11月3日は、長野市北部ボランティアセンターを通じての災害ボランティア活動を行いました。
aichiakraは2つのグループに分かれ、長沼地区にある公民館の泥かき、穂保地区にある災害廃棄物集積場での分別作業を行いました。
泥かきを行った公民館のある長沼地区は、今回の台風19号で氾濫した千曲川のすぐ西に位置しています。公民館へ向かう途中の道からは、堤防が決壊した箇所にかけられているブルーシートが見えました。距離にしてわずか1㎞。
まるで津波に襲われたような跡が残る家もあり、当時の様子がそのまま残っている状況にまだまだ作業が進んでいないことが感じられます。
公民館では、京都市や松本市からボランティアに来た方々と一緒に泥を掻きだして土嚢袋に入れ運びだしました。外の敷地に20センチほどの高さで溜まっていた泥を大人10人で必死に掻きだしました。休憩をしながら、3時間ほどの作業時間。
ようやく公民館の庭に溜まっている泥が片付けられました。
長野市内には、災害廃棄物集積場がいくつか点在しています。もう一つのグループはその中にある中規模の集積場へ向かい作業を行いました。
集積場には、被災した個人宅や学校などの公共施設、畑にある木や瓦礫など、さまざまなものが集められます。中には冷蔵庫やテレビなどの家電、家の畳や布団や毛布など、被災された方々とかつて生活をともにしていた被災物も数多くみられました。
長野市ではコンクリートなどの不燃物、金属くず、タイヤ、木くず、畳、家電など、9つに分別してから廃棄するよう呼びかけられています。このグループも1つひとつ確認しながら、指定された置き場へ運ぶ作業を行いました。
積み上がった物は自分たちの頭よりも高く、作業を行った学生たちはこれを人の手で分別しなければいけないこと、そしてこれがまだまだこの先も続くことを考えると、途方もなくて言葉が出なかったと、感想を口にしていました。
この日も15時過ぎには作業を終えました。
今回aichikaraが作業を行った11月3日は、長野市全体で3500名を超えるボランティアが支援活動を行ったとのことです。被災後ではもっとも人数が多かった1日でした。
11月の初めですが、朝晩の気温が10度以下になる日も増え、これから長野市は冬に向かいます。雪が降る前にどこまで復興に向けた作業が進められるか。今回の台風19号では東日本大震災に迫るほどの広い範囲が被災しています。1日でも早い復興には、1人でも多くの人間のチカラが必要なのだとあらためて感じました。
あまりの惨状に言葉を失うことも多い2日間でしたが、これからもaichikaraとしてできることを継続していきます。
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aichikaraでは、長野市での被災地支援活動を継続して行っていきます。
今後もRSYさんや至学館大学と連携してボランティアバスを派遣し、そして12月に開催する冬の子どもリフレッシュキャンプ2019では被災した子ども達の受け入れを行います。
1日でも早い復興のために皆様からのあたたかいご支援・ご協力をいただけますようお願い申し上げます。
<寄付方法>
銀行振込
銀 行:ゆうちょ銀行
店 名:二一八(読み ニイチハチ)
店 番:218
預金種目:普通
口座番号:8171510
名 前:シャダンホウジン アイチカラ
※振込手数料はご負担くださいますよう予めご了承ください。