昨夜は、「舞台人のためのパフォーマンス向上レッスン」というものに行ってきました。
バレエとジャズダンスとボーカル、3つのコースがあります。
実績のある方が講師をされていて、その方と最近知り合いになったので思いきって参加してみたのです。
バレエはどうしようかなあと思ったんですけどね。今回はちょっとやめておきました。
まだ数年前に通ったバレエ教室の悪夢が抜けてない(笑)
思い返してみれば、かれこれウン十年ぶりのレッスンです(除くバレエw)
市民ミュージカルに参加したころ、周囲に影響されて数ヶ月ですがバレエ教室に通ったことがあります。
ガチのバレエ教室ですよ。小学校低学年、いやもしかしたら幼稚園児くらいの年齢からバレエ教室に通う子どもたちがいて、その上、その上とクラスがあるのです。
私はジャズダンスの初心者クラスに入れてもらったんですが、初心者とは?と思うようなレッスンでしたね。
そもそも、小さい頃から通うことが前提になっているバレエ教室では、初期設定のハードルがものすごく高いのです。ストレッチにしても、バーレッスンにしても。
姿勢の維持すら難しいような、なんにもやってこなかった人間に対して要求していいレベルじゃない(笑) かなり苦労しました。(これ、大人向けのバレエ教室でもそうなんですけど、なんで開脚前屈ができる前提で始まるんですかね)
それでもやはり、バレエはすべての踊りの基礎であると思いました。
日常の「身体」と、ダンスをする「身体」は明らかに違うんですね。立ち方、重心の置き方など、非常に勉強になりました。それは今でも体の記憶として残っています。
ジャズダンスのレッスンって何をするんだろうなと思うじゃないですか。なんかステップとか、ポジションとか、決まった形を教えてくれるのかなと思っていたら、そうじゃなくて一曲の振り付けを覚えるというものでした。
確かに、バレエには決まったポジションですとか、決まったステップ(っていうのか?)があります。その組み合わせで踊りができていくので、さまざまな足のポジションとか腕の振りを覚えていくんですね。でもジャズダンスはそういうやり方ではなく、曲に合わせてさまざまな動きが振り付けとしてつけられていくのです。だからレッスンは一曲の振り付けを覚えるという形になるのだと思います。
昔通った教室でも、かなり難解かつ高度な振り付けを教えてもらい、悪戦苦闘したものです。
今回は、振り自体はたぶんそれほど高度ではなかったのですが、いかんせん私の体が全然ついていけませんでした。ま、すぐにできると思うほうが間違ってるんですけどね。
そんなこんなで約1時間、汗びっしょりになって振り付けと格闘いたしました。
前日までひどい筋肉痛に苦しんでいたんですが、不思議なことに今日になったら筋肉痛が消えていました。なんだろ、「迎え酒」的な感じなんですかね。それとも衝突して消滅した、みたいな感じなのかな。なんにしてもありがたいことです。
そしてもう一つのボーカルレッスン。
それこそ市民ミュージカルの練習時に、音楽の先生から基礎を習ったことはあるんですが、個人的にボーカルレッスンを受けるのは今回が初めてなのです。
よく、プロの歌手がボーカルレッスンを受けているところが紹介されたりしますよね。プロでもレッスン受けるんだなあと思っていたので、一度機会があれば受けてみたいと思っていました。
しかしね。あれ、めちゃくちゃ緊張するんですね。カラオケで好き勝手に歌うのとは勝手が違いました。
カラオケで歌うときは自分が歌いやすいように歌うし、なんなら声真似みたいなことをして歌ったりします。他に聞いている人もいないし、思いっきり声を出して歌うのです。
ところが昨日のレッスンでは、先生は目の前で聞いているし、他のレッスン生も聞いているし、でものすごく戸惑いました。具体的に何を戸惑ったかというと、まずどれくらいの声量を出していいのか、ということでした。
伴奏はスマホから流れるカラオケの音源ですが、マイクがあるわけじゃないし、もちろんエコーなんてものもないので、聞こえるのは自分の生声だけ。
歌い始めはほんとに、「え、これ、声出して歌っていいの?」と思ってしまいました。声量についても、どれくらい本気で出せばいいのかもわからず、音程も、楽譜通りの符割りじゃないとまずいのかしら、などと迷いまくってしまいました。
ええそうです。私はこんな場面でもつい、正解を探してしまい、先生の顔色をうかがってしまったのでした。これで合ってます? こんなことして大丈夫ですか?と思いながら歌いました。
順番に個人レッスンの形をとり、2回聞いてもらったのですが、2回目は半ばやけくそで、ふだんの歌い方をしてみました。ちょっと度胸が足りなくて高音部は音がひよってしまいましたが。
それでも歌い方のアドバイスをもらって、とても勉強になりました。
私には、目の前に「先生」とか、なにか「評価する」人がいると自動的にその人に評価されようとしてしまうところがあります。「正解を探す」というのはそういうことです。
どうやったらその人に丸をもらえるか。そのことだけにとらわれてしまうのです。
ジャズダンスのレッスンでものすごく無理をしてしまうのも、「できない」と思われるのが嫌だから。ちゃんとやってないとか、真面目にやってないと思われるのがなによりも嫌なのです。だからいつも無理をしてしまう。まあ、それでもできなくてダメだしされたりするんですけどね。
一人カラオケが好きなのは、誰にもジャッジされないからなのだ、ということに改めて気がつきました。一人なのだから「誰も聞いてない」と思う必要もないし、いいとか悪いとか思われるおそれもない。どんな歌い方をしても笑われることはないし、どれだけ自分に酔っても批判されることはない。なんともチキンな理由なのだなということがよくわかりました。
人に聞いてもらいたい、という願望はないわけじゃないけど、でもそれほど強くもないんだなと。ただ自分だけで歌が歌えればそれで満足なのだということがよーくわかったレッスンでした。
年末年始の混雑がおさまったら、またカラオケに行こうかな。
昨日はレッスン納め。そして今日は稽古納めです。今年最後の芝居の稽古。
よーく考えたら、一人じゃない芝居は夏以来なんですね。楽しみです。