韓国での放映は終了していますが、ネタバレOKの方のみ、おすすみください。
ザ・ゲーム:0時に向かって 더 게임:0시를 향하여
【Episode 19】
ペク先生のいない屋敷の中で、一人、ベッドに腰掛けているテピョン。
今回は、前回のおさらいなし、18話のラストからの流れに則り、ジュニョンのナレーションから始まります。
ジュニョン:子(孔子)曰く、「復讐の旅に出る前に墓穴を二つ掘れ(人を呪わば穴二つ)」
私は、この人が何を考えているのか、知っておくべきだった。
※興を削ぐようで大変恐縮なんですが、孔子先生様はこういうことはおっしゃってないらしい。(笑)
窓辺に立つと、誰かに電話をかけるテピョン。
テピョン《僕です。チョン女史、キム・テピョンです》
名前だけの登場ですが、久しぶりですね。
なにかあったら、連絡してきなさい、と言っていた、オ・ソンミンのオンマです。← たぶん。違ってたら、すみません。
~ひとけのない立体駐車場~
テピョンが車を降りて立っていると、電動キックボードに乗った青年が近づいてくる。
黒マスク姿で、顔はほとんどわからない。
ジュラルミンケースを開いて見せると、なにも言わずに再び、キックボードに乗って去って行ってしまう。
なにこれ?爆弾?時限発火装置付きって奴?
~テピョンの予見~
医師:この人の身元はわかってますか?
救急隊:はい、27歳、名前はキム・テピョンさんです。
ストレッチャーに乗せられ、意識を失っているテピョン。
救急隊:腹部の刺し傷から、大量に出血しています。
医師:意識は?
救急隊:ありません!血圧70、心拍140です。
ストレッチャーから離れず、泣きながら、テピョンの身体にすがりつくジュニョン。
ジュニョン:テピョンさん!!
看護師:下がってください!
羽交い絞めで引き離されるジュニョン。
シャツがハサミでカットされ、心臓に電気ショックが与えられる。
モニターの数値がどんどん下がり、0になってしまう。
テピョンの死って変化しちゃったの?
既にそれをテピョンは気づいてるの?
テピョンが、自分で爆弾を用意した段階で、そういうことになるよね。
ジュニョン:あの時、彼が晴れ晴れとした顔を見せていた理由を、疑っていたはずなのに・・・。
これは、この19話以降、起こりうる事件の前振りっていうことでいいのかな。
******************
~居酒屋~
強力1班のメンバーの飲み会です。
お互いに視線を合わせて、微笑みあうテピョンとジュニョン。
ナム係長「さぁ、みんな、ちょっと聞いてくれ。もうみんなも既に知ってると思うが、キム・テピョンさんがうちのチームのコンサルタントになった。さ、みんなに挨拶を・・・」
照れ臭そうに立ち上がるテピョン。
テピョン「キム・テピョンです。よろしくお願いします」
拍手を受けるテピョン。
ナム係長「さ、お前たちも挨拶しないのか?おい、ボンス、なにしてる?」
あ~っと言いながら、立ち上がるボンス。
ボンス「よろしくお願いします。強力1班のコ・ボンスです。」
あれ、ボンスって、タンサムなんてあだ名で呼ばれたことあったっけ?
ガンジェとチーム長も順々に挨拶するものの、なんかもう、今更感ありあり。
ガンジェは、射撃の国家代表だということが明らかに!
初回、射撃訓練の時は、撃つ出番なしだったんだけどね(笑)
なんとチーム長は、警察大出身のエリートで、首席、武芸全般で黒帯10段らしい。。。
ボンスのエリート説はなくなったな(笑)まぁ、見てれば、とっくだったけど。
そして、ぎこちなさ半端ないテピョンは、おそらく、こんなふうに誰かと楽しくお酒を飲みながら、歓談することなんてなかったんじゃないかな。
・・・と、楽しく乾杯する一同。
飲み会の途中、店の前の通路で、話をするテピョンとジュニョン。
ジュニョン「先生様のお葬式が終わったばかりなのに、大丈夫なの?」
テピョン「家に一人でいるほうが堪えるよ。それに、もし、先生様の死に、なにか間違いがあるのなら、それを解決するために何かしないとならないし・・・平気だよ」
そこに、ナム係長が出てくる。
ジュニョン「お帰りですか?」
ナム係長「ああ。なんで、お前ら、寒いのにこんなところで立ってるんだ?ついてくるなよ。中に入れよ」
ジュニョン「お疲れ様でした」
テピョン「先に中に入ってて。僕は、係長様に挨拶してくるから」
ナム係長を追いかけるテピョン。
テピョン「先生様の検死について、ご心配をいただき、ありがとうございました」
ナム係長「もっと前から、君を信用するべきだったんだ。申し訳なかったね」
テピョン「もう一つ、お願いしたいことがあるんです・・・」
******************
~翌朝 テピョンの自宅~
イ秘書「なんですって? 捜査チームの人たちと一緒に、現場に捜査に出るですって?」
イ秘書ったら、スピッツみたいに、テピョンにまとわつきながら、キャンキャン吠えてます(笑)
テピョン「はい」
イ秘書「テピョンさん、どうしちゃったんですか?いえ、ここしばらくは、家に留まっていたのに、どうして、突然、こんなことをするんですか?」
テピョン「どうして?僕がトラブルを起こすとでも?」
テピョンの胸元を掴んで、とめるイ秘書。
イ秘書「違うんですか?」
テピョン「・・・・そのとおりです」
呆れかえるイ秘書。
イ秘書「テピョンさん・・・」
テピョン「僕は、この件をもっと探るつもりです。誰かと戦うためには、その相手を理解しなければなりませんが、僕は、チョ・ヒョヌについて知っていることは、何もないんです。それが、奴について知ろうとした理由です。心配しないで。いってきます」
~強力班オフィス~
捜査ボードを前に、説明を始めるジュニョン。
ジュニョン「これまでの捜査記録を整理してみました」
一斉に、ボードを見る一同。
ジュニョン「チョ・ヒョヌが、友人のク・ドギョンを殺害したと見て間違いないと思います。彼は自分の死を偽装し、新しい身分を手に入れた。」
テピョン「チョ・ヒョヌとク・ドギョンが友達だったんですか?」
テピョンは初耳だったのね。
ジュニョン「ええ」
ボンス「孤児院の火事と、チョ・ヒョヌの自殺事件は奴が18歳の時に起きたんです。それで、住民登録証を申請することが出来たんです。当時、登録カードの発行手順はそれほど厳密ではなく、奴はそれを利用したものと思われます」
ジュニョン「それから、ヒョヌが、キム・ヒョンスのことを知ったのは3年前です。」
ガンジェ「女子高校生がサノ洞で殺された時、奴は重要容疑者だったんです。チョ・ヒョヌがその子の検死をしました。彼は、その際、犯人のDNAを発見し、それが自分の父親のものと同じであることに気づいたのだと思われます」
疑問に思うテピョン。
テピョン「そんなことが可能なんですか?」
ジュニョン「ええ、もし、記録を記憶していたとしたらね。彼は、おそらく父親の記録を見たんでしょう。私も刑事になったあと、初めてしたことは、自分の父親の記録を見ることだったもの」
チーム長「彼の父親のDNAの記録(とされていたもの)が実は、キム・ヒョンスのものだったと気づいたんだ」
ボンス「要するに、彼の父親は、女性たちを殺した罪のために、刑務所に入ったわけで、おそらく彼は非常に驚いたはずです。」
ジュニョン「それから、これは、20年前にイ・ジュニ記者によって、孤児院にて撮られた写真です。その時、イ記者は、殺人魔の息子として、ヒョヌを非難したんです。そして、ヒョヌは、復讐心からミジンをターゲットにしたと思われます」
チーム長「どちらにせよ、ヒョヌの自殺事件を担当した刑事とも話しをしたんだが、奴を殺人で告発する十分な証拠は得られなかった。我々にできることは、彼を、住民登録法違反と、公文書を偽造したことにより、公正な手続きを妨害したとして、起訴するくらいのものだ」
テピョン「奴を、彼らを殺したという理由では、罰することさえもできない?」
ジュニョン「今回の事件の全てのカギは、キム・ヒョンスが握っていると思われます。20年前、彼は真犯人だった。テピョンさんが言ったように、ヒョヌが彼を監禁されていたとしたら、彼が模倣犯を助けたに違いないと思ってます」
チーム長「問題は、奴がキム・ヒョンスをどこに隠したのか、わからないということだ」
とりあえず、今までの捜査情報の説明を受けたテピョンが、捜査ボードの前に立つ。
おもむろに、イ・ジュニの写真を手に取るテピョン。
~イ・ジュニの死亡時の予知~
防護服で完全防備をした爆弾処理班のスタッフが、椅子に座らされているジュニの前で、機材をセットしている。
それを遠巻きに見ている、制服姿の警官たち。
ジュニの胸元には、タイマーと爆薬がしっかり括りつけられている。
微動だにしないジュニ。
チーム長、ボンス、ガンジェの姿も見える。
処理班が1本のコードをカットする。
しばらくすると、ピーと異音が鳴り響く。
「みんな、外に出ろ!!」
その時、ジュニの耳にはめられたイヤホンから、「だから、賢くなろうとするなと言っただろ」というヒョヌの声が聞こえ、タイマーが0になった瞬間、大爆発が起きる。
ショックで凍り付くテピョン。
その時、ナム係長が入ってくる。
一斉に挨拶をする一同と、係長の顔を見つめるテピョン。
以前にも見た、入室した瞬間、爆風に吹き飛ばされたナム係長の姿が見える。
他にも、爆発に巻き込まれ、命を落とすガンジェやボンス、ハンチーム長の姿もみてしまう。
以前、見た爆発事故が、なぜ起きたのか、つながったテピョン。
イ・ジュニと大勢の警察官の命が一瞬でなくなった凄惨な現場に一人佇むテピョン。
テピョン(チョ・ヒョヌ。。あいつのせいで、この部屋にいる皆は、死んでしまうんだ。)
ぼ~っとしているテピョンに、「どうしたの」と声をかけるジュニョン。
テピョン(だが、どういうことだ? なぜ、ジュニョンさんは、あの部屋にいなかったんだ?)
ジュニョン「大丈夫?」
我にかえると、なんでもない、と、ジュニの写真をボードに貼りなおすテピョン。
テピョン「ちょっと外の空気を吸ってくる・・・」
部屋を出ていくテピョンを心配し、後を追うジュニョン。
自分が見た光景の衝撃に、耐えきれず、外に出て来たテピョン。
実際には、最初の頃、断片的に見ているんだけど、こうして、キャラがわかってからだと、全く別物みたいに見えるものだよね。。。
ジュニョン「テピョンさん・・・、大丈夫?どうかしたの?もしかして、イ・ジュニ記者の死を通じて、何かが見えたの?」
まさか、今の内容を、ジュニョンに告げるわけにはいかないテピョン。
テピョン「いいえ。もしかして、今、イ・ジュニ記者と連絡が取れたりしますか?」
ジュニョン「なぜ?」
テピョン「聞いてみたいことがあるんです」
ジュニョン「連絡取ってみますね」
すぐに携帯を取り出すジュニョン。
電話に出られないメッセージが流れる。
ジュニョン「つながらないわ。今は状況的に、わざと取らないようにしている可能性もあります。他の記者に連絡取ってみましょうか?」
頷くテピョン。
ジュニョン「もし、イ・ジュニ記者と話ができたら、一度、一緒に行ってみましょう」
テピョン「そうだね」
~地下室~
キム・ヒョンスの様子を窺うイ・ジュニ。
イ・ジュニは縛られてはいなくて、檻の中は、自由に動ける様子。
キム・ヒョンスに馬乗りになり、猿轡を取ると、「お前は誰だ? 言ってみろ!誰なんだ?」と問い詰める。
キム・ヒョンス「それがわかったからと言って、なにかが変わるのか?」
立ち上がり、ヒョンスから離れるジュニ。
イ・ジュニ「いや・・・いや。犯人はチョ・ピルドゥだ。奴の指紋が、被害者の身分証から発見されたんだからな。それに、全ての犯行現場の近くで、奴は働いていた・・・」
キム・ヒョンス「子供らの遺体を見たんだろ。あの騙されやすいバカな奴のおかげで、俺はここに監禁される羽目になったんだがな」
イ・ジュニ「“騙される”?」
ん? まだ、ここは明かされてない部分のはず。。。
ヒョンス「そうだ。奴は真面目な奴だったよ(笑) 仕事の時は、いつも一番に姿を見せた。それで、俺は、被害者の財布を、奴が見つけやすいところに置いておいたんだ。うまいことに、奴はそれを拾いあげた」
中から、金を抜き去ると、身分証を資材ごみの袋に入れるチョ・ピルドゥ。
※これも、ヒョンスの側からの一方的な言い分だしね。これが本当だったかは、まだわからないです。
ヒョンス「貧しいことが、奴の罪だったんだ。奴は金を取るだけで、財布はそのまま、残していくだろうと思った。しかし、幸運にも、奴は財布も取っていった。新品のブランドものだったからな」
ニヤニヤしながら、その様子を隠れて見ていたヒョンスが、ゴミ袋の中から、身分証を取り出し、目につくところに置きなおす。
ヒョンス「あとになって、警察が身分証を発見し、奴を追い詰めた。こっけいだったよ」
驚愕し、あまりのことに目をつぶるジュニ。
ヒョンス「奴のかみさんは、被害者の財布を持ち歩いてた。それから、俺が埋めた身体が発見されることになった。奴は、間違って、捕まったと感じたに違いない。たぶん、理解できなかっただろうな。」
ジュニ「なぜ、そんなことをしたんだ?なぜだ?」
それよ、それ!!
ヒョンス「あんたのせいじゃないか」
ジュニ「え?」
ヒョンス「あんたが、親切にも、あの子の部屋番号が写った写真を公開してくれたから、俺はあの子を殺したんだ」
いやいやいや、そうじゃなくて、根本的なところを聞きたいのよ。
なんで、女性たちを何人も何人も殺したのかってこと。
ショックを受けるイ・ジュニ。
生き埋めから助かった7番目の被害者の入院先の病室の写真を撮ったことは、まぎれもない事実。
その時のことを思い出し、座り込み、頭を抱えるジュニ。
ヒョンス「俺は捕まるのが怖かったから、賢く動いただけさ。そして、うまくいったよ。ふっ、ようやくわかったか? お前が、どれほど、間違った人間に拷問をくわえていたのか・・・。それで、俺は、チョ・ヒョヌにアドバイスしてやったんだ。同じように、お前の娘を殺してやればいいって。。。」
思考停止に陥ったジュニが、ただ、ヒョンスを見つめている。
ヒョンス「だから、本質を言えば、お前の娘は、お前に殺されたのさ、あはははは」
叫び声をあげながら、ヒョンスに飛び掛かり、ヒョンスの首を絞めるジュニ。
ジュニ「殺してやる!殺してやる!!」
ヒョヌがナイフを手に、檻に近づいてくる、
ヒョヌ「都合いい話をするな。」
ナイフを檻の中に差し出すヒョヌ。
ヒョヌ「さ、殺せよ」
ヒョンスにまたがったまま、落とされたナイフと、ヒョヌを見つめるジュニ。
しゃがむヒョヌ。
ヒョヌ「(根っからの)殺人者なんかいないんだ。すべてはこうして始まるんだ」
ジュニを追い詰め、その殺意を引き出してみせたヒョヌ。
嗤いだすヒョンス。
冷たくジュニを見るヒョヌ。
~係長室~
ナム係長、ハンチーム長、ジュニョンとテピョンが話をしている。
ドアの外で、聞いているガンジェとボンス。
ジュニョン「マスコミを利用したいっていうこと?」
テピョン「ええ。ク・ドギョンとチョ・ヒョヌが友人だったということをマスコミに調べてもらえれば、記者たちは、奴に群がることになります。そうすれば、彼らは、すぐにでも、奴がミジンの殺人事件の容疑者として逮捕されたことを見つけ出すでしょう。」
ジュニョン「それって・・」
テピョン「我々は、彼を法医官という立場から、追い出さなければならないんです。マスコミが掘り下げれば下げるほど、奴に対する疑いも深まります。そういった魔女狩りは、彼を指名手配犯のように感じさせるはずです。」
なかなか、すぐには、賛成できないジュニョンたち。
テピョン「ですが、その前に、ナム係長様は、証拠を偽装したことを明らかにしなければなりません」
驚いて、テピョンを見るジュニョン。
チーム長「テピョンさん・・・。それが何を伴うのか、わかってますか?」
テピョン「真犯人として罰せられるべき人間は、キム・ヒョンスじゃないですか。彼が指名手配されれば、チョ・ヒョヌにとって、強烈なプレッシャーになります。(焦って)しくじれば、奴は、キム・ヒョンスの居場所を隠しておけなくなる・・・」
ジュニョン「テピョンさんの考えは、悪くはないけれど、でも、反対よ」
そこへ、部屋の外で聞き耳を立てていたガンジェとボンスも、自分も反対だと言いながら、部屋に入ってくる。
ジュニョン「これは、係長様が警察を辞めればすむというだけの話じゃないわ。マスコミは、係長様の後を追いかけまわし、(精神的に)袋叩きにするでしょう。テピョンさんは、それがどういうことなのか、わかってないのよ」
ナム係長「いや。キム・テピョン氏の言う通りだ。間違ったことをすれば、責められなければならない」
ジュニョン「係長様!」
ナム係長「私の失態だ。もっと前に、決断すべきだったんだ。ハナ日報のイ・ジュニに連絡しろ。インタビューを受けるよ」
ガンジェ「イ、インタビュー?」
チーム長「係長・・・」
ナム係長「誰もが、チョ・ピルドゥを“真夜中の殺人者”だと思っているんだ。違うと訂正しなければ・・・。今やらねばならないことは、謝罪し、世間に許しを乞うことだ。君が正しい。チョ・ヒョヌが私の謝罪を受け入れなくても、やらねばならないことなんだ。」
身内はなかなか、引導は渡せないものね。
誰もが複雑な思いを抱えて、ナム係長の言葉を聞く。
~ヒョヌの部屋~
コーヒーを飲みながら、壁に掛けられたカレンダーを見る。
11月9日に赤い〇がついている。
暗証番号の1109は、たぶんこれね。
~強力班オフィス~
係長室での話合いは、チーム長とジュニョンだけが残り、ガンジェ、ボンス、テピョンが先に出てきている。
係長室のガラス窓から、ジュニョンの様子を見ているテピョン。
他に方法はないのか、と説得を試みているチーム長。
ナム係長「もうよせ。これが、我々にとっての最善策なんだ。ハナ日報には連絡つくか?」
さすがに、こんなことになってしまって、どうしていいのかわからず、外にいるテピョンに視線をむけてしまうジュニョン。
ナム係長「ファイルを準備しよう。可能であれば、今夜にでも会いたいんだが・・・」
テピョンア!!
こんな時なのに、ジュニョンを見て、微笑んでしまう。。。
事の重大さがわかってないって思われるじゃん。。。
そんなテピョンを、ガンジェとボンスが、じ~~~っと見ている。
これは、係長への引き際を強制した抗議のまなざしでもあるわね。。。
きまずく、咳払いでごまかすテピョン。
その時、ジュニョンの席の上のカレンダーに気づく。
11月9日に、赤い〇がついている。
~喫茶店~
テピョンとジュニョンが待っていると、そこへパク記者が入ってくる。
パク記者「どうして、個別に会いたがったんですか?そんなに大事件なんですか?」
パク記者の顔をみたテピョンの表情が変わったような気がする・・・。
なにかありそう。。
ジュニョン「イ・ジュニさんはどうしたんですか?」
パク記者「ああ、まだ、喪中なんですよ。それ以外にもいろいろありますからね」
ジュニョン「あえて、(ここには)いらっしゃならないってことですか?」
パク記者「いえ、私があえて、連絡しなかったんです」
ジュニョン「え?」
パク記者「正直、彼には、記事を書くための良心というものがないじゃないですか? おそらく、ミジンが亡くなった件に関することでしょう? 私は、彼のお嬢さんについて記事を書かせたくないんです」
溜息をつくジュニョン。
それじゃ、意味がない。。。
それに、パク記者だって、人のことは言えないじゃん。(怒)
ふと、ジュニョンの後ろに立つテピョンの存在に気づくパク記者。
パク記者「なぜ、そんなに、私のことを見てるんですか?」
なにが見えてるのかな?
その時、チーム長と一緒に、ナム係長が店に入ってくる。
ナム係長に気づき、一礼するパク係長。
貸し切りになっている店内。
ナム係長が持参したファイルを読むパク記者。
パク記者「本当に・・・・これを記事にしてもいいんですか?」
さすがのパク記者も、すぐさま、特ダネだと飛び付けない。
ジュニョン「記事は少しずつ時間をおいてください。まずは、係長様の独占インタビューを世間に記事を公開してください」
パク記者「やるのは構いませんが、これが公開されれば、係長様は相当、苦しい立場になりますよ。ご存じですよね?」
ナム係長「それを考えずに、連絡したと思われるのかな?」
パク記者「・・・・ええ。わかりました」
~テピョンの部屋~
夕景の海の絵を前に佇むテピョン。
******************
早速、街頭の大型ビジョンをはじめ、ハナ日報などで、一斉に、チョ・ピルドゥ冤罪事件について報道される。
アナウンサー「速報です。20年前、真夜中の殺人者、連続殺人犯として、人々を震撼させたチョ・ピルドゥは、実は、犯人ではありませんでした。事件を担当していた刑事が、告白しました。この驚くべき告白は、国民に衝撃を与えています。事件を担当した中央署のナム係長は、チョ・ピルドゥの自宅にて、被害者の持ち物及び、被害者の住民登録カードにチョ・ピルドゥの指紋が付着していることを確認しました。そして、彼はまた、チョ・ピルドゥが働いた建設現場で、被害者の遺体が発見されたことも確認しましたが、重要な証拠であるDNAが一致しなかった時、そのテストを偽造したということです。警察は、“真夜中の殺人者”ならびに、3年前、サノ洞の女子高生殺害の重要容疑者として、キム・ヒョンスを特定しました。現在、彼の行方を追っています。」
それぞれの場所で、この報道を聞く関係者たち。
そのニュースを聴きながら、思いをめぐらせるヒョヌ。
~科捜研~
出勤してきたドギョン(ヒョヌ)、明らかに、人々の視線を感じる。
部屋に入るなり、同僚の女性が思い切って「本当なの?」と訊ねてくる。
ドギョン(ヒョヌ)「え?」
ネットで大騒ぎになっている、と携帯を見せる同僚。
携帯を手にとり、記事を読み始めるドギョン(ヒョヌ)。
同僚「こんなの嘘よね? でたらめなニュースでしょ? 本当に、緊急逮捕されたの?」
無言で、携帯を同僚に返すヒョヌのもとに、電話がかかってくる。
ドギョン(ヒョヌ)「はい、ク・ドギョンです」
上司の部屋に呼ばれたドギョン(ヒョヌ)。
ノックすると、入りなさいと言われる。
部屋の中には、上司と・・・テピョン。
「こちらは、キム・テピョンさんだ。中央署の強力班のコンサルタントをされている。もう、君たちが顔を合わせていることは承知しているよ。知り合いなんだろう?」
ただの所轄署のコンサル程度では、こんなふうに、科捜研のお偉方にいきなり会えないはず。
テピョン、きっと裏の力とか使いたくなかったんだろうけど、なりふり構わず、本気だね。
ドギョン(ヒョヌ)「ええ」
テピョン「では、これで失礼します。お二人でお話なさったほうがいいでしょう」
上司「ああ・・・」
立ち上がり、ヒョヌをじっと見つめる。
テピョンの逆襲に緊張した面持ちになるヒョヌ。
上司「あまり多くを訊ねようとは思わんよ。イ・ミジン嬢、君は殺していないと信じてもいいんだよな?」
ドギョン(ヒョヌ)「ええ、私ではありません」
上司の部屋から出てくると、身分証を首から外すヒョヌ。
上司:たとえ、君が無実だと言っても、緊急逮捕されたことは、私に報告すべきだった。彼の話では、君はまだ、容疑者リストに載っているそうだが、そうであろうとなかろうと、彼らが捜査を終了する前に、君の肩書は削除される。そういうことだ。
馘ってことだよね。
エレベーターホールの通路で、自分が出てくるのを待っていたテピョンに気づきながらも、無視して、エレベーターを呼ぶヒョヌ。
横に並ぶテピョン。
ヒョヌ「人を驚かせる才能があるようだ」
テピョン「まだ、始めたばかりだが、もう怖がってるのか?」
自分から先にエレベーターに乗り込むテピョン。
そのまま、立っているヒョヌに、「乗らないのか?」と平然と訊ねるテピョン。
ゆっくりと乗り込むヒョヌ。。
心理戦だわ~~♪
正面をむいて、並ぶ二人。。。
コート対決っていうのも、あるかな。
二人きりになったところで、「なぜ、殺した?」と問うテピョン。
テピョン「見ることも出来ず、歩くこともままならない人だったのに、なぜ、殺したんだ?」
緊張気味に答えるヒョヌ。
ヒョヌ「生きたかったからだ。」
テピョン「生きたかったから、殺しただと?」
ヒョヌ「お前にはわからない。いや、お前には、たとえ死んでも理解できないだろう。お前に見れるのは、死の直前の光景だけだ。お前は、自分には恐ろしく驚くべき能力があると思っているだろうが、自分がどうやって死ぬのかは、自分で決める。それまでは、生きてやる」
ヒョヌのほうを睨むテピョン。
テピョン「いや、お前の望み通りには絶対にいかせない。」
エレベーターが1階に到着し、開いた扉から先に降りていくテピョン。
待ち構えていたパク記者。
パク記者「チョ・ヒョヌとあなたの御関係は?彼に会ったことはありますか?」
マイクを向けられても、無視するヒョヌ。
パク記者「お話しください。」
その様子を聞きつけて、他のマスコミも集まってくる。
周辺は、大騒ぎ。
カメラを向けられ、フラッシュが焚かれ、たちまち、ヒョヌを囲む報道陣。
そんな一団を背を向け、一人立ち去るテピョン。
★『ザ・ゲーム:0時に向かって』19話の雑感★
テピョン主導の反撃がはじまりました。
ただ、そのなりふり構わずな原動力となっているのは、親も同然の師匠を殺された怒りであったり、凄惨な予見に対して、自らの手で阻止もしくは変更したいという差し違えに近い感情なので、どこか黒化めいてみえます。
ドラマも中盤を過ぎ、物騒なものも登場しそうだし、今後も、徐々に、アンチヒーロイックな面も見せつつ、ジュニョンへの初恋を心の支えにして、進んでいくんでしょうね。
他人事?
いえいえ、あまり、テギョンLOVEを押し売りしないよう、制御中なんです(笑)