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ホテル・デルーナ호텔 델루나
【Episode14】(3)
~警察署~
ヨンスのところに、マンウォルからの招待状を届けにきたユナ。
ヨンス「ホテル・デルーナ? ク・チャンソン氏がここで働いているのか?」
ユナ「はい、うちの社長があなたを招待しました。ああ、社長はお医者様(ミラのことです)も招待してますので、どうか、お二人一緒にいらしてください」
ユナが出て行ったあとで、招待状を開いてみるヨンス。
ヨンス「チャン・マノル?」
~病院~
同僚「それ、なぁに?」
ミラ「招待状よ。友達が働いてて、前にも行ったことがあるの。すごく素敵なホテルなの。」
同僚「どこにあるの?」
ミラ「誰もが行けるわけじゃないの。招待状がないと行けないのよ。特別なホテルなの、特別・・・」
これ、聞きようによっては、すごい嫌みじゃない?(苦笑)
~ホテルデルーナ フロント~
ヨンスとミラが入ってくる。
ヒョンジュン「いらっしゃいませ。当ホテル自慢のスカイラウンジにご案内致します。」
勝手知ったるといった様子で、ロビーを見せるミラ、はじめてみるヨンスが圧倒されている。
ヨンス「うわ~ぉ、こんなすごいところに、君一人で来たの?」
迎え入れるソフィ。
ソフィ「いらっしゃいませ」、すでにお席をご用意しております。こちらへどうぞ。」
~スカイバー~
ソンビ「さぁ、お二人ともお酒を召し上がって、前世の夢を見てください。それゆえに、ここは、酔生夢、私は、ここのバーテンダーです。。今宵、神はお二人だけのために、あなた方に前世での味を振る舞うことをお許しになりました。」
ヨンス「神・・ですか?」
ミラ「たぶん、とても美味しいお酒で感動させてくれるって意味よ」
ああ、と納得するヨンス。
ミラ「この間は、よっぱらちゃって、全然、覚えてなかったから、今度こそは、ゆっくり、味わっていただくことにするわ。お願いします」
二人の前に出される薄紫のカクテル。
ミラ「これは、花びらですね」
ソンビ「月の木の花びらです」
ヨンス「月の木? そんな木ってありましたっけ?」
ミラ「あるにきまってるでしょ。ああ、とても可愛いわ」
~巨木の庭~
マンウォルと、チャンソン。
チャンソン「あなたの時代の、その当時の人たちがここに来ています」
緊張した面持ちのマンウォル。
チャンソン「彼らを通じて、あの人のことをもっと知らなくてはならないでしょう」
マンウォルを残し、立ち去るチャンソン。
ぎゅっと、月の簪を握りしめるマンウォル。
~スカイバー~
カクテルを口に含むミラ。
~回想 ソンファ公主とチョンミョン編~
月の入り江で、マンウォルを待っているチョンミョン。
ソンファ(公主)「チョンミョン・・・」
声の主が、公主だと気づき、さっと、手にもっていた簪を隠すチョンミョン。
公主「父上が探しているわ」
チョンミョン「なぜ、私を?」
公主「私たちは、そなたが、ドンモ山の反乱軍と同盟を結んでいるという情報を得た」
微かに動揺するチョンミョン。
公主「もし、このまま、父に会いに行けば、そなたは殺される。だから、私は、兵士を送った。そなたが待っているあの者を助けようとする者は、残らず皆、捕まえよと命じた。」
チョンミョン「それは・・・一体・・・」
公主「あやつら盗賊は、高句麗の残党のものたちだ。もし、彼らを捕まえ、父上に差し出せば、誰もそなたを疑わなくなる」
チョンミョン「あの者たちは、ただ、商人から物を盗むだけの盗賊です」
公主「そなたが裏切り者として処刑されれば、そなたの部下だけでなく、そなたに関係するすべての者たちが死ぬことになるのだぞ。たとえ、何百人いようと、父上は内乱を恐れるゆえ、彼らを全員殺すであろう」
公主の言うとおりだと悟るチョンミョン。
公主「行って、あいつらを全て捕らえてくるのだ」
月の木の前で、ハラハラと落ち続ける花を見ているマンウォル。
事情が掴めてくるマンウォル。
ヨンスもまた、カクテルに口をつける。
~回想 ヨヌとチョンミョン編~
山のアジトで、襲いかかってきた軍の兵士に応戦するヨヌ。
その時、突然、チョンミョンが刃をむけて、参戦してくる。
激しく、胸に打撃をくらい、木の根元に座り込んでしまうヨヌ、剣を自分の首元に構えたままのチョンミョンを見あげる。
ヨヌ「盗賊だけをとらえればいいだろう。なぜ、罪もない村人まで捕まえるんだ?」
チョンミョン「俺は、ここに盗賊を捕まえにきたわけではない。反逆者たちを制圧に来たのだ」
ヨヌ「なんだって?」
チョンミョン「お前だけは、なんとしてでも奴隷としてでも、生き残ることができるように、助けるために最善を尽くすつもりだ。だが、そのためには、おまえの部下たちはすべて反逆者として殺されなければならない。」
ヨヌ「お前、何言って・・・。なんで、こんなことをするんだ?」
チョンミョン「俺は、お前と手を取り合う方法を見つけたかった。お前たちと、ドンモ山に、新しい国を目指したかった。」
真剣に、チョンミョンの言葉を聞くヨヌ。
チョンミョン「しかし、俺は捕らえられた。そして今や、それをもみ消すために、お前らを殺さなければならない。皆を埋葬した後、自分の人生でしたことに対し、償うつもりだ。」
ヨヌ「そんなこと、言うな。ただ、マノリだけを救え!そしてそのために、今、俺に言ってきかせたすべての言い訳の代わりに、裏切り者として生きろ! そうすれば、マノリだけは生きられる」
全てを知ったマンウォル。
マンウォル「あいつは、ヨヌとそんな約束を・・・」
自分だけが知らなかった、と、ショックを受けるマンウォル。
背後に近づく麻姑神(長女)。
麻姑神「あの者は、常にここにいたんだよ。そして、この月の宿屋にやってきた最初の客だった。」
全く、気づいてなかったマンウォル。
麻姑神「この歳月、過去の罪の代償を払ってきたのは、お前だけじゃなかったんだよ。」
じっと、月の木を見つめ続ける。
~回想 マンウォルとチョンミョン編~
捕らえられ、獄につながれ、倒れているマンウォルの様子を見に来たチョンミョン。
チョンミョン「お前のおかげで、俺はすばらしい貢ぎ物ができた」
その声に気づき、なんとか、身体を起こすマンウォル。
マンウォル「殺してやる。なんとしてでも、お前を殺してやる」
チョンミョン「俺を殺したければ、お前は生き続けなければな・・」
睨みつけるマンウォル。
マンウォルから見えない場所で、ひたすら、耐えるチョンミョン。
処刑の日、ソンファ公主の前に、引きずり出されたマンウォル。
その姿をじっと、見下ろしているチョンミョン。
ヨヌ≪お前は、裏切り者として生きろ。 もし、お前がそうすれば、マノリは生きられる・・・≫
ソンファ公主の後ろに控え、平然としたふりをしながらも、手に持った簪を握りしめ、血が滴るチョンミョン。
そして、婚礼の夜、
部屋の中に、マンウォルがいることも当然、気づいていたチョンミョン。
単純に、マンウォルの命乞いのために、婚礼に臨んだ訳じゃなかったのね。
チョンミョン(待っていたぞ・・・お前が、俺に剣を振るうとき、ためらうことがないことを願っているよ。そうすれば、俺は、お前の剣の前に、身を投げ出すことをためらわないだろうから)
ここまで覚悟していたのね。
部屋に入るチョンミョン。
向き合う二人。
手の中の血にまみれた簪を見つめるマンウォル。
麻姑神「お前は、今まで、あの者の名前を口に出したことはなかった。ただの一度もだ・・。お前が呼んでやれば、姿を見せるだろうよ」
マンウォル「今まで、ずっとここにいただって?もし、そうなら、私の前に姿を見せな、コ・チョンミョン」
名前を呼ぶという行為は特別な意味がある。名前は、授けてもらえなかった死神@トッケビが、切望していたものです。
名前というものの大切さや意義を、このドラマも、こういう場面で説いてくるんですね。
ああ、ホタルが、かすかに光ってる。。。
マンウォルの前に、姿を見せるチョンミョン。
マンウォル「ほかに何か言いたいことは?あれば、聞こう」
チョンミョン「お前に言うことは、もうあれ以上はない」
ふっと微笑むチョンミョン。
チョンミョン「ヌイ・・・」
この、ヌイっていう言い方、なんかいいんだよね。。
マンウォル「あんたは、最後に“私を守り続ける”と言ったのに・・。私が、恨みに満ち、月の木につながれたせいで、ここにお前をつなぎとめてしまったんだな。私は・・・今、全てを空っぽにした。だから、お前も、もう逝くべきだ。」
チョンミョン「これが、俺たちの最期なんだな」
お互いに、全てを受け入れたマンウォルとチョンミョン。
マンウォル「そうだ。最後だ」
もう一度、わずかに微笑み、視線を落とすチョンミョン。その目に、うっすらと涙がにじんでいる。
マンウォルの手元から、消えていく簪・・・・と、ホタルの姿に戻り、麻姑神の手の平に、弱弱しく止まるチョンミョン。
麻姑神「この者の魂には、もう来世にいくための力は残ってないようだ・・・。もし、ここを去るとなれば、消滅するほかはない。この者も、来世に逝くつもりもないであろう。だが、それを避けるには、お前自身で彼を送ってやるべきだろう。それこそが、お前がここで成すべき、最後の罰なのだ」
麻姑神の手のひらで、わずかに光を見せているチョンミョン。
~マンウォルの執務室~
微動だにせず、じっと、ひたすら、マンウォルの戻りを待っていたチャンソン。
疲れきって戻ってきたマンウォル。
ゆっくりと、チャンソンの隣に座ると、肩にもたれて、目を閉じる。
そんなマンウォルの手を、握りしめるチャンソン。
~タクシーの車内~
2度目です(笑)
後部座席で、眠っているミラとヨンス。
二人が起きるのを待っている助手席のユナ。。
ミラが先に目を覚まし、隣のヨンスを起こす。
ユナ「目が覚めましたか?お二人とも、本当に酔われてしまったので、支配人様から、おうちまでお送りするように言われました。それで、タクシーを呼んだんです。ええっと、もう、ご自分たちでお帰りになれますよね?」
ヨンス「・・・はい」
ユナ「それでは、私はここで・・・。」
助手席から降りてしまうユナ。
ミラ「ああもう、またなの?前に、このホテルに来たときも、彼女がタクシーで家に送ってくれたのよ・・・。でも、今度は、そんなに飲み過ぎたっていう記憶はないのに・・・」
ふと、じっと黙ったままのヨンスに気づくミラ。
ハラハラと涙を流しているヨンス。
ミラ「ヨンスさん、なんで、泣いてるの?」
ヨンス「わからない。ただ、悲しいんだ」
ミラ「あなたが、こんなふうに泣いてるのを見ると、私まで悲しくなってくるわ」
涙をぬぐうミラ。
う~ん、やっぱり、ヨヌ(ヨンス)の魂のほうが、繊細なのね(苦笑)
ヨヌ「なんだか、本当に変な感じだ」
ミラ「私がここにいるのに、なんで、泣くのよ。泣かないで・・・」
放心状態のようなヨヌ。
~ホテルデルーナ フロント~
ミラたちを送って、デルーナに戻ってきたユナ。
ヒョンジュンのいないフロントデスクを見つめるユナ。
ユナ「本当に私と、仲直りする気、ないのかな・・・」
壁の502のキーボックスの前で、「私たちが初めて会ったのは、5月2日なのに・・・。」と呟く。
~回想~
ユナの身体に入り、ユナとして生きていくことになったものの、当然、友人たちとはうまくいかず。。
そんな時、教室の入り口に現れたヒョンジュン。
平気なふりをしていたけれど、突然、現れたちょっとクラシカルで訳ありな男子高校生に、本当は、あの時から、ドキドキしていたんだよね。。。
思い出しながら、ふと、502のキーを取り出すと・・・ほかに何も入っていないことに気づくユナ。
後ろをふりかえると、ヒョンジュンがニコニコしながら、ユナが贈ろうとしていた懐中時計を揺らしてみせる。
ヒョンジュン「見つけたよ。この時計、ちょっと古いものみたいだね」
ユナ「70年前の物なの。あなたが生きていた頃からずっと、時を刻み続けてきたのよ。」
ヒョンジュン「こういう時計は、貴重なんじゃないか。見つけるのに、苦労しただろう。ありがとう。それから、ごめん。」
微笑むユナ。
ユナ「私は、あなたが私よりも70歳も年上の老人なんだって、知らせたかったの。時計を探し出すのは、そんなに簡単じゃなかった。だからこれからは、どんなに、私があなたの姉のように年上に見えても、あなたが私よりずっと年上であることを忘れないでね。」
ユナの精いっぱいの強がりと思いやりに、泣きそうになるヒョンジュン。
ユナ「ねぇ、腕につけてみて。きっとよく似合うわよ」
決意するヒョンジュン。
ヒョンジュン「ユナ、俺、もうすぐ、ここを去るんだ」
ん?と、ヒョンジュンを見つめるユナ。
ヒョンジュン「ヒョンミっていう妹を見守っているって言っただろ。ヒョンミは今、とても重い病気なんだ。彼女が天に逝くとき、俺も一緒に行かないと。 ユナ、俺は、この時計が作られた頃には、既に死んでいたんだ。死者と生きてる人間が一緒に時を過ごすことは出来ないんだ。俺は、ずっと前に死んでしまった。・・・すごく厄介だよな。」
ヒョンジュンから、目をそらさず、その一言、一言を聞いているユナ。
~三途の川駅~
リムジンが停まっている脇に、すでに、引導使者も立っている。
ホタル(チョンミョン)の入った瓶を両手に抱えているマンウォル。
マンウォル「送ってくるわ」
チャンソン「すぐ、戻ってくるんでしょ」
マンウォル「もちろん。すぐに戻ってくる」
そう言い終えると、後部座席のドアに向かうマンウォル。
ふと、チャンソンがその腕を掴む。
チャンソン「戻ってきますよね?」
チャンソンの手に自分の手を重ねるマンウォル。
マンウォル「待っていて。」
リムジンに乗り込み、出発するマンウォル。
引導使者が遥か離れていっても、じっと見送っているチャンソン。
ここでの、『アンニョン♪』も、ドンピシャすぎ。。(涙)
・・・・・・・
~1か月後~
さて、改めて言うまでもなく、1か月後ということは、30日、ないしは31日間ということです。。。
鍵をうまく差し込めない老婦人客の世話をやいたり、カップル客にビーチを案内したり、優柔不断なコーヒーお替り客に、コーヒーを入れてあげたり、相変わらず、支配人として、業務をこなしているチャンソン。
そんなチャンソンを見守っているソンビとソフィ。
ソンビ「チャン・マノル社長がいなくなってから、もう1か月だ」
ソフィ「社長様が、ここにはいらっしゃらないのに、どうして、ホテルはまだ、消滅しないのでしょう?」
ソンビ「すでに、この月のホテルの社長じゃないっていうことなんじゃないか・・・」
その時、チャンソンのところに、ヒョンジュンが駆け寄ってくる。
ヒョンジュン「庭のほうに、行かれたほうがいいかと思います・・・」
~巨木の庭~
チャンソンをともなって、庭にやってきたヒョンジュン。
以前と同じように、まったくの裸木になってしまった月の木。
ヒョンジュン「昨日には、まだ、わずかに葉っぱや花があったのを見ました。でも、今は、もう完全に命を失ってしまったようです」
表情の暗いチャンソン。
ヒョンジュン「社長様は、もう、帰ってくることができないってことなんでしょうか」
~三途の川駅~
トンネルの前で、行ったり来たりを繰り返すチャンソン。
この立ち姿、好きなのよ。。
時間があれば、こうして、様子を見に来ていたんだろうなぁって、わかるもの。
こんなときに、なんなんだけど、やっぱり、茶色の靴だった(笑)
待っていて、と言ったマンウォルを思い出し、「チャン・マノルさん、早く戻ってきて。なんだかとても、不安なんです」と呟くチャンソン。
~スカイバー~
引導使者に直談判する3人組。
ヒョンジュン「私たちはみな、新しい社長になるのは反対なんです」
ソフィ「社長様が戻ってこれるよう、力添えしてください」
ソンビ「(若干、遅ればせながら)私も同意見だ」
手に手を取り合う3人。。
ソンビ「チャン・マノル社長に慣れるのに、500年もかかってしまったのに、別の社長だって?そんなの反対にきまってる」
使者「チャン・マノルがここに戻るか否かは、彼女次第だ」
ヒョンジュン「ク支配人様が待っているのに、社長様が戻ってこないわけがありません」
使者「もし、彼女が橋に足をかければ、彼のことを忘れてしまうかもしれない」
3人「・・・・・・」
~雲海が立ち込める三途の川~
手にユリの花を持って、橋の上を歩いているチョンミョン。
傍らを歩くマンウォルが立ち止まる。
振り返ったチョンミョンが手を差し出すと、かすかに微笑んだまま、じっとチョンミョンを見つめるマンウォル。
その手に、ユリの花はない。← これ大事!
使者≪この世界のすべての思い出を手放し、最も遠い思い出に向かって橋を渡ることができるのだ。≫
使者の言葉を聞いて、団結の手が、徐々に離れていく3人
ヒョンジュン「だから、花が全て萎れてしまったんですか?」
ソフィ「それなら、あの木は本当に死んでしまったのね」
ソンビ「たしかに・・・。すべての花は萎れ、消滅してしまった。チャン・マノルは本当に死んでしまったのか・・・」
重苦しい空気に包まれる3人。
~巨木の庭~
枯れ果てた月の木を見上げる麻姑神(長女)と引導使者。
使者「(そろそろ)この月の宿屋に、新しい主人を期待するべきなのでしょうか?」
微笑みながら、首を振る麻姑神。
麻姑神「この月の木こそが、宿屋のあるじなのだ」
使者「ですが、すでに花も葉も全て、落ちてしまいました。もう、死んだのではありませんか」
じっと、月の木を見ている麻姑神。
~バス停~
仕事終わりに、バスを待っているチャンソン。
仕事中は、気持ちが張っていても、ひとりになると、考えてしまうのはマンウォルのことだけ。
到着したバスに、ラッピングされた広告の、キム・ジュンヒョンと目があうチャンソン。
~回想~
はじめて、連れていかれたマンドゥ屋で、キム・ジュンヒョンの食べっぷりについて力説していたマンウォル。
キム・ジュンヒョンのロケを知らず、間に合わず、ご機嫌斜めなマンウォルを必死になだめたこと。
街で偶然、見かけたキム・ジュンヒョンにサインをもらおうと追いかけ、そのサインをマンウォルが大切にしていたこと。
マンウォル≪消えていく花びらとしてだけ残っているなら、悲しすぎるわ≫
ずっと側にいようと、想いを告げ合ったキス。
バスが行ってしまうと、どうしていいのかわからず、止めようとしても、ただただ、涙が流れ落ちるチャンソン。
麻姑神≪すべての花が萎れたわけじゃないよ≫
麻姑神のほうを見る使者。
麻姑神「まだ、わずかに花は残っているんだよ」
麻姑神が、眠っているチャンソンの胸に置いた紫の花。
麻姑神「私はそこに、月を夢見ている花を置いたんだ」
その花が置かれた胸を押さえて、号泣し、嗚咽し続けるチャンソン。
マンウォルもよく、このチャンソンの胸に手を置いてたけど、ただ、(生きている人間の象徴としての)鼓動を確認する以上の意味があったのかも。
~三途の川~
橋の上に立ち止まったマンウォルと、チョンミョン。
最後の最期に、もう一度だけ、手を差し伸べるチョンミョンに背を向け、来た道をしっかりと見据えるマンウォル。
★『ホテルデルーナ』14話(3)雑感★
ドラマの醍醐味の一つには、登場人物の誰かに感情移入しながら見る、という視聴方法があるかと思います。
別に、自分を投影する必要はなくて、心情がより理解できるという意味ですけれども。
ただ、この手のファンタジーの場合、前提が特殊だったりするので、誰かに感情移入するというのは、難しい部分もあるのですが、今回の場合は、しいて言うなら、私は、チョンミョンかな、と思っています。
多分、マンウォルに会うまでは、(特になんとも思ってない)公主から想いを寄せられていることを感じながらも、警備大将として、将来も約束された武将人生まっしぐら。
ひたすら戦いで手柄をあげ、おそらく、剣の腕だって、今まで誰にも負けたことなどなかっただろうに、小汚い盗賊の当主が互角、もしかしたらそれ以上の腕かも・・・っていう勢いで、自分に襲い掛かってきて、しかも、それが女で、モロ好みだった日には・・・。
誰がなんと言おうと、一目ぼれちゃったものは、仕方ない。
想いが通じ合ってないはずはないのに、相手は幼馴染以外にはめったに笑顔を見せないクールプリティ。← ビューティーっていうよりは、プリティって感じなんだよね。。。うん。
惚れたものの、弱みなのか、片思いかっていうくらい、尽くしまくり。。。
ようやく、マンウォルの態度もまんざらでもなく、公主にヤキモチを焼いたあたりは、実際、ガッツポーズだったのに、結局、離れるしかないと告げられて。。
悩んだ末に、なにもかも捨てる決意をするものの、実際に、自分の部下や周囲の者が皆殺しにされると言われて、はい、どうぞ、俺は愛に生きる男だぜ~とは貫けず。。。
かたやライバルはマンウォルのために命を捨てる、自分は悪者になり、愛する人の命を守る、そんな究極の中で、選んだのは、死んだあとでも、マンウォルの側で見守り続けること。。。
まさか、1300年近くもホタルでいなければならないとは思ってなかっただろうけれど。
しかも、周囲でアピールしながら、飛び回っても、全然、当の本人は気づいてくれないし(苦笑)、それどころか、自分の時よりも、如実に、可愛く恋する女になっちゃってるし、近くで見てれば、相手の男は、いい奴だってわかっちゃうし、もう自分の力は必要ないと、自分の魂の力を縮めるとわかっていても、力を振り絞り、チャンソンまで救うっていう、「ナムジャ版 人魚姫」かと思うくらい、の展開です。
とにかく、端正な佇まいを見るだけで、チョンミョンのシーンはどれも楽しみでした。
・・・とは言え、チョンミョンで、ボロ泣きとかはしませんでしたけどね。。。
さて、ラスト2話です。。。
コツコツ行きます。