放送は終了しましたが、ねたばれOKの方のみ、お進みください。お願い

■ Episode 7 合格と不合格のはざま
 

(前回の振り返り・・・)

突然のキスに驚くアロ。目

静かに離れて、激情がいったん落ち着いたところで、急に、今度は、アロに対する愛しさがこみ上げてきたサンメクチョン。

二度目のキス・・・に突入かと思いきや、アロの頭突きがさく裂!

「痛・・つ・・・」

「しっ! お兄さんよ。音をたてたら、ぶっ殺すわよむかっ

サムメクチョンの口をおさえて、しゃがみこむ二人。

さっきまで、ちうキスマークしてた二人ですが、Loveムードもへったくれもありません。

 

厨房には誰もいないのを見て、戻っていくムミョン。

「なんで、音がしないの? 行っちゃったの?・・・はっ、(私を探しに)医務室に向かったのね」

サムメクチョンを放り投げて、医務室に向けて、突っ走っていくアロ。

 

しかし、実は、雰囲気の異変を察知したムミョンはその場に、隠れていたのでした。

サムメクチョンを睨み付けるムミョン。

ム「お前、今、あいつに何してた?」

サ「お前には関係ないだろ。 あいつの・・・できる兄貴だから?」

殴りつけるムミョンパンチ!パンチ!パンチ! ← あ、殴ったのは3発じゃなくて、1発です(笑)

ム「あいつに近づくな。見るな。話しかけるな。」

サ「できそうもないな。どうも俺、お前の妹を好きみたいだ」

その場を離れるムミョン。アロのもとに向かう。

 

気まずさ爆発、焦りまくってるアロ。能面のようなムミョン。

アロ「あのね、その とととと、突然、具合が悪くなっちゃって、行こうと思ったんだけどあせる

手拭いを渡すムミョン。

ム「(汗を)拭けよ。今日は、やめておこう」

アロに言い聞かせるムミョン。

ム「はじめてのことだから、どうすれば、いい兄になれるのかわからないんだ。俺は、今まで、何かに躊躇うことなんてなかった。でも、お前は、そんな俺をちゃんと引き止めてくれる。もう少し、待っててくれ。本当の兄貴になるからさ」

 

その場に残されたサムメクチョン。

アロの描いた「王」の絵をみて、ため息をつく。

 

~帰り道~

ピビジョキと連れだって歩くアロ。

ピ「二つに一つだな。男と女の懸念でもあり、女と男の懸念でもある。」

さすが、年の功。毎日、アロを自宅まで送り届けるよう、依頼をしてきたムミョンの気持ちを、兄妹の情より、男女の情に近いものを感じたのかも・・・(笑)

アロ「ねぇ、私なら一人でも大丈夫よ」

送ってくれるピジョキを戻そうとする。

ピ「それは、私がいいたいことですよ!!御嬢さんの兄貴に、“あんたは、妹を全然わかってない! 銀貨¥を20枚も握らせてやれば、雄牛でも殴る女だよパンチ!”って言ったのに、ちっとも信じてくれなかったんですよ」

「もしかして、お兄さんが、私と一緒に帰ってくれって頼んだの?びっくり

ちょっと、嬉しくなるアロ。

「そうでなきゃ、なんで、私がこんなことするんですか? みんなして、私を暇人だと思ってるんだな」

やっぱり、ピジュキは、ムミョンがソヌなのか、疑ってるようです。先日に引き続き、また、アロに尋ねてます。

ピ「でもさ、 ソヌ郎って、本当に兄さんなんですかね?」

アロ「何いってるの?」

ピ「変なんですよ。御嬢さんとお揃いの首飾りだけど、あれは友達のものだって言ってたんですよ。」

 

~~

ムミョンが眠れず、歩いているところに、風月主ウィファ公が・・。

「こんな夜更けに、一人で何をしてる」

「あんたに関係ないだろ」

「ふふふ、同房者と部屋に一緒にいなければならないのが、規則だったはずだが」

「頼むから、一人にしておいてくれ。話もしたくないんだ」

「ほっておけ? 行儀の悪い奴め。お前のあだ名は、“犬鳥公”だそうだな。犬のようでもあり、鳥のようでもある。半端な大馬鹿野郎ってことか。」

「どうでもいいだろ、まったく」

「知ってるか?俺はお前が気に入ってる。お前の周囲は敵だらけだ。後先考えず、怒りに燃え、それで盲目になっている。だから、視野が狭いというんだ。お前みたいなやつは教えがいがあるな。」

 

翌日、山へのジョギングの時間。

ウィファ公「何度も言っておいたはずだぞ。夜中にひとりでうろつくものがいたら、それは 同房の連帯責任だろう。違うか?犬鳥郎?」と、「地獄部屋」の5人が、ウィファ公の輿を担ぐことに。

「おまえ、覚えてろよ!」

パルリュをはじめ、口々に文句を言う。

「こっちばかりに重さをおしつけるな」

サム「(こんな姿)パオがみたら、気絶するな」

 

「おお、頂上が見えてきたなぁ」呑気なウィファ公。

 

山の上から、全員 整列して座り、日の出を拝む。

「神国の花郎諸君、太陽のようになれ。日々、成長し、日々、情熱を燃やせ。今までの先入観や傲慢さを捨てろ。生まれ変わるのだ。わかったか。」

このシーン、とても、綺麗でした。

 

川で洗濯をこなす彼ら。

パ「おまえのせいだったんだから、お前がやれよ」

パルリュが洗濯物を ムミョンに投げつける。

パ「次、こんなことしでかしたら、こんなんじゃすまないぞ」

スホ「あいつは変わらねぇな。いつも不作法な奴だ。だけど、お前も俺の洗濯物、洗えよ。朝早くから、働かされて。ま、いいや。でも、俺たちに言うべきだろ?なんで、あんな時間に部屋を出て歩き回ってたんだ?」

もちろん、今のムミョンの頭を占めているのは、アロマのこと。

ため息をつくムミョン。

ムミョン「ひらめき電球・・・おまえ、妹がいたよな?」

 

医務室を出ようとすると、サムメクチョンが立っていたので、慌てて、戸を閉めようとするアロ。

「よく眠れたか?よく休めたようだな。俺は、ドキドキして眠れなかったラブラブ

「何しに来たの?」

「昨夜、俺たちが口づけをしたからか?」

「あ~」

「あ~?」

「まだ純粋で女のことをよく知らないみたいだけど、女はあんまりそういう事は・・・私がそこまで話すことじゃないわね」

姿勢を立ちなおすアロ。

「私は、気にしてないわよ。謝罪しにきたのなら、受け入れるけど」

「謝罪? なんで、おれ、なにか間違ってたか?」

「失策したら、謝るべきでしょ」

「失策じゃなかったって言ったら?」

「無理やりキスしたことを悪いことじゃないっていうなら、子供のいたずらだったのかしら? 私のこと、よく知らないみたいだから言うけど、私、あなたを殺すことなんて簡単なのよ。なかったことにしましょう。二度としないでよ。わかった?」

「子供のいたずら? なかったことにするだと?」

あ、また、火がついちゃった?

「一歩でも近づいたら・・・男をダメにするツボなんて、いっぱい知ってるんだから」

実際に鍼を一刺し。

「ちょっとだけ、動けなくなるだけだから安心して。でも、今度やったら、二度と目が明かないこともあるかもね。近づかないでくださいね!!」

アロの言葉通り、数秒後に動けるようになったサムメクチョン(笑)

 

アロ「ねぇ、銀貨20枚、貸してくれない?」

塀越しに スヨンと会うアロ。

スヨン「どうしたのよ。わたしにお金借りるのは嫌なんでしょ?」

アロ「どうしても すぐに返したい借金ができたのよ。」

今のアロには、サムメクチョンは、縁起が悪くて、それでいて、なぜか気になる存在のようです。

スヨン「ま、借金取りって、たいがいそういうもんよね」

アロ「ねぇ、“俺は今まで、躊躇ったことがない。それを引き止めてくれるのはお前だけだ” そんな風に言うのは、心配してるからだよね?」

恋バナの匂いがして、ニヤリと笑うスヨン。

スヨン「へ~、”そいつ”が、銀貨を貸してくれたの?」

アロ「違うわよ。”そいつ”の話じゃなくて、”その人”の話なのよ」

スヨン「これだから、頭でっかちはダメなのよ。あのね、心配するっていうのは、塩屋のおじいさんが雨が降って塩が溶けたらどうしよう、とか、下駄屋のおじいさんが、天気が続いて下駄が売れなかったらどうしよう~とか、そういうことでしょ。

“お前はいつも俺を引き止めてくれる” これは普通は、恋心っていうのよ。」

アロ「恋心?まさか!」

スヨン「だから、あんたの話は、”そいつ”のせいで、”その人”が気になったってことでしょ?」

ぐうの音も出ないアロ。

スヨン「妬けるわ。わかってたわよ。あんたがここで、何かしでかすだろうなってことくらい」

 

~ムミョンたちの部屋~

「妹とどう接するか、だって?」

ベッドのへりを使って、腕立てを続けるスホ。

「まず、あいつらは、女じゃない。とにかく、顔をみたら、こんなふうに、ヘッドロックして、頭をぐりぐりっと・・・」

「グリグリ?」

「それから、家に帰ったらな、自分からは何もせず、妹をこき使うんだ」

「おまえ、妹と、仲いいんじゃないのか?」

「妹っていうのはな、おれたちが考えるより、ずっと強いんだ。だけどな、俺たち兄貴がいなくなったとき、誰が守ってやれる?だからこそ、強く生きていくためにも鍛えてやるんだよ。」

聞いた相手が悪かったと思うけどな。

なぜか、最後の部分だけ、納得しちゃうムミョン(笑)

 

アロと廊下で出くわしたムミョン。

アロ「うわ、びっくりした!」

スホにきいたとおり、ヘッドロックを実践しようとして、妙に中途半端なスキンシップになってしまうムミョンにやり

「ほら、自然にできたじゃないか」

満足げに去っていくムミョン。

アロ「??? なにあれ? あたま、指圧してくれたってこと?」

 

太后が庭を見ながら、先日 目撃した サムメクチョンとアロの様子を思い出している。

「アンジ公はまだか?」

「少し前に、到着されたところです」

めまいをおこす太后。部屋に戻るなり、意識を失ってしまう。

 

急所を鍼でねらうアンジ公。さすがに躊躇ったところに、太后が意識を戻す。

「治療のために呼んだのではない。」

「お話はまだ、お控えください。もうすこし、安静にされなければ。落ち着けるツボです。」

手の甲のツボに、鍼をうつアンジ公。

 

それをみて、過去を思い出す太后。

~回想~

夜更けに、アンジ公のもとに、忍んでくるジソ。

「落ち着くツボです」と、興奮状態のジソに、鍼を打つアンジ公。

「わらわと一緒に逃げて」

「私には、すでに家族がおります。」

「わらわへの恨みのために、意に沿わぬ結婚をしたことはわかっている」

「もう戻るには、遅すぎます。」

「屋敷で犬のように働き、口も利けぬあの下女のために、わらわの願いを聞き入れないというのか?」

「彼女は、もう下女ではありません。私の妻です」

「ほんとうに、逃げてくれぬのか。わらわは、そなたの目の前で、還暦をとうに過ぎた年の離れた叔父と結婚させられるのに」

「あなたが、私を捨てたのです」

「この手を放したら、後悔するわ。わらわは、必ず、望みをかなえる。」

 

「その鍼でわらわを殺さないと、どうして信じられようか?」

急に、太后の顔を覗き込むアンジ公。

「血の廻りの滞りが原因のようですね。じきによくなられるでしょう」

ゆっくりと、起き上る太后。

「しばらくしたら、内殿の医師に、鍼を抜かせてください」

 

「仙門で医員として働いているそなたの娘は、母親によく似ているな。」

驚いて、振り返るアンジ公。

「こうでもしないと、そなたの緊張した顔を見ることはできないのだな」

「ご気分はどうです。私の人生の全てを握っている気分は?」

「本当に、そなたの全てを掌握してもよいのか?」

 

「地獄部屋」の皆様は、就寝準備中です。

まだ、本を読んでいるムミョン。

「そんなに少ない文字で、なにを書くつもり?」

尋ねるヨウル。

「どうせ、ここから去るのは、あんたが最初になるのに。努力しても無駄じゃない?それに、あんな奴らと一緒にいても辛いだけでしょ」

「頼むからほっておいてくれないか? おれ、あんたに関心ないんだ」

「なんか、振られた気分だわ」

課題が気になっているのは、ムミョンだけではありません。

スホ「王と水。水を使って どうやって王を説明するんだ? 真興王はどこにいるんだ」

パル「(いなくて)なにか問題でもあるか? 顔のない王は無力だ。王とは呼べない」

スホ「もしかして、青松みたいだって言われたことないか?終始一貫、無礼だぞ」

 

皆の話を黙って聞いているサムメクチョン。

 

試験日がきました。

カンニングの準備にいそしむ スホたち(笑)

「犬鳥郎、不合格だったらどうなるんだ?」

「3回のうちの一つが ダメになるってことだな」

 

権威をもちたいか? 和白になりたいか?

和白、いいだろう?(もしなれたら)お前らの残りの人生、神国の主人となるだろう。

今、自分のもっているものを守りたかったら、ああ、花郎に残るのが目標だとしても、必ず 通をもらえ。

もう一度言うが、水と王の答えの中には、必ず道徳経がなければならぬ

「さ、はじめなさい」

 

心配で様子を見に来るアロ。見回りの目を盗んで、障子の隙間から覗き込む。

「お兄さん、絶対、合格するのよ」

「そこにいるのは、誰だ?」

見回りの先生の声に、全速力で逃げ出すアロ。

 

中央に座るウィファ公。

花郎たちの回答を順々にみていく。

「さて、この二人だが、なぜ 回答を書かなかった?」

サム「文字にするほどのことでもないから・・・です。」

ムミョン「文章では書ききれなず、口で説明したかったから・・・です」

二人して、最後に「요(ヨ)」をつけて、かろうじて、敬語にするのがわざとらしくて、おかしい。

 

先に、ジドゥイ(サムメクチョン)から、発表する。

「神国は、骨品制度があり、水をも通すと言われています。法は、水が去ると書き、当然な道理を現しているともいえます。しかしながら、すべてに水路があるわけではありません。ある土地は干からび、ある土地は、あふれかえっている。流れ、流れて 自然にできた道に従う、この中に調和があり、無為の力があり、王の法、すなわち 王の道があるのです。」

 

それを黙ってきいていたムミョンが、反撃する。

ムミョン「馬鹿げた話だ。“高貴さは賤しさを根本とし、高い身分は低い身分を基本とする” これなんか、上から物を見てるから、そんなわけのわからないことを言うんだ。」※ 道徳経の一節

ウィファ公「道徳経をそんなふうに考えているのか? 訳がわからないと」

 

ムミョンが、発表を開始する。

「水路は、高いところから低いところに流れる。それでは、もともと低いところにいるものたちは、どこで道を探せばいいんですか?低いところが高くなる道、上から下に流れていく水路だけではなく、渇き荒廃した高い場所にある土地に水を運び上げる、そんな方法は、道徳経には書かれていなかった。この世には、はじめから道だった道などありません。誰かが先に歩いてはじめて、道となる。固い土を叩き、割って、開いてこそ、初めて水路も通るのです。乾いた土に背を向けるのが法で、それが王の水路とするなら、そんな王は・・・王となるべきではない。」

 

厨房で、料理の下ごしらえ中のアロ。

食材の菜っ葉を、恋占いのように、ちぎっては投げ、ちぎっては投げ。

「合格・・・不合格・・・合格・・・不合格」

ピジュキが慌てて、止めに入る。

「良心はないんですか? こんなふうに、菜っ葉をむしりとって。(御嬢さんの兄は)読み書きはじめたばかりなんでしょ? もう、やめなさいって。」

「あら、これ、私がやったの?あああ、ごめんね~。」

 

その場で、合格・不合格が告げられる・・・というより、圧倒的に「不合格」だらけ。

パルリュと ジドゥイ(サムメクチョン)は合格。

「おまえの答えは気に入らないが、道徳経に基づいていたからだ」

ソヌ(ムミョン)は不合格。

「お前の答えは嫌いじゃないが、道徳経をふまえていない。ばかげていると言った。それにより、合格させることはできない」

実質、そこにいた者すべてが感心したのは、ムミョンの回答でした。

 

「おい、あと2回のチャンスしかないな」

嫌味を言うウィファ公。

 

池で釣りをしながら、ムミョンの答えをつぶやいているウィファ公。

ウ「とんでもない奴だ」

サムメクチョンが後ろから声をかける。

サ「なんで、あいつを不合格にした?」

ウ「誰かと思えば、甥っこか。太后を引きずりおろす計画はうまくいってるか」

サ「(あんたとあいつは)もともと、同じ考えを持ってるじゃないか。高いものの傲慢さを嫌い、民の立場を先に考える、どうみても、一緒の考えのように思えるが・・・」

 

ウ「どんな王が下から上を見上げられる?」

サ「隠れている王になら、できるかもしれないとは思わないか」

ウ「お前さんも、顔のない王に期待しているひとりらしいな。」

サ「風月主は違うのか?それで、摂政政治を反対しているのでは?」

ウ「ワシに王の何がわかると?自分のことすら管理できず、隠れて過ごすことに忙しかった幼い王など戻ってきても、何の役にも立たぬ。太后はこれ以上、もちこたえる名分はなく、準備のできていない王は、ヘビの巣窟のようなあやつらにやられれば、ひとたまりもない。 神国は破滅する。だからこそ、私は、花郎を作ったのだ。神国の未来を守るために」

 

ウィファ公の言葉に、なにひとつ、反論できず、虚を突かれるサムメクチョン。

 

ウ「太后を引きずりおろしても、この神国が破滅しない方法を見つけるのだ。その時、また、来なさい。ただでさえ、お前のせいで、魚が来んのだ。いくがいい」

 

炊事場で焚き付けに使われる回答用紙。

「ちょっと、ちょっとストップ。不合格?なんなの? こっちは白紙なのに、合格。どうして 一応、書くだけ書いてみたうちのお兄さんが不合格なの?なるほど、これが噂に聞く、花郎不正ね。」

 

ウィファ公に文句を言いに行くアロ。

完全に、ジドゥイは真骨の既得権かつ風月主の甥という立場を利用した「合格」で、ムミョンは

「不合格」だったと思い込んでます。

おそらく、ウィファ公はトイレを我慢している模様。

ア「なんで、白紙の人が合格で、字もかけない人が努力して書いた答えが不合格なんですか?」

ウ「それはだな、道徳経を踏まえろと言ったのに、そうしなかったからだ、どきなさい」

以前、入学前にウィファ公に頼まれて行った公子候補の秘密調査の件を暴露したら、太后に迷惑がかかるはず、とウィファを脅すアロ。

ウ「この・・・あ・・・」

下ネタは自粛します。

ア「次からは、こんなことしないでくださいね。わかりましたね!!!」

 

(スヨンから借りて)サムメクチョンに借金を返すアロ。

「返します。これでいいですね。」

・・・と行きかけて、もう一度、話しかける。

「あ、そういえば、なんで私に読み書きを学ぼうとしたの? 白紙でだしても合格するくらいの後ろ盾もあるくせに。うちのお兄さんは不合格になった。最後まで、私が見てれば 合格だったかもしれないのに。あなたが全部だめにしたのよ。」

「つまり、お前の兄が合格できなかったのは、俺のことが気になったせいなんだな?今まで聞いた言葉の中で、一番気持ちがいい言葉だな。痛快だよ。」

「誰がそんなこといったのよ」

「まぁ、確かに、なにもなかったわけじゃないからな。俺とあんなことがあったんだから、何でもないはずがない」

「キスしたからじゃないわよ。あなたが不憫に思えたの。あなたは、この世界で一番行き場のない孤独な人に見えた。私もそうだったから・・・。私もさびしかったから・・・。だから、そう思っただけで、もう何もすることもないけど、とにかく、これでもうあなたとは関係なしよ」

「どうすればいい? どうすれば、俺を見てくれる?」

振り返るアロ。

「お前を見るたび、俺は自分がなんでもない存在に思えて、気が狂いそうになる。」

「ちょっと、ふざけないで・・・」

もちろん、サムメクチョンが、決してふざけてないことはわかってます。

「俺が誰なのか、何をなすべきなのか、そういったことを全部忘れて、お前のことだけ考えられたら・・・

そんな二人の様子を、すこし離れたところから見ているムミョン。

 

仙門にやってくるヨンシル公。

「何度目だとおもっておる。ウィファ公を呼んできなさい」

ヨンシル公に会う気のないウィファ公は、門前払い&居留守を決め込んでるらしい。

ちらっとヨンシル公を見るホ公。

うやうやしく書状を出す、丸坊主の先生。

「どうぞ」

書状をみて 笑い出すヨンシル公。

「30年後に、紅酒を飲みましょう」と書かれている。

「なんてことを・・・ウィファ公は何を考えているんだ!」

「もう行こう。別の機会がある。会いたい人はここだけではないのだ。」

書状をなげつけるホ公。

 

薬を調合しているアンジ公。そこへヨンシル公が尋ねてくる。

 

「久しぶりだな。アンジ公。そなたの息子を見つけたそうだな。おめでとう。花郎になったと聞いた。しかも、太后殿下自ら、選んだとか。」

「膵臓が弱り、胃痛もありそうですね。摂生してください。」

話にのらないアンジ公。

それにかまわず、話を続けるヨンシル公。

「女性の嫉妬というのは恐ろしいな。歳月がこんなに過ぎても、怒りが解けることはないようだ。医員のそなたのほうが、そのあたりはよくわかっているのではないかな。

私が思うに、我々は同じ目的をもってるはずだがな。」

 

仙門の中を一人ぶつぶつ言いながら、歩いているアロ。

「変態公が私のことを好きですって? ま、いいわ。彼はそんなに悪くない。お金持ちだし、西域の留学生なら博識だそうし、ちゃんと、人として見てあげてもいいかな・・・って何言ってんの?今日はそれどころじゃないのに」

後ろから近付くムミョン。

「今日、なにがあるんだ?」

「あ、びっくりした」

「別に特別なことはないわ」

「じゃ、気を付けて帰れよ。大きな道をいけよ。ピジョキと一緒にな。」

「不合格だったって聞いたけど、落ち込まないでね。ウィファ公は、お兄さんだけでなく、他の人の変な答えも認めなかったって言ってたけど。でも、私はお兄さんはよくやったと思ってる」

頭をぎこちなく撫でるムミョン。

「わかったから、もう行け」

去り際に、さきほどは言わなかった、母の忌日のことを話すアロ。

「おかあさんの忌日なの。今日。でも心配しないで。ちゃんとやっておくから。お母さんも お兄さんが見つかって喜んでると思う」

 

ヨウル「なんだ、この葉っぱは? これが ナムルか?」

アロが、ちぎった青菜ですね。

ハンソン「おいしいよ。味わいがあるよ」

ふふふ、さすがテテ。

パルリュ「ところで、なんで おまえ、ここにいるんだ?」

ちゃっかりと 座っているハンソン。

ハ「ここが気に入ったんだ。席もあいてるし」

パ「おまえも、なぜ、まだ ここにいるんだ。不合格だったんだから、もうすぐ 出ていくことになるだろう」

相変わらず、ムミョンにも嫌味をいうことをやめないパルリュ。

ムミョンの肩をもつヨウル。

ヨ「合格したのが、そんなにえらいの?犬鳥の答えのほうがよかったと思えたけど。」

パ「なんだと」

ヨ「みんなもそう思ってるでしょ? 違う?」

うんうんうん、子犬のようにうなづくハンソン。

 

自分のことなのに、聞いちゃいないムミョン。もっと気になっていたことを皆に尋ねる。

ムミョン「なぁ、忌日って、なんのことだ?それって、重要なことか?」

スホ「誰が亡くなったんだ?」

ム「母親だって言ってた」

皆が絶句するなか、一人、ハンソンだけが「え? じゃ、帰ったほうがいいよ。試験だって終わったんだし。」と、こともなげに言ってのけます。

 

夜、ムミョンのため息が、同房内の雰囲気を暗くしてます。

男の子は、誰しも、お母さんには、なんらか特別な想いがあるものです。

スホ「ああ、牢獄みたいだ。課題は終わったんだ。なんで 寝てる必要がある?」

ヨウル「じゃ、出かけようか? あんたも忌日にいきたいでしょ?」

ムミョンをちらりと見る。

パル「警告するぞ。連帯責任にされるんだからな。俺を巻き込むなよ」

ウィファ公たちに、西洋の強い酒を差し入れていたヨウル。

絶対、ムミョンを外出させるためだったと思うな。

ス「じゃ、仙門は今、無法地帯ってことか?」

 

ヨウルを信じて、房を出てきたものの・・・、丸坊主の怖い先生が庭を見まわってる。

「なんだよ。全員、飲んだわけじゃないのか?」

一同がっかり。

「いまさら言うなよ。」「(見つかったら)絶対、殺されるな。」

そうっと、覗き見する。

「なんだ、あれ?」

普通そうにみえて、実は相当酔っぱらっている先生。よろよろ~と柱に激突。

「な、俺の言ったとおりだろ」

塀を乗り越えて、無事出発。寅の刻時計に、集合することになりました。

あら、部屋に 一人残ってたバンリュ。

結局、抜け出すことに。

 

口笛を吹くと パオが現れる。

「こんな時間に外出されるなんて、肝を冷やしましたぞ。あいつら悪ガキとは、つるまないほうがよろしいですよ。陛下は、位の高いお方なんですから。・・・で、これからどこへ?」

「家に・・・」

緊張するパオさん。

 

太后付の女官が、一輪の花をジソに見せる。

「殿下 また、このお花でございます。月城の中では見かけない花ですのに・・・」

あ、これが、サムメクチョンが会いに来た合図ってこと?ひらめき電球

 

王座に座るサムメクチョン

「何をしておる」

王座の間に、一人でやってくる太后。

「しばし、自分の居場所に座っていただけです」

「その居場所を守る力が、今のそなたにあると思うか?」

「わかっています。私はまだ、幼く非力です」

アロと知り合ったり、花郎に入ってからというもの、いやというほど、気づかされてます。

「それがわかっただけ良いとしようか。いますぐ花郎を出るのだ。静かに待っておれば、わらわが時期をみる」

「私が待つことで、ますます強くなるのは、母上の力ではありませんか? たしかに幼い子供ははじめから満足に歩けません。一歩一歩、転びながら、歩き方を学んでいくではありませんか。」

サムメクチョンのの脳裏には、ムミョンの言った、「最初から道があるわけではない。誰かが先に歩いてはじめて、道となる。固い土を叩き、割って、開いてこそ、初めて水路も通るのです。」という言葉でした。

「待っていてください。強くなります。自分の足で立って、必ず、王になります。それを 花郎で学びます」

 

母の忌日の儀式を行うアンジ公と、アロ。

「あんなに探し求めていたお兄さんが戻ってきたのに、また、私たちだけね、おとうさん。でも、お兄さんを探し出したんだから、お母さんにも、これ以上、申し訳なく思うのは、やめてね。」

「ああ、そうだな。」

「聞きたいことがあったの。お兄さんに何があったの? 初めてここに来た日、死にそうだったじゃない?たぶん、酷い目にあったんだと思うけど、お兄さん本人に聞くのは、なんだか、気がひけて・・。」

そこへ、ムミョンがやってくる。

笑顔になるアロと、戸惑いを見せるアンジ公。

法要に参加し、マクムンの代わりのつもりで、手を合わせるムミョン。

 

「外出といっても、せいぜい来るのは、ここか」

パルリュが自宅前にやってくる。そのとき、ヨンシル公と、ホ公(実父)が馬に乗って戻ってきた。身を隠すパルリュ。

「すこし、お待ちください。従僕を連れてまいります」

「もう遅い。呼び出す必要もなかろう。騒ぎ立てるな。」

平然と、ホ公をよつんばいにさせ、馬から悠然とおりるヨンシル公。惨めな父の姿を見てしまうパルリュ。

 

夜の繁華街に現れたスホたちの姿に舞い上がる娘たち。ヨウルと連れだって歩くスホは、依然のような楽しさは感じられない。

「どうしたのよ?」

「みんな中途半端な花ばっか」

目を閉じて、思い浮かぶのは、太后の姿。結構、重症かも。

 

同じころ、お供もつけずに、一人、通りでお買い物中のスヨン。

花郎の服を着た兄たちを見かけました。

「なに、こんな時間に歩きまわってるのよ」← あんたもね。

名案を思い付くスヨン。

「今日こそは、これまでの借りを返してやるからね」

一人立っている後ろ姿の・・・兄のお尻をムギュ~と掴む。

「どんな気分よ」 ← さすが兄妹。決め台詞がおんなじ(笑)。

ふりかえると まったくの他人・・・というか、パルリュです。

スヨンは、パルリュと面識はないのかな?

驚きすぎて、おもわず 悲鳴をあげてしまい、「やめてください」と言いながら、胸をおさえるスヨン。

 

悲鳴があがり、ちょっとした騒ぎに。

「ねぇ、あれ、あんたのとこの妹じゃない?」

めざといヨウル。

 

「パルリュ坊ちゃんが、お嬢様を襲ったのか?」

「花郎があんなことしていいのか、思いっきり触ってたぞ」

周辺の見物客が無責任な発言を(笑)

「俺が何をしたって?」

目玉がいつもの二倍増しくらいに、見開いてます。

「あの・・・私が、実は・・・」

しどろもどろのスヨン。思わず、パルリュをひっぱたいてしまう。

これにより、完全に、“何もしてない、むしろ冤罪の”パルリュの痴漢扱いが確定的になってしまいました。

 

スホ「ヤー、パルリュ、お前、俺の妹に何をした!!!

瞬間湯沸かし器のスホが、こういうときは、妹想いの兄に変身します。 

スヨンが、後ろから、「ごめんね」と、手をこすりあわせて、謝ってます。

スホ「おい、こいつになにされたんだ、言え」

スヨン「ちがうの、実はね・・・」

思わぬ騒動になってしまい、泣きそうなスヨン。

スホ「お前、俺の妹だって知っててわざとだろ?」

止めに入るヨウル。

スホ「いい、お前は静かにしてろ。おまえ、今日こそは殺す」

なにしろ、相手が パルリュだもん。

その辺の店先から、凶器を捜しまわるスホ。

一瞬の隙をついて、スヨンが、スホの後頭部を鉄器で殴って・・・スホ失神。

「ごめん、お兄ちゃん」

すかさず、パルリュの頬を撫でて「大丈夫?本当に大丈夫?」と心配するスヨンの姿に、なにがなんだかわからないうちに、恋に落ちたパルリュ(笑)

 

ムミョンと歩くアロ。

「どうやって、出てきたの?」

「塀を乗り越えてきた」

「なに?まさか、不合格一つくらった位で、出てきちゃったの?」

「出てきたんじゃない。見つかる前に帰るよ。」

「すぐ戻るつもりなら、なんで出てきたのよ。」

「お前が、忌日だって、言ったからじゃないか。」

「本当は、誕生日よ。いつ、どこで亡くなったかわからないから、誕生日にすることにしたの。でも、来てくれてよかった。 だから、後で叱られるかもしれないけど、今はそんなの考えないようにしましょう。 今はただ、お兄さんが傍にいてくれて嬉しいから」

アロが自分を兄として頼ってくれればくれるほど、秘密をかかえるムミョンは複雑です。

「あ~、お母さんのにおいを思い出すわ。お母さんが優しく頭を撫でてくれて、風の音と、鳥の声が私の子守唄で・・・。」

「なぜ?お母さんは 子守唄が下手だったのか?」

歩みをとめるアロ。

「・・・お兄さん、お母さんは子守唄は歌えなかったわ、口がきけなかったから」

 

★Episode8に続く★

 

「どうすれば、俺を見てくれる?」

自分は王になるべき人間で、そのために、いろいろなすべきこともあって・・・と、今までもいろいろ思い悩んでいるサムメクチョンの姿を見てきました。

自分の運命に抗わずにいるこの青年が、全てを忘れてでも、アロを求めたい、と、声をあげているのに、こんなストレートな告白を受けても、その重みがまだ、はっきり自覚できてないアロ。

いえ、自覚できていないのではなく、サムメクチョン自身に悟らせる・・・という方法なのかも。

 

アロはアロで、兄との微妙な関係のその先にある感情に、漠然と気づきながらも、まだ形作られていなくて、抑えるのに必死だし。

こういう状態で、サムメクチョンの真意に気づいても、話がややこしいので、しょうがないのかな。 私が諦めムードになっても、あんまり影響力ないですけど。

 

マクムンの代わりに、アンジ公の息子ソヌになる・・・おそらく、ずっと緊張していたであろうムミョンも、無事 花郎になり、アロともそれなりに親しくなり、つい、油断してしまったのかもしれません。

ムミョンとしたことが、痛恨のミス。

でも、いつまでも、アロに内緒にしておくのは、厳しいでしょうね。

 

5人組の関係も、すこしずつ、変わり始めて、「青春物」パートは、絶好調!!

何気に、ヨウルがいろんなところを見ていて、気の配りっぷりがいいんで、意外でした。

我れ関せずのおねぇ系かと思ってたのに(笑)