■ 第21話  四寅剣の真実

 

~イノクの悲しい夢~

根城にて、じいちゃんが買ってくれたかんざしをさし、ギルトンに嫁ぐことを楽しみにしているイノク。

イ「ギルド~ン」

声をかけても答えず、行ってしまうギルトン、追いかけようとしても足が動かず、手を見ると、血まみれ。

イノクを振り返るギルトン。

イ「おじいさんは死んだんだ。ギルトンとはお別れね。」

何も言えず、寂しそうに去っていくギルトン。

イノク・・・泣きながら、その姿を見ているしかない

 

こんな夢をみて、呼んでいたのね。ギルトンの名前を。。。

 

チャンフィはそれを聞いてしまい、たまらず、口づけを。。

イノクを守りたい、振り向かせたい、自分だけのものにしたい。好きなら、当然の気持ちだよね。

若「イノク どうか一度だけでいい、私を見てくれ」

 

根城のギルトンの居室にて

~回想~

「ギルトン、いつもそばにいるわ」

隣で笑っていたイノクをおもいだす。幻をみて、手で目を覆うギルトン。

巾着は、ほとんど燃えてしまいました。

 

■チャンフィの決意

民を守るためには、私が王になるしかない。ギルトンは代弁者にすぎない。

恐ろしいのは、代弁者の力が大きくなること

わざわざ言うってことは、それだけ、恐れているってこと、

 

 

儒生のリーダー格であるイノクハラボジのたくらみがはっきりしてきました。

「四寅剣の密命が実現するまで、 20年待った」

密命が彫られた際、その場にいたリュ大監。

「儒生は名分によって動く、時には、動くために、作ることもある。」

イノク実ハラボジも油断できない人物のようです。

その口ぶりに、いやな予感がするノ尚宮。

「もしや、密命は・・・」

四寅剣を作成した職人の行方を調べさせることにしました。

 

現王も、四寅剣の密命に、疑問を抱き始めるが、その問いかけに誰も答えてくれない、たったひとり、信頼していた吏曹判書はもういない。

自問自答する王。

 

邪気払いの剣(三寅剣)を作るという提案を受ける王。

それを知った王子とギルトンは、宮中にて、大々的に行われる三寅剣の儀式の日を決戦とする。

 

ヨンシが、チョルチュの残した虎の巻を参考に、爆薬を製造する。残念ながら、威力は弱い。宮殿で、剣職人に扮して、制作することになる。

 

チャンフィ「来る途中、驚いた。このマチョン山一帯は 活貧党の世界だな。」

ギルトン「ここも、手狭になった」

活貧党の評判を聞きつけ、根城にたくさんの人があつまりはじめている。

盗賊や村人だけではなく、学者や技術者、官軍なども仲間になっている。

ギルトン「みんなお前の下につくものたちだ。側近候補を選んでおけ。」

若「お前は側近にならないのか?」

ギ「お前が集める儒生が、いやがるだろう」

若「(ギルトンが)合わせれば問題ない。私を『お前』と呼ぶヤツには無理だろうがな。」

わかってていうなんて・・・、チャンフィったら。

ギ「(真の)王になられたら、呼びます。後悔させないでください。王様」

ギルトンも負けてはいません。

あくまでも、四寅剣に選ばれた私がお前を選んだのだ、という姿勢を貫きたいチャンフィ。

 

王「四寅剣を作った職人をさがせ!」

なかなか見つからない。

ほとんどの職人が、四寅剣を作った直後ではなく、先王が亡くなった時にそろって、死亡したり、いなくなっている

 

~根城にて~

スジン「子ジカ、元気になったか?」

チス「お元気になられた」 

おおお、イノクに対して、敬語だ(笑)

ス「つらかっただろう」

ヨンシ「葬儀に行けなくて、悪かったと伝えてくれ」

マルニョ「伝えないで。思い出したら、また、泣いてしまうわ」

コム「イノク姐さんは、ここにこないの?」

チ「来られない」

ス「王子が王になったら、根城も安全になるだろう。遊びにくればいい」

チ「その時、あの方は――――宮殿に入られる」

その言葉の意味を簡潔に説明する和尚。

和尚「王妃になるのだろう」

コム「王妃?」

以前のイノクならいざしらず、今のイノクは、王妃になる資格十分なお嬢様だからね。

部屋の外で、それを聞き、顔を強張らせるギルトン

 

イノク、分厚めな本をただ、めくっている。王子が近づいても気が付かない。

若「怒られたのか」

イ「あ、若君」

椅子から転げおち、立ち上がろうとするが、韓服の裾を踏んづけ、何度も転ぶ。

(資格は十分だけど、かなしいかな、素養が身についてない・・・)

結局、起き上がれず、若君の手を借りる。

イ「コムジャ、あ・・・王子様、おかえりなさいませ」

若「そう挨拶しろと教えられたのか?」

イ「はい 王子様」

チャンフィが椅子に腰かけても、立ったままのイノク。

若「私が命じるまで座るなと言われたのか?」

イ「はい」

若「無理するな」

ホント、このままだと病気になるんじゃない?

若「二人の時は、いままでどおりでいい」

ちらっと外をみて、力なく腰掛け、うつむいてしまう。

若「つらそうだな」

イ「おこられてばっかり。それに、すごく難しい。私、バカだもん」

若「それを読めと?」

イ「暗記しろって。読めもしないのに無理よ」

若「私が1文字ずつ読み、意味を教えれば、覚えられる」

イ「若君もお手上げのはずよ。何度聞いても無理なの」

若「何度でも読んでやる。手助けするから、がんばれ」

イ「きっと疲れ果てて、私にがっかりするわ」

若「お前がそばにいてくれれば、疲れも失望もない。だから 努力してくれ」

イ「・・・がんばってみるわ」

 

和尚がギルトンに部屋にきて、ギルトンを心配する。

和尚「イノクは王妃の相をしていた。運命に従ったのだ」

全身脱力のギルトン。

ギルトン「マヌケが王妃?国の将来が心配だ。」

和尚「動揺してはならんぞ。」

ギルトン「別にどうってことない」

和尚「こいつ、強がりやがって・・・。」

 

一人になって回想するギルトン。

イノク「じいちゃんが買ってきてくれたの。すごくおいしいよ」

饅頭を差し出すイノク。

ギルトン「饅頭代で蔵が建ちそうだ」

依然、クッパ屋の元締めアジュンマにも言われたよね。※

イノク「饅頭が世界で一番好き」

ギ「本当に饅頭が一番なのか?」

呆れたような、それでいて、ちょっと不機嫌なギルトン(笑)

イ「饅頭も好きだし、鶏もお菓子も好きよ。一番は選べないわ」

相変わらず無邪気なイノク。

ギ「饅頭の次は鶏、その次は菓子か。きっと餅にも負けるんだろうな」

イ「饅頭も鳥もお菓子も好きだけど、アイラブユーは1つだけ。ギルトンはアイラブユーよ」

ギ「いい意味?」

イ「うん」

ギ「(俺も)アイラブユーだ。」

イ「本当に?」

ギ「いい意味なんだろ? じゃ、アイラブユーだ」

イ「たしかに聞いたからね。あとで撤回したらダメよ。ギルトン、アイラブユー」

にっこり笑うイノク。

その時の会話を思い出しながら、

ギ「意味くらい知ってるよ。俺はバカじゃないんだ。ええい、こんなことなら、あの時、刺されて死ねばよかった。中途半端に刺されて痛くてたまらん。本当に痛い。」

 

まにゃげ~~~号泣。

以前、清に一緒に行こうと誘った時に、イノクが言ってた「I love you」もちゃんとわかってたってことよね。

ここのシーンは、You Tubeで先に見てしまっていて、いいシーンだな、早く見たいなぁと思っていたのですが、この流れの中で見ると、全然、ほのぼのしたシーンじゃないじゃん(泣)。

 

 

若君「親子の間で当然、守るべき道理を言い 君為臣綱とは王が・・・」

たぶん、初歩的な本だと思うけど、読み聞かせてくれていたチャンフィ。

ばたん(机につっぷすイノク)

イノク陥落(笑)ニヤリ

若「おまえのいうとおり、お手上げだ」

お疲れ様です!チャンフィ先生様。

イノクの寝顔をみつめるチャンフィ。

若「せかさずに、ゆっくりと、お前が理解するまで努力するつもりだ。イノク 夢の中で、あの者を捜しに行くな」

なんて、我慢強いのでしょう。さすが、死者として、放浪の旅を続けてきた強靭な精神力です(笑)

本当に、イノクのことが好きで好きでしかたないんだよね。

机にうつ伏せ、イノクの顔に合わせるしぐさが、可愛くて、愛に溢れていますラブラブ

だからこそ、寂しいともいえます。

 

宮殿に武器等が運び込まれる。

 

リュ大監が儒生の名簿を持ってくる。

この者たちを、すべて、取り立てることはできない、世直しに命をかけたものを徴用するというチャンフィの言葉に、リュ大監の表情が曇る。

 

~根城~

ギルトンの指揮のもと、宮殿に攻め入る準備がすすめられていく。

ヨンムン商団に殺された、スグンたちの元党首(※第 話参照)の友人の刀職人ソクさんに会いにいき、制作を断られるヨンシとギルトン。

たった一人生き残り、身を潜めて生きていた生き証人です。ギルトンたちは、協力してもらえない理由として、四寅剣の恐ろしい秘密を知ることになりました。

 

もともと、先王が作らせた四寅剣には、密命はなかった。

後に偽物の剣を作り、その剣に文字を彫ったのは、現王の即位に納得できなかったリュ大監と、王妃。

さすがのギルトンも、この真実には、呆然とせざるを得ない。

 

今までの王子の様子から、このことを知っているはずがないと判断したギルトンは、先に、ノ尚宮を呼び出す。偽の四寅剣については、当然、ノ尚宮も初耳。ショックを隠せない。

王子の耳には入れぬよう、ギルトンに命ずる。

リュ大監が、密命の入っていない本物の四寅剣を持っていたら、隠し通せない、利用されるぞ、とノ尚宮に警告するギルトン。

激しく動揺し、座り込んでしまうノ尚宮。

ノ尚宮「折を見て、私から王子に話す。お前の手を借りて、民の力を得たことに苦しんいる王子にとって、このことをギルトンの口から知らされるのは何よりも辛いはず。」

そう、ギルトンは終始一貫、四寅剣に執着することの無意味を説いてきたものね。

 

すべては、チャンフィに王位をつかせたいと切望した王妃(チャンフィ母)が仕組んだこと。今の王が、王を殺したと濡れ衣を着せたのも、大妃かもな。

ギルトン「本当に、あなたと王子は知らなかったのか・・・。これからどうする?」

ノ「何も変わらない」

ギ「王子は俺たちが選んだ。それが変わらない限り、俺たちも王子とともに。王子が変わらなければ・・・」

 

鳳凰の簪をみているチャンフィ。

王妃の証であるこのかんざしを、イノクに渡すつもり。

母を守れなかった分、イノクのことだけは、守り抜きたいと決意するチャンフィ。

 

イノク「・・・これは?」

若「お前に奪われ、必死に取り戻した品だ」

イ「若君のだったの?どこで見つけたの?」

若「お前のあとをつけて探し出した」

イ「ああ、このためにつきまとったのね」

私を慕っているとばっかり・・・はっと口を押えるイノク。

若「順序は違ったが、間違いではない。それは、母と別れる時に渡されたかんざしだ」

イ「このかんざしを?」

若「王妃だけが挿せるかんざしだ」

イ「(ひぇ~~~)そんな意味があったの?どうりでね」

若「それをお前にやる」

ポーン

若「持っていてくれ」

イ「これって、王妃しか挿せないんでしょ?」

若「お前が持っていれば、よい王になるため、迷わずに努力できそうだ」

(イノクの表情・・・なんか、今、私、すごいことを言われているような気がする・・・)

若「せかしはしない。よく考えてくれ」

世が世なら、いえ、世が世でなくても、これは立派なプロポーズよね。

 

最後の生き残り刀職人が、王の命により、官軍の手でとらえられてしまう。

ヨンムンの手の者たち、一歩遅かったね。

密命などなかったという真相を知る現王。放心状態のまま、その場に倒れ込む。

 

儀式は行うと宣言する現王。

その場で、すべてをきれいに洗い流すつもりだ=宮殿に火をはなち、すべて焼き尽くすつもり。

 

リュ大監(イノクハラボジ)に真相を確かめるノ尚宮。

先王が決めたのは、今の王だ。

平然と認めた上で、四寅剣に記されたとおり、『先王は、現王に王位を譲るつもりはなかった』ということにするリュ大監。

ノ尚宮「その時の名分を覆しませんよね?」

王子が、ホン・ギルドンなどに踊らされず、我々とともにあるかぎり=自分たちに都合の良い王となるかぎりってことでしょ?

それでいいの?ノ尚宮~~~。

 

(どうしよう。。。)

なんだか、若君の押しにまかせて、王妃のかんざしを受け取ってしまったはいいけれど、

「立派な方が持つべきものなのに、マヌケが持つことになるなんて・・・」

そりゃ、戸惑うよね。さすがのイノクも、これを持つ意味については、わかっているから。

じいちゃんのかんざしをとりだし、

「こっちのほうが似合うのに・・・こっちのほうが好きなのに」と思うイノク。

うん、こっちのかんざしのほうが似合ってるって、視聴者もそう思ってると思います。

 

「イノクヌナ(イノク姉さん)・・・!」

明るい調子で、コムが訪ねてくる。

「ギルトンと一緒にきた」と久しぶりの再会に嬉しそうなコム。

ギルトンは、王子との打ち合わせです。

クーデター作戦は着々と進む。

ギルトン「前回のように、しくじるなよ」

若「どこかのバカが、爆発を起こさなければ、失敗なんかしなかった」

ギ「恨んでるのか?」

若「あの時、成功しなくてよかった。四寅剣の名分にすがり、復讐心にとらわれていては、よい王になれない」

ギ「もう吹っ切れたか。その心を忘れるな。俺の選択を後悔させるな」

ギルトンとしては、まだ、チャンフィには伝えられないけれど、これ以上、四寅剣に振り回されることのないように願うだけなんだろうね。

 

急いで、ギルトンを追いかけるイノク。イノクの気配に気づくギルトン。

マニャゲ♪

見つめあうふたり。布倉庫で別れた以来だよね。

ギルトン「具合はどうだ?大丈夫か?」

イノク「大丈夫よ。あなたも・・・大丈夫?」

傷跡をうかがうイノク。

ギ「当然だろ。いつの話をしてるんだよ。もう大丈夫だ。もう少ししたら、宮殿に入る。トラ退治さ」

イ「私はいけないけど、一人で大丈夫?以前、捕まえられたのは、私のおかげよ」

ギ「いまだに自信満々だな」

微笑むイノク。もう自分が関わることはない、関わってはいけないのだと、何もかもわかっていて、それでも、ギルトンを心配してしまう。

ギ「俺が宮殿を出たら、お前が入るんだろう?そうしたら、もう、こんなふうに会えなくなるな。最後に、明るい顔が見れてよかったよ。元気でな・・・」

イ「あなたも元気でね」

最後のイノクの表情。。。

号泣~~~~~~だめだ~~~~。この二人を引き離さないで、なんとかしてぇ~~~。

 

ギルトンアボジ亡き後、最近、イニョンが側近なのね。

イニョン「王様、王子側の人間が宮殿に入り込んでいたら、どうやって敵味方の区別をつけるのですか?」

王「見分けられぬなら、全員、殺せばいい」

イニョン「え?」

王「この宮殿もろとも、焼き尽くすのだ」

イニョン「ですが、王様~~~」

王「黙れ!お前を生かしておいたのは、逆らわないからだ。命令通りにしろ」

 

王「儀式は盛大に準備しろ」

 

活貧党の面々も、刀職人、旅芸人などにふんし、宮殿に入り込んでいる。

官服に着替えるギルトン

王子も、都にむかって兵をすすめる。

儀式がはじまる。

 

イニョンが、宮殿の水路やいたるところに、油をまく。

皆が飲む酒にも睡眠薬を入れる。

 

私が宮殿をでたら、火をつけろ、と命ずる王。

チャンフィが到着する頃には、すべて灰になっている、とほくそえむ。

 

ギルトンも、チェ都承事の部下として、宮殿入り。

そこへ、左議政が声をかける。

緊張するギルトンに対し、婿候補として声をかける左議政、ほんと、あんたって、どこまでパボなのよ~~~。

しかし、策士でもあるギルトンの斜め上をいく、その突拍子の無さには、感心します。

なぜか、上席(左議政と都承旨の間に挟まれて)で、儀式を見ることになるギルトン。

 

ウネの父、左議政だけは助けだしたいイニョン。

儀式の席から呼び出す。

家に戻れとはどういうことだ、と尋ねる左議政に対し、お帰りくださいと必死に説得する。

「何事だ?」「いえませんが、ここにいたら、大変なことになります。」

 

しぶしぶ、家に戻ってきた左議政。

王子のクーデターを、王が阻止しようとしているのではないか、と考え、どちらにつくべきか、今後の権力を掌中におさめるため、無い頭をひねる。

 

ヨンムン商団で、お留守番しているイノクのもとに、ウネが、今日のクーデター決行について、王が知っていると知らせに来る。

イノクは、一人で宮殿に向かう。

以前の王宮での大冒険が忍び込むのに役立ちました。

宮殿の警備兵に変装したイノクが、宮殿の周囲に、大量の油が巻かれていることに気づく。

王の罠だ!

攻撃をやめさせないと、みんなが危ない。

 

通りかかったギルトンに知らせたくて、「あいらぶゆー」と大声でさけび、自分が来ていることをギルトンに知らせる。

 

★第22話に続く★

 

最有力王妃候補として、妃教育がはじまったイノク。

市井を自由に動き回っていたイノクには、かなりハードルが高く、ストレスも相当なもの。

さすがのチャンフィも音をあげそうになりますが、絶対に、イノクを手放したりはしなさそう。

 

四寅剣が まったくの偽物だったなんて。。

チャンフィの母、大妃と、イノクの実のおじいさんへの見方が一変しちゃいましたね。

その思惑で、心を病んだ現王も、その現王を支え続けた夷判(ギルトンアボジ)も、不幸の連鎖のきっかけは、これが原因だったのね。

 

そういえば、鳳凰のかんざしは、「三銃士」(ジヌクssi&ヨンファのね)でも、ちょっと重要なシーンで出てきたので、おもわず、そう、これは王妃しか持てないものだという意味に、妙に納得したものでした。

 

あいらぶゆーが、合言葉になるとは・・・(笑)