自転車で、およそ10キロを走り、船に乗って30分。島に渡って、桐の花を観に行きました。平日の昼は閑散としています。
大きな桐の木がある場所のそばに、食事ができる小さな旅館がありました。そこで、ひとり昼食。刺身定食&コーヒー。
「地魚なので、いろいろ味付けしない方がいい」
と大将が言いました。
客は僕ひとり。ですから、静か。というか静寂。お祖母さんが咲かせた小花の庭を見ながら、味わって食べました。
すぐに1時間がたち、2時間に1本の乗船時間まで残り1時間。ゆっくりと旅館を出て、港まで散策。
野草を観ながら、自転車でブラブラ。港に着いて、待つこと20分。
船には僕ひとり。どこもここも貸切でした。まるで自分だけの世界です。
ふと、(僕は生涯こんな生活なのかな)と思いました。つまり、普通の人とは空間が違っているのかなって。
子供の頃、親父から
「みんなが欲しがるものを欲しがるな」
と厳しく言われ、
ならば(みんなが欲しがらないものを)と考え、それ以来ずっとそうだから・・・。
おかげで珍しいものを発見するけど、いつだって孤独のぶらり旅です。