それからしばらくして、魔女はまたドラゴンと出会いました。そして、ドラゴンが差し出した一輪の花を受け取りました。



 魔女はドラゴンにもらった花を挿して、毎日毎日眺めていました。その花は不思議なことに、色あせることなく、まぶしいほどに輝いていました。


(ドラゴンの花は人間たちの住む世界の花じゃない)そう思った瞬間、魔女は男がドラゴンだと気づき、ドラゴンの住む世界に行きたいと思いました。



 もうすっかり忘れている自分の力。それはドラゴンと自分をつなぐ力。そして、人間の住む世界とドラゴンの住む世界をつなぐ力。魔女は少しずつ思い出していました。