セレッソ大阪の背番号「8」。
 
1月30日、2013シーズンの新体制発表イベントで“継承者”としてこの背番号を身にまとった柿谷曜一朗は、偉大なる先人・森島寛晃と600人のサポーターを前に決意を語った。

「(背番号8は)すごく重い。僕がつけていい番号かどうか、自分でも何回も悩みました。でも、森島さんから『つけてくれ』と直接言われた時には、ちょっと泣きそうになるくらい感動しました。この背番号をもらうからには、森島さん、(香川)真司君、キヨ(清武弘嗣)、誰にも負けない8番を自分で作っていきたいと思います」

セレッソ大阪の「8」が持つ意味は、マンチェスター・ユナイテッドの「7」のそれと限りなく近い。額縁に入れて飾るためのものではなく、歴代の“ミスター”たりえる選手の背中に託し、その歴史をつなぐ。だからその継承者として「8」を背負った柿谷の姿を華々しくお披露目することは、セレッソ大阪にとって新たな時代の幕開けを告げる大切な儀式の一つだった。