何をしようとしていたのかよくわかんなくなっちゃったときにはどうしたらいいとおもう? | 陽炎の帯の上へちらりと逆まに映る鴉の影―どーすかΩ

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この部屋の中にいるヤツに会いたいのなら もっと、寿命をのばしてからおいで


自分が何をしようとしていたのか

わかんなくなっちゃった。


たまにはそういうこともある。それはいいけど、

なんか約束を(約束みたいな重いものでもなくて「そうしようかな」

と言うみたいなもの、と呼んでもいいし、それはお好きに。)反故にして

しまっているような気がする。


余りにも多くのひとびとが次から次へとドアを開いてこの部屋にやって

きて、そうして反対のドアからどんどんどこかへと去っていった。

一度去ったひとは、もう戻ってくることもないだろう。


それは悲しいことでも悪いことでもなく、なんていうか…、

電車にたまたま乗り合わせたほかのお客さんとの、ちょっとした

気遣いの相互贈与みたいな感じ。


ちょっといいよね、と素朴につぶやいてみたりしちゃう感じ。


* * *


自分が何をしようとしていたのか、あるいは何をすることができて、

何をすることができなかったのか。

僕はいささか混乱しているらしい。致し方ない、と僕は自分を慰める。



混乱がひどいときには、文字に書き付けてみることが有効だ。

しばらくは、形をとどめていてくれる。零れ落ちないように手で

押さえておく必要がないから、これはとても便利だ。


また、こういうときには完璧主義はむしろ毒だ。

とにもかくにも、書き付けるという儀式が重要。

どういった内容のものが紙の上に、あるいは画面の上に

現れてくるのか、ということよりも、僕の思考の痕跡が、

僕から離れて、そっと静かにそこに置かれるということの方が大事。


どういうかたちであれ、ここではあんまり無理して考えるべきじゃない。

だって、うまく考えられないから、書くことに頼ろうとしてるんだもの。