観るっていう人も多いと思うね。
なんか声がね、テンション上がる。
今回は、シャドウボクシングをやってみたいと思います。
敵はぼくの心の中にいます(ばーん
きもをたもすなるあにめれびゆうといふものを、
けなげなじよにいもしてみむとてするなり。
え、読めない?最後に読み返せばわかるんじゃない?
需要?いや、構わないね。ロングテールだよ。
まず。こういうレビューみたいなの書くとき、正確には
書こうとするときに、いつも思うことがある。
網羅的レビューの不可能性。全部観ろって難しいでしょ。
これはどうしようもない。時間的にほぼ不可能に近い。
えびの苦労を推して知るべしってことだ。
というわけで、どうしても偏った感想で、今期の作品の評価の
ようなものを書き付ける次第です。
限定的には今期のアニメについて。
僕は内容については三つの作品についてだけ、言及します。
01狼と香辛料Ⅱ
これは続編ですが、僕はまず一期を観ていないので観ませんね。
一話だけチラッと観ました。頑張ってる感じはありますが、
結局大量生産アニメでしかないかなって印象でした。
原作の方が(これも読んでないから軽率な意見に過ぎないけどね)
ずっといいんじゃないかと思います。
だってこれじゃ、ぶっちゃけ監督いらないでしょう。
テーマ曲も結局タイアップだよね。
原作の評価(の噂)と比べると、あーあって感じ。よくある話だ。
だけど、嫌いって訳じゃないんだ。
なんだっけ…あの、「なんとかとなんとか」。
…。……。ああっ!アリソン。「アリソンとリリア」?かな。
アリソンをツークール26話全部見た僕としては、大量生産絵とか、
どうでもいいタイアップ曲とかさ、ある程度雰囲気があってたら、全然
大丈夫なんだけどね。まあ、数観るのはすごいしんどいけどね。
うーん、NHKでやったらよかったのに。
いや、なんとなくさ、ブランドイメージというか。
Place(流通)の問題。
どうなんだろう…原作が強すぎると成功できないんだろうか。
02東京マグニチュード8.0
まあ、面白いですね。ノイタミナはもうホントに安心して観れます。
二話まで観ました。「東京に大地震がおきたら」って話し。
ちょっと不謹慎かもしれませんが僕は結構、廃墟好きなので、
こう、お台場がガタガタに崩れるシーンとかは、気持ちいいなーと
思っちゃいます。あ、あと食べ物がぐちゃぐちゃになっちゃうのが、
痛気持ちいいみたいな?これはアウト、あっそう。
ハザードシュミレーションって言うのかな、なんとなく勉強になる
ような気もします。崩れかけたビルに戻るとか、ダメだよー。
見所は滝川クリステルですね。斜めじゃないけどね。
これが本人役で出てたりするんだよねー。
しかし誰の為に?
ノイタミナって女性に観て欲しいんじゃないの?
それだったらイケメンアナウンサー出した方がいいと思うけど。
……アミーゴ伊藤とかさ。僕はそっちのがうれしいね。
でもさー、三話観るかっていうと…食指が動かない。
ってかもう地震おきちゃったじゃんか。
筑紫哲也は出るの?あっこれもアウト。そうね。
テーマ曲は?え、西川貴教。
すごいけど、タイアップはね。うん、ほろ苦い。
大人の味だよね。
03宙のまにまに
さー本題。ここまではどうでもよろしい。
しかし、ここからもどうでもよろしい。
一話だけ観ました。二話目は観ないかもしれませんが、
僕はこの作品を擁護せねばーと、いきり立っております。
まず、あらすじ。
……は、Wikipediaの「宙のまにまに」の項から引用。
□宙のまにまに - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%99%E3%81%AE%E3%81%BE%E3%81%AB%E3%81%BE%E3%81%AB
主人公・大八木朔は、かつて暮らしていた町に引っ越してきた
高校生。朔は読書好きで、静かで平凡な学園生活を望んでいた。
しかしそんな朔の前に現れたのは、過去にこの町に住んでいた時の
幼なじみ・明野美星。朔にとって美星との過去はトラウマになっていた。
そんな中、美星が作った天文部に入ることになった朔。そして、
天文部を舞台にしたドタバタラブコメディがいま始まる。
さて、一話観た感想は、テンポよくて演出も爽快。
動きがわかりやすくて気持ちいい。
キャラクターはしつこくないほどに立ってるし、
ストーリーも今後の展開に期待が持てる。
一話の重要な役割のひとつであるキャラ紹介は不自然ではなかった。
かなり好感触…ってとこです。
問題は、だ。
なんとなく…ヒロインの登場シーンでね。
「あっ…ハルヒっぽい」って声が聞こえてきちゃったことなんだ。
僕は僕の部屋にいたからさ。
もしそれが僕の声でないとするならば、何かのフラグがたったね。
いや、まったくね。
ごほん。
「ば、ばかやろう。全然ハルヒじゃねーし。」
ここからはちょっと文化論みたいなところに足を踏み入れなくちゃ
いけない気がするな。勉強足りないからたぶん怪我するね。
「涼宮ハルヒの憂鬱」という作品は、表向きには、たぶん、
「キャラクター性と関係性(コミュニケーション性)のデータベース型
消費形態」のパロディとして構成されていると捉えることができる。
キャラクターの容姿とか性格はすごくステロタイプなものだ。
で、ラブコメとしてのプロットもとりわけ新しくない。
しかしこの作品の特性はそれを意識してむしろ純度を高めたことにある。
「これが、ラノベ(または「オ」ではなく「ヲ」タク文化)の限界ですよ」と示した
作品だといっていい。
つまり、ちょっと大げさに言えば、原理的にどんな(ラノベ)作品もハルヒを
超えられないということ。
キャラクターやプロットのタイプをつくったのは他の人だけど。
例えばラブコメを完成させたのは…たぶん高橋留美子かな。
その辺は文化史の知識が必要だね。
それを踏まえれば、「○○は劣化ハルヒ」タイプの批判が意味ないことは
わかる。
およそすべてのキャラクターは、条件をきつくすれば、
「ハルヒ」か「長門」か「みくる」にカテゴライズできるってわけ*1。
更に言えば、ハルヒがその性質上特に顕著だけど、実は、この手の
誤謬推理はどんな作品からも可能だろう。
のび太/スネ夫/ジャイアン、とかね。
性格診断やらも同じようなトリックだけど、隠れた前提があるんだな。
整理すると*2、「『宙のまにまに』のヒロイン明野美星は劣化ハルヒ」という
批判が無効だという根拠は2つ。
01ハルヒはある意味でヲタク文化全体を覆っていて外に出られないから。
02誤謬推理の一種であるから。
あと、もう1つ批判されそうなところを補強しておくけど、
確かに「宙のまにまに」は、レコメンデーションタイプの作品だ。
「レコメンデーションタイプ」は、今思いついた言葉だけど、
何か非日常的、というか一般にあまり浸透していないような物事を
紹介、推薦する形で描き出すような作品類型のことだと定義する。
このタイプで考えると、手塚治虫が、スキーの比喩で彼のシュプール痕の
ない新雪はないと言われたくらい片っ端からつぶしていった。
けれども、「宙のまにまに」では天文部、星を見る楽しさが、
素朴に、しかし真摯に熱血に描かれていて、とてもよいと思う*3。
まとめちゃうか。
ハルヒや手塚を超えてはいないかもしれないが、
「宙まに」は骨のあるいいアニメだと思うよ。
あと、OPテーマがスフィアだしな。
作詞/作曲が畑亜貴/rinoだし。
僕は同じ口で「透明感があっていいと思います」とか真顔で
言っちゃいます。流通戦略?はぁ、なにそれ。
僕みたいなー、けなげなジョニーにはわかんなーい*4。
総合するとー、今期は面白い作品がふたつもあって上々。
「宙まに」はだいぶ期待できそう(一話までの感想)。
*1:ゆるくすれば、「鶴屋さん」とか「朝倉」とか。ちなみに僕は
朝倉さんがはかなくて何となく好きです。いや、パンツの話しでは
ないです。
*2:ぐるぐるわかりづらい構成なのは僕が深く考えてないからだ。
めっ、コツン☆みたいな。
*3:「ほとんどメンバーのいない天文部」というと切なくなるような
気がするのはきっと気のせいだろう。
*4:コメントで拾うべき箇所は注含め他にもたくさんあるかと思われる。
たとえば、「とか」に江美里ちゃんを入れるな、とか。
