Rさんへ | 陽炎の帯の上へちらりと逆まに映る鴉の影―どーすかΩ

陽炎の帯の上へちらりと逆まに映る鴉の影―どーすかΩ

この部屋の中にいるヤツに会いたいのなら もっと、寿命をのばしてからおいで

最初はコメント欄で打ってたのですが、長くなったので、

こちらでお返事させていただきます。


えっと、そうだ。まず、これはみんなに対してもいっとかなくちゃ。

ちょっと申し訳ないな、と思うんですが、僕自身、僕の言葉を

消化しきれていないというか、僕もみんなと同じように自分で書いた

文章を反芻してたりする。だから、たぶん、ということになってしまう

んだけど、そういうことで僕の考えを書かせてもらうね。


確かに、僕は、今ここの「圧倒さ」にやられてしまったんだったと思う。


そもそも、僕はずるいヤツだったんだ。僕は自分がどういう人間かを

勝手に考えてただけだった。だけど、そうやって勝手に考えてるところ

に、僕っていう存在は歴史抜きには考えられないってことを教わって、

そして、「僕と同じような存在」という類推から他者を考えるようになった

んだったと思う。


そういう中で、僕が考えたような簡単なことが「大人」はわかってくれない

し、インチキだよなっていう風に考えて、それと戦おうとして、タフになろう

とした。そしてあいつらがインチキで、反対に僕がリアルなんだということ

を示そうとして突き詰めていったら、彼らは確かにインチキだけども、

僕自身も、決してリアルなんかじゃないと思うに至った。


そして、僕は何についてももう語ることができないし、僕には語る資格も

ないんじゃないかと思ったんだ。

その思いは強力で、僕には「今ここの世界」はまるでとっかかりのない

のっぺりした壁のように見えた。そして全く打ちのめされちゃって、

ふらふら近所の路地を歩き回って、春の風に消えてしまおうと、これは

僕は大真面目だったんだけど、そう思ったりもした。


だけど、結局、僕は帰ってくることができた。
僕は確か、赤ちゃんを見たんだ。そして、その子がやがて大きくなり

僕と同じような気持ちを持つようになって、しかも、その子がその子の

意思とは関わりなく消えてしまう夢を見た。


僕はそんなことは耐えられないと思った。

そして、なんとか<今ここ>を考えようと、思い直すことができた。


それから、僕はなんとか今ここをうまく考えられないか、その方法を

練ってるところで、それが例えば、独自的な出来事への介入だったりする。


僕も、ときどきは、その圧倒さにひるんだり、逃げ出しそうになったり、

一応わかっちゃいるけど、愛せないで、へこたれたり罵ったりするかも

しれない。だけど、僕がキャッチャーを自称した以上はちゃんと

受け止める、最後まで行為しつづけるから、見守ってください。


今ここを愛すること、大切なものを見失わないこと、

今一度、了解いたしました。


…ちゃんと答えられたかな?

ついでにとっときを出してしまおう。

出すのやめようかとも思ったんだけど。