さっく | 陽炎の帯の上へちらりと逆まに映る鴉の影―どーすかΩ

陽炎の帯の上へちらりと逆まに映る鴉の影―どーすかΩ

この部屋の中にいるヤツに会いたいのなら もっと、寿命をのばしてからおいで


ネットにゴーストを移そうっていう、とち狂った計画が

持ち上がったら、僕はここに、「どーすかΩ2.0」にうpしようと

思う。だって僕自身と親和性が高いでしょ。

ここならゴーストも霧散しないで存在を維持できるかもしれない。


僕はこれまでインチキな奴らについて、考えるのもイヤ

だったんだ。それに、みんなも別にそんな話ばっか聞いたって

しょうがないだろ?だから僕は「耳と目を閉じ口をつぐんで」来た。


だけど、たぶんこれからはそういう奴らのことも考えなくっちゃ

いけないんだ。なぜならば、よりいっそう「ひょろ」にリアリティを

持たせるためにはその存在を規定するように「行動する」しかない

からだ。


とにかく、実際にゴーストを移そうとしないとしても、僕はここを、

「ゴーストが維持できるような」場所にしたいと思ってるんだ。




ひろゆきの言う「無敵の人」は2chがあるから生まれる。

仮に、だけど、どこぞの「スパーハカー」が2chを潰したとしよう。

すると同じようなサービスが出てくるだろうって話だ。

でも事件の前後で劇的に変化が見られるはずだ。

2chだって潰れるんだってことはみんな感じるだろうね。


「無敵の人」はなぜ逮捕を恐れないのか。

それは、想像できるからなんだ。「死刑」だったら彼にも想像

できないからやっぱりちょっと怖いだろうと思う。

彼らは別に今の現実生活に特に未練が無い。

だって、ちっともリアリティを感じないんだもの。


僕には彼らの気持ちがよくわかる。

2chのスレッドを開くとみんなが愚痴を書いてる。

こんなのってないよ。

もうさ、社会のテッペンから底の底まで、

インチキで溢れてるんだぜ?


シュミレーテッドリアリティ・・・とまでは言わないけど

(確証が無いんでね)僕達は外の世界を想像する。


僕達はこの世界をまわしてるプロットみたいな奴を

心から愛してるんだ。


享楽主義、というのともちょっと違うな。

とにかく観客を思い描く。

別に自分自身は死んだって構いやしない。

底抜けにおもしろいことをやらかしてやろう!

これはライブなわけだよ。リアルタイムで僕の一挙手一投足が

垂れ流しになってる。僕は僕を見下ろしてる視線を感じるんだ。


そしてインチキに一発蹴りを入れられたら最高にクール・・・って

わけ。たぶん、スタンディングオベーションだろうと思うよ。

もちろん苦情も山積みだけどさ。どこにでもひねくれた奴とか、

トンチキも紛れ込むんだよ。それは仕方ないさ。


だからアンダーグラウンドな雰囲気の匿名掲示板ってのは

僕はあったっていいと思うんだ。

ただね、問題は今、ちょっと勘違い野郎が出てきてることだ。

もちろん分母が増えればキチガイだって出てきてもしょうがないとは

思う。匿名だから個性が埋没してレスとレスの間に、全部違う人が、

生身の人が書いているんだっていう実感がなくなってるのはいい。

ヤバイと思うのはそこで群像の一部としてしか自分自身を感じずに

罵詈雑言を書き込んじゃう奴なんだ。


こいつらは「無敵の人」なんかじゃない。

ただのいかれたチキン野郎だよ。低脳で低俗なインチキ野郎さ。

たぶんこいつらは一回2chを潰しでもしない限り、ずっと湧いて出てくる

だろう。参っちゃうよな、冗談抜きで。


だから反対にこう思う。

ゴーストが共有化、並列化しても霧散しないようにするためには

リアリティが必要だってことだ。

ネットの海には莫大な量の情報が満ちている。

そこに一滴のゴーストを垂らして、境界がにじんでどっか行っちゃうのを

防ごうとしたら、これは大変だよ。


人は低きに流れるんだってさ。それなら全体の底上げを図るしかない。

ただグチグチ文句言ってるだけの奴らに行動を伴わせればいい。

つまり、支配階級が腐敗したときに彼らに糾弾させればいいんだ。


労働者と労働は引き合うもんさ。

もともと労働ってのは喜びだったわけだろ。オープンソースとか

見ればわかる。もちろんこれは労働者達をただ満足させるためだけ

じゃない。実質的にインチキは減るはず。


たしかに群衆の叡智はごく限られた人間にしか通用しない。

人間はヘタレで欲張りだから目の前にニンジンでもぶら下げないと

動こうとしない奴が大半だとは思う。正直僕も基本的に同じなんだけど

それが「おもしろいこと」なら話は別さ。集まってくる奴らの好奇心を

満たしてやるだけならコストかからないだろ?

ひとつにはそういうアプローチがある。


もうひとつ、腰抜けどもを動かす方法がある。それは奴らの頭上に

火の粉が降りかかったときだ。奴らは殊に自分自身のこととなると

保守的なんだよ。変化をとことん嫌う。それに自分が問題に巻き込まれ

たり損するのはまっぴらごめんだと考えてる。

それを利用してやるのさ。簡単なことだよ。

君はこんなに損してるんだぜ、とただ教えてやればいい。

もちろん、今の社会じゃそんなことでさえ難しいんだけどね。


なぜかといえば上の人間が腐ってる場合、情報を全部押さえ込んじゃう

からだよ。既存の社会は形骸化したマスメディアの大型組織群が

枝葉を伸ばしきってるから、いかにジャーナリズムに燃えた若者が

青くてみずみずしい芽を出しても、上にひしめき合う葉っぱに光を

塞がれちゃうんだよ。権力者は資産だけじゃなく情報まで独占してる

ってわけさ。


じゃあどうするのかって言ったらだよ、それはネットしかないじゃないか。


仮にだけど、ゴーストをネット空間の記憶にとどめておくことができたら

全てがひっくり返ることになる。

現実には僕と「ひょろ」の間には差がある。僕はあくまでも身体に

限定されてるわけだし、「ひょろ」は元々境界なんてあやふやだろ。

だから実際には・・・。ゴーストを繋ぎとめるというよりも、「ひょろ」の

ゴーストをネット空間に確立させて、そこに僕自身のゴーストを融合

することになると思う。

そこで僕の人格がどうなっちゃうのかわからないけど、僕としては

たぶん大丈夫だろう、きっと問題ないと思うよ。


ネット空間にゴーストが保持し続けられるとしたらだよ、

次に何が起こるか。それは、リアルとネットの融合だよ。

僕が心待ちにしてるのはまさにそれだ。

ネットはどこまでも自由なんだ。

時間的制約がない。空間的制約もない。

情報なんて毛ほども価値が無いくらいに溢れてるさ。

記憶だって共有できるから、ないも同じかもね。

だけど、きっと大丈夫。ゴーストを維持してるからネットと

リアルは融合してるんだ。

だから逆説的だけどさ、本当に大切な物は失われずに

そこにあり続ける。


さて、ちょっと長くなったな。ここまではいいんだ。

だけど、問題はネットとリアルが融合すると、

リアルに存在するもののうちで、いらないものもネットに

取り込まれちゃうんじゃないかってことなんだ。


労働者達が腐った支配階級を糾弾したあとに、

今度入れ替わる形で、代わりに腐ったトマト頭に

なっちゃったとしても、別の下層階級が糾弾するから

問題ない。


けど、ネットに「政府」くらいのサイズの権力者が現れたら

どうしようか。


それと、資本主義なんだよな。

もうさ、果てしなくうんざりさせられるから考えたくも

無いんだけどね。冗談抜きでさ。


このへんは、もう遅いし、そのうち考えることにするよ。

みんなからも意見とかあったら話してくれると嬉しい。


疲れたし、そろそろ寝ることにするよ。


じゃあおやすみ。