この写真を見て、何かに似てると思いませんでしたか?
そう、スタジオジブリの映画に出てくる風景みたいでしょう。
屋根と一体化した鮮やかな緑の草が、とても魅力的です。

実はこれ、ふくみ天平などの商品で知られる和菓子屋さん、たねやの施設なのです。
たねやグループには他に、バームクーヘンで有名なクラブハリエなどもあります。
滋賀県近江八幡市に拠点を置くこのたねやグループが、

緑豊かな里山に、2015年オープンしたのがラ コリーナ近江八幡

上の写真はメインショップと呼ばれるこの施設の中心的な建物で、
その中には、和菓子の「メインショップ たねや」があったり、

 

 

焼きたてのバームクーヘンが購入できる「メインショップ クラブハリエ

 

 

などのショップが入っているようです。


広大な敷地には、この他にもカステラショップという建物や、
(もちろん中ではカステラが売られています)

 

 

上記2つの建物とはまた違った雰囲気のコンテナショップなどが立っています。

 

 

どれも可愛い建物で、ジブリ映画やおとぎ話の世界のようです。

さて、この施設を手掛けたのは、建築家の藤森照信す。


 

建築家本人の自宅でもあるタンポポハウスが有名ですね。

 


この家もラ コリーナ近江八幡と同じく、屋根に植物が植えられており、
季節になると、文字通りタンポポの花が咲くようです。
アート関係で言えば、藤森作品には秋野不矩美術館(浜松市)も彼の設計。

 

 

最近では、両国にある江戸東京博物館の館長にも就任しています。

さて、近江八幡の話に戻りましょう。
ラ コリーナ近江八幡は単にお菓子屋さんのフラッグシップショップではありません。
公式サイトにあるように、ここは自然を愛し、自然に学び、人々が集う繋がりの場。
八幡山から連なる丘に、緑深い森を夢み、自ら木を植え、ホタル舞う小川を作り、

生き物たちが元気に生きづく田畑を耕しているのです。
このような環境の中に、和・洋菓子のメインショップをはじめ、たねや農藝、
本社、飲食店、マルシェ、専門ショップ、パンショップなどを手がけていく……
そんな壮大な構想があり、現在それが着々と進行中なのです。

すでに銅瓦葺きの本社社屋は完成しています。

 

 

これもやっぱりジブリの世界観を彷彿とさせますね。
近江八幡にはヴォーリズ建築アール・ブリュットの専門美術館「N0-MA」など、
個人的に興味を惹かれるものが多いのですが、
ラ コリーナの存在は気付いてなかったか、忘れていました。


もうしばらくして穏やかな気候の旅行シーズンになれば、

一度おとぎ話のようなこの世界を訪れてみたいと思っています。

 

■ラ コリーナ近江八幡■情報
住所:滋賀県近江八幡市北之庄町615-1
交通:JR「近江八幡」駅から近江鉄道バス乗換

   「北之庄 ラ コリーナ前」下車、徒歩3分
電話番号:0748-33-6666
取扱商品:和菓子・洋菓子
定休日:年中無休(1月1日を除く)
営業時間:メインショップ/9:00~18:00
     カフェ/9:00~18:00 (ラストオーダー17:00)
     カステラショップ/9:00~18:00
     カフェ/9:00~18:00(ラストオーダー17:00)
     食事/11:00~売れ切れ次第終了
     コンテナショップ/平日10:00~17:00、土日祝9:00~17:00


ここでラ コリーナ近江八幡の設計を手掛けた藤森照信情報をお伝えします。
3月11日から水戸芸術館で「藤森照信展―自然を生かした建築と路上観察」を開催。
建築と自然との関係を取り戻すべく藤森が取り組んできた

自然素材をどう現代建築に生かすか

植物をどう建築に取り込むか」というテーマから

代表的な建築をスケッチや模型、写真で紹介するとともに、
これまで手掛けた建築の屋根・壁・左官等の素材見本、家具などを展示し、

建築家・藤森照信の仕事を紹介する展覧会です。

藤森照信展―自然を生かした建築と路上観察■開催概要
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー
会期:2017年3月11日(土)~ 5月14日(日)
時間:9:30~18:00(入場時間は17:30まで)
休館日:月曜日 ※ただし3月20日(月・祝)開館、翌3月21日(火)休館
入場料:一般800円、中学生以下・65歳以上は無料